スーパーフォーミュラ2014 Round.4 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ2014 Round.4

2014年8月25日

スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ、急変する天候にも動じず、オリベイラが勝利


8月24日、栃木県・ツインリンクもてぎにおいて、全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦の決勝レースが行われた。レースは後半に入って天候が急変、土砂降りの雨となり走行も厳しい状態に。結果、セーフティカーによる先導がしばし続き、レースはそのままチェッカー。よって、レース序盤から安定した速さで後続車との差を築いていたジョアロ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)が今シーズン2勝目を挙げることになった。

決勝日の朝を迎えたもてぎは、強い日差しが出ている状態だったが、午後に入ると次第に薄曇りの空が広がり、レース中に雨が降るのではないかと言われていた。しかし、午後3時の決勝は気温33度、路面温度45度の中でスタートが切られる。

絶妙のタイミングでトップを奪取したのは、ポールポジションのデ・オリベイラ。予選2位からスタートしたルーキーの野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40T SF14)がこれに続くも、2コーナー手前で予選4番手の石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)に先行を許してしまう。逃げるトップのオリベイラに対し、後続車はついて行くことが難しい状態。一方で石浦を先頭に、野尻そしてランキングトップの中嶋一貴(PETRONAS TOM’S SF14)がこれに続き、激しい表彰台争いを繰り広げる。

ルーティンワークのピットインは、早めのタイミングで行うチームが多く、その中で、ホンダ勢のトップを死守していた野尻が再スタート時に痛恨のエンジンストール! ライバルたちに遅れをとってしまった。そして迎えたレース後半。スタートからちょうど1時間が経過した頃、ポツリポツリと雨が降り始め、しばらく小康状態であったため、コース上のクルマはほぼステイアウトを選択したが、それからほどなくすると一気に大雨がサーキットを包み込んでしまう。全車がレインタイヤへ置換するためにピットが大混乱する中、トップを守り続けたオリベイラは、申し分のないタイミングでピットインに成功。さらに逃げ切りの体勢を作り上げてしまった。

しかしながらコンディションの悪化により、レースはSCランに。SC先導となった結果、オリベイラが築き上げた後続車との差はほぼ消滅してしまったが、周回そのものが終盤だったこともあり、SCランのままレースはチェッカーへ。結局、いかなるコンディションの中でも揺るぎない強さを誇示し続けたオリベイラが優勝。シーズン2勝目を飾り、シリーズランキングでも僅差ながらトップへと躍り出ている。

 

■第4戦もてぎ 決勝結果(TOP6)

1.No.19 ジョアロ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)52Laps 1:36’23.266
2.No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)+1.240
3.No.36 アンドレア・カルダレッリ(PETRONAS TOM’S SF14)+1.788
4.No. 8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO SF14)+2.256
5.No.41 武藤英紀(DOCOMO DANDELION M40T SF14)+2.680
6.No.10 塚越広大(HP SF14) +4.884

 

 

記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA

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  • 2014年8月24日

    スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ、オリベイラが今季2度目のポール獲得


    8月23日、栃木・ツインリンクもてぎにおいて全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦の予選が行われ、No.19 Lenovo TEAM IMPUL SF14を駆るジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが今季2度目のポールポジションを獲得した。

    今シーズンの後半戦を迎えたスーパーフォーミュラ。もてぎには、第3戦を怪我で欠場したロイック・デュバル(No. 8 Team KYGNUS SUNOCO SF14)が復帰するも、アンドレ・ロッテラー(No.36 PETRONAS TOM’S SF14)が急きょF1ベルギーGPへの参戦を決めたことで欠場するという波乱も見られた。

    一方で、今大会からエンジンがリフレッシュされ、全車が新しいエンジンを搭載。中でも序盤戦はパフォーマンス不足に泣いたホンダ勢の巻き返しに注目が集まり、事実、朝のフリー走行から快調な走りを披露し、予選に向けて調子を上げていた。

    薄曇りの中でスタートした午後の予選。今回もノックアウト方式でセッションが進んでいく。まずQ1でホンダエンジンを搭載する山本尚貴(No.1 TEAM 無限 SF14)がトップタイムをマーク。さらにはQ2でこれまたホンダ勢、かつルーキーの野尻智紀(No.40 DOCOMO DANDELION M40T SF14)がトップでQ3進出を確定するなど、その活躍ぶりが光った。しかしながら、Q3ではポールポジション、さらには優勝経験のあるデ・オリベイラが本領発揮。1分32秒321のコースレコード更新の結果によって、今季2回目のポールを手にしている。2番手には野尻が入り、ホンダ勢としては予選で今季初のトップ3入りを果たすことになった。さらに3番手には復帰第一戦で見事な走りを見せたデュバルが続いている。

    なお、予選終了後、1、2、3号車において競技車両規則の違反(※)が判明。その裁定により全予選タイムが抹消され、決勝レースは最後尾からスタートを切ることが決まっている。


    ※予選後にNo.1、No.2、No.3において、
    2014年JAF国内競技車両規則 第13章 第4条4.3.1および4.4.1違反により、予選タイム抹消となった。

    第13章(SF規定)第4条
    4.3.1 )インタークーラー
    吸入空気冷却のためのインタークーラーは1個で、インタークーラー以外のエンジンに供給される空気の温度を下げる目的または効果を持ついかなる装置、システム、手続き、構造もしくは設計はすべて禁止される。

