スーパーフォーミュラ2015 Round.3 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ2015 Round.3

2015年7月20日

スーパーフォーミュラ第3戦富士、オリベイラが完勝


7月19日、静岡・富士スピードウェイにおいて、全日本選手権フォーミュラ選手権の決勝レースが行われ、予選2位からスタートを切ったジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)がオープニングラップでトップを奪取、その後は盤石のレース運びで今季初優勝を達成した。

台風11号の影響を受け、ウェットコンディションとなった前日から一転、薄曇りで迎えた決勝日は、湿度が高く蒸し蒸しとした暑さを感じるドライコンディションとなった。前日は大半の車両がレインタイヤを装着しての走行に留まっていたことから、朝のフリー走行はレースウィーク初のドライタイヤでのセッションとなる。結果、決勝に向けての入念なセットアップを進めることとなり、その中でトップタイムをマークしたのがオリベイラだった。

午後2時、1コーナーからの風が強まり、灰色の重い雲が一部の場所に張り出すなど落ち着かない上空の下、55周にわたる決勝レースは全車がクリアスタートを切ったかに思われたが、その先の1コーナーで多重クラッシュが発生。波乱の幕開けとなった。

ポールポジションからスタートしたアンドレア・カルダレッリはスタートのミスから後続車と絡んでフロントウィングを破損。ピットインを強いられて万事休す。優勝のチャンスが手からこぼれ落ちる。これに対し、リードを奪ったオリベイラ、さらに予選8位に甘んじていた中嶋一貴(PETRONAS TOM’S SF14)が混乱をくぐり抜けて2位へのジャンプアップに成功。さらに予選6位の小林可夢偉(Team KYGNUS SUNOCO SF14)が続いた。

逃げるオリベイラを軸にレースの動向が注目される中、オープニングラップで他車と接触し、コースアウトの末に立ち往生していたナレイン・カーティケヤンの車両を移動させるため、レースはセーフティカーがコースイン。その後5周終了時までレースがコントロールされた。そして迎えたリスタート。トップのオリベイラは中嶋の猛追を意識し、見事にこれを防戦。その後2台の勝負はピットイン後の展開へと持ち越されることとなった。

一方、後方ではセーフティカーランで差の詰まったライバルとの駆け引きが激化。少しでも優位に立とうと、次はピットインのタイミングやその戦略の中身で競うことに。早い段階でピットインしたドライバーの多くは給油のみを行い、タイヤ交換を見送るパターンが多く、後からピットインした車両は、給油とタイヤ交換の両方を行うスタンダードな作戦を採る形が主流となった。

レースは折り返しを過ぎ、要所要所でサイド・バイ・サイド、あるいは富士の長いストレートを使っての攻防戦を展開。中でも開幕戦から次第に上り調子を見せている元F1ドライバーの小林可夢偉と、若手の国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)は何周にもわたってバトルを見せ、詰めかけたレースファンにより見どころの多いホットな戦いを披露した。結果、ふたりのバトルは、果敢に攻め続けた国本に軍配が上がり、最終的に4位入賞を果たしている。

レースは安定した速さと強さを誇示し続けたオリベイラが、2位中嶋を15秒強引離しての完勝。3位には終盤までピットインのタイミングを延ばし、巧みな戦略を完遂させた第2戦のウィナー、石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)が続いている。


■第3戦富士 決勝結果(TOP6)
1.No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL SF14)1:28’21.088 55Laps
2.No.  1 中嶋一貴(PETRONAS TOM’S SF14)+15.347
3.No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)+22.451
4.No.39 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING SF14)+36.289
5.No.  2 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S SF14)+37.766
6.No.  7 平川 亮(ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14)+39.298

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  • 2015年7月20日

    スーパーフォーミュラ第3戦富士、カルダレッリが今季初ポール獲得


    7月18日、静岡・富士スピードウェイにおいて、全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦の予選が行われ、アンドレア・カルダレッリ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)がQ1からQ3まで全セッションでトップタイムをマークし、今シーズン初となるポールポジションを手にしている。

    台風11号上陸の影響を受け、土曜日は不安定な天候の中でセッションを進めることになった富士スピードウェイ。朝のフリー走行からウェットタイヤを装着してクルマのセットアップをはじめ、予選に向けての準備に取り組んだ。セッション後半には雨も小康状態となり、ドライバーによってはスリックタイヤでのコンディション確認にトライする様子も見られたが、その直後にまた雨が降りはじめるなど、終始落ち着かない状況が続いた。その朝のセッションでトップタイムをマーウしたのは、Lenovo TEAM IMPUL SF14を駆るジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。昨シーズンも富士開催の第2戦で優勝を果たしており、今回も十分な手応えを得ていたようだ。

    だが、午後の予選が始まると、オリベイラに代わって速さをアピールしたのは僚友のカルダレッリだった。午前同様、ウェットコンディションでQ1がスタート。開始から雨量がどんどん増えたこともあり、セッティングが裏目に出てタイムアップを果たせないドライバーや、自身のペースでアタックのタイミングをマネージメントできないドライバーが続出する中、カルダレッリはつねに安定した速さをマーク。Q1、Q2、そしてQ3まですべてトップに名を刻みんだ。もともと富士を得意とするカルダレッリだが、「前回の岡山戦からチームが相当努力してくれて、クルマを進化されてくれた」とシーズン初となるポールポジション獲得に対し、チームへの感謝を口にしている。

    トップとわずか0.133秒差で2位となったオリベイラに続いたのは、中嶋大祐(NAKAJIMA RACING SF14)。これまで決勝でのペースには手応えを得ているものの、予選でのパフォーマンスに伸び悩んでいたが、ウェットコンディションを味方につけ、今シーズン自身最高位となる3番手を手にしている。


    ■第3戦富士 予選結果(TOP6)
    1.No.20 アンドレア・カルダレッリ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)1’40.868
    2.No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL SF14)1’41.001
    3.No.64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING SF14)1’41.240
    4.No.18 中山雄一(KCMG Elyse SF14)1’41.372
    5.No.41 ナレイン・カーティケヤン(DOCOMO DANDELIAN M41S SF14)1’41.656
    6.No.  8 小林可夢偉(Team KYGNUS SUNOCO SF14)1’41.715

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  • 2015年7月17日

    SUPER FORMULA第3戦富士 プレビュー


    シーズン序盤の締めくくり。迫力の高速バトルを制するのは?

    4月に開幕した今シーズンの全日本選手権スーパーフォーミュラ。前回、7年ぶりの開催となった第2戦岡山では石浦宏明が自身初優勝を果たし、またトップ3を日本人ドライバーが独占するというこれまでにない形の一戦となった。それからおよそ2ヶ月。7月18、19日に静岡・富士スピードウェイで開催される第3戦は、ちょうどシーズン序盤の締めくくりの戦いとなる。

    ■真夏の一戦、気掛かりなのは天候

    これまでの2戦は春の陽気の中、開催された戦いであったが、今大会はすっかり真夏のモードでの一戦となる。一方で現在、台風11号の接近・上陸が予想されており、レースウィーク中はどのように天候が変化するのかかなり気掛かりではあるが、コンディションが整えば、富士の戦いはタフな展開になりそうだ。

    第1戦鈴鹿、第2戦岡山と、西日本での開催が続いた今シーズンのスーパーフォーミュラ。ようやく第3戦にして東日本へ戦いの場所が移った。折しも夏休みを迎えたばかりのウィークエンド、しかもレース翌日の月曜日は祝日でまだゆっくりできるということもあり、絶好のレースウィークとなりそうだ。そんな中、ドライバーのラインナップに目を移すと、第2戦を怪我で欠場した中嶋一貴がこの富士で復帰。6月にはフランス、ル・マンでの24時間レースにも出場し、すっかりレースモードに戻ってはいるが、ちょうど昨年の第3戦富士で優勝を果たしているだけに、今回2年連続での勝利を叶えて、ファンに完全復帰をアピールしたいところだろう。

    ■勝利まであと少し…、のドライバーが多数

    もちろん、富士での優勝を狙っているのは中嶋一貴だけではない。前回の岡山でポール・トゥ・ウィンを果たし、ノリにノっている石浦は、安定感という強みで戦いに挑んでくるはず。さらには、上昇気流に乗っている若手として挙げられる野尻智紀も注目株。つねに上位に名を連ね、実力を伸ばし始めている。単に表彰台の一角を狙うのではなく、その真ん中に立って、自身キャリア2勝目を果たすべく、虎視眈々と好機を待っていると思われる。

    これに対し、速さが強さへとつながらず苦戦しているのが、Hondaのエース、山本尚貴。2013年度チャンピオンとしてその存在感は存分に示しつつも、今シーズンはレースでの強さを出す前にマシントラブルなどのアクシデントに見舞われるなど、流れの悪さが拭えない。しかし、持ち前の粘り、そして戦いへの貪欲な取り組みによって道を切り開く強さを兼ね備えているだけに、富士では心機一転の走りを期待したいところだ。

    この他、ディフェンディングチャンピオンとして勝利を狙うのは、開幕戦ウィナーのアンドレ・ロッテラー、そして今季まだ表彰台に上がっていないJ.P.デ・オリベイラのふたり。ロッテラーは富士との相性がよく、チームメイトの中嶋一貴とともに予選からクルマを仕上げることができれば、TOM’Sの2台がレースを掌握する可能性もある。

     ■本領発揮が待たれるのは?

    今年から日本へと活動の場を移した小林可夢偉も、優勝を狙うひとり。前回の岡山では2位表彰台に上がり、F1時代からのファンを喜ばせることになった。トップ石浦とのバトルも見ごたえたっぷりだった。とはいえ、当の本人が望むのはやはり優勝。SF14が手となり足となる日が着々と近づく中、富士でどのようなパフォーマンスを披露するか、気になるところだ。

    ■夏休みならではの併催イベントにも注目!

    なお、レースウィーク中、サーキット内では「TOYOTA GAZOO Racing PARK」が開催される。サーキットでの「乗って・見て・応援して」が堪能できるイベントだという。施設内のイベント広場では、連日、体験会場として同乗体験や車両解体ショーをはじめ、車両展示やドライバー、監督&ドライバートークショーなど、様々なイベントが盛りだくさんだ。

    さらには、Hondaも「Enjoy Honda」を開催。Hondaモータースポーツの最新情報が一堂に集結した「Honda Motor Sports Cafe」やスーパーフォーミュラ コックピット体験、ASIMOのスーパーライブを予定。レースに限らず、さまざまなイベントを満喫することができそうだ。

    ■主なタイムスケジュール

    ・7月18日(土)
    09:15〜10:15フリー走行
    11:20〜12:00ピットウォーク
    14:45〜       公式予選(ノックアウト方式)
     14 : 45〜15 : 05 Q1(19台→14台)
     15 : 15〜15 : 22 Q2(14台→  8台)
     15 : 32〜15 : 39 Q3
    17:30〜18:00キッズピットウォーク

    ・7月19日(日)
    08:50〜09:20フリー走行
    11:05〜11:45ピットウォーク
    14:00〜       決勝(55Laps)





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