    4.4.1 )ウォーターラジエターのコアは1個で、ウォーターラジエター、オイルクーラーおよびエンジン各部の冷却は、空気のみが認められ、空気以外のいかなる物質の噴射または噴霧による方法は禁止される

     

    ■第4戦もてぎ 予選結果(TOP6)

    1.No.19 ジョアロ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)1’32.321
    2.No.40 野尻智紀(DOCOMO DANDELION M40T SF14)1’32.485
    3.No. 8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO SF14)1’32.706
    4.No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)1’32.772
    5.No.37 中嶋一貴(PETRONAS TOM’S SF14)1’32.792
    6.No.36 アンドレア・カルダレッリ(PETRONAS TOM’S SF14)1’33.164

     

     

    記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA

     

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  • 2014年8月21日

    SUPER FORMULA第4戦もてぎ プレビュー


    第3戦開催からおよそ1ヶ月強。真夏の戦いがハードなコースで再び号砲! 8月23-24日、栃木・ツインリンクもてぎにおいて全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦が行われる。夏休みも終盤を迎える週末、ストップ&ゴーのタイトなコースで繰り広げられるのは、どのようなドラマなのか? 参戦ドライバーの顔ぶれにも少し変化のある今回、またひと波乱ありそうな気配もする。

    ■今季のSFは、混線必至の戦い

    今シーズンは全7戦でチャンピオンタイトルを争う全日本選手権スーパーフォーミュラ。今回のもてぎ戦がちょうどシーズン折り返し戦となる。これまでの間にニューマシン、SF14を自在に操って勝利の雄叫びをあげてきたのは、全4選手。これは第2戦富士が2レース制だったことから勝者が4名になるのだが、全レースで勝者がすべて異なるというのも珍しいこと。それだけ今年の戦いが拮抗しているということが伝わる結果でもある。

    開幕戦で勝ち名乗りを上げたのは、フランス人ドライバーのロイック・デュバル。6月にフランス、ル・マンで行われた24時間レースの練習走行セッションで大クラッシュに見舞われて負傷、この影響でFIAによってライセンスが停止されていた。その後、無事に参戦するためのチェックをクリアし、8月からは晴れてレースに参戦することが可能に。このもてぎが復帰レースとなる。SF14、スーパーフォーミュラにおける初代チャンピオンを狙うだけに、その志気も相当高まっていることだろう。

    一方で、今回のバトルを欠場するドライバーがいる。ドイツ人ドライバーのアンドレ・ロッテラーだ。同日にベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されるF1第12戦ベルギーGPにケータハムから小林可夢偉に代わってスポット参戦をするという。ロッテラーとてシリーズ争いにまったく無関係という立場ではないので、本人にとっては苦汁の選択だったに違いない。なにしろ彼は第2戦富士の第2レースで優勝。現在、ポイントランキングで2位につけているだけに、この欠場はライバルにアドバンテージを与えかねない。現時点でランキング2位のロッテラーが欠場し、同3位のデュバルが復帰する、ということは、トップ3がますます渾沌としたものになっていくことが容易に推測できる。

    ■チャンス到来!? スポット参戦、ホンダ勢の復活に期待が集まる

    欠場するロッテラーに代わり、ステアリングを握るのは、アンドレア・カルダレッリ。彼は今シーズン、第3戦富士ではデュバルの代役を務め、予選でトップタイムをマーク。自身初となるポールポジションを手にしている。いきなりのぶっつけ本番で見せたパフォーマンスはどのチームにも好印象を与えたはず。決勝こそ荒れたコンディションで結果に結び付けられなかったが、今回のもてぎで彼がピンチヒッターとしてどこまで踏ん張ることができるのか、要注目だ。今後の彼のフォーミュラドライバーとしての可能性を広げるチャンスにもつながるだけに、より一層ファイトある走りを見せることだろう。

    一方、このもてぎをホームサーキットとするホンダ勢の活躍にも注目が集まる。このもてぎ戦から新たなエンジンが投入されるため、その仕上がり具合によっては上位に食い込んでくる可能性は非常に高い。地道ながらも着実にセッティング力を高め、改善を重ねているだけに、さらなる混戦模様になることも考えられる。

    ちなみに、もてぎ戦では過去ポール・トゥ・ウィンが続いており、逃げ切りのレース展開が多いところでもある。つまり、レースの流れを見るにはまず予選から、ということになるわけで、夏休みも大詰めの週末、ぜひもてぎへと足を伸ばしてその戦いの行方を見守って欲しい。サーキット内では、初開催となる「SUPER FROMULA オフィシャルステージ」をはじめ、「EnjoyHONDA」の開催、「全日本ロードレース選手権第5戦」も併催。あれこれ楽しめるイベントが目白押しだ。

     

    ■主なタイムスケジュール

    ・8月23日(土)
    08:30 北&南ゲートオープン
    08:30~09:30 フリー走行
    09:40~09:55 サーキットサファリ
    11 : 25~11:55  ピットウォーク
    13:15~ 公式予選(ノックアウト方式)
    13 : 15~13 : 35 Q1(19台→14台)
    13 : 45~13 : 52 Q2(14台→ 8台)
    14 : 02~14 : 09 Q3
    17:20~17:50 キッズピットウォーク

    ・8月24日(日)
    前日より終夜    北&南ゲートオープン
    07:00      パドックオープン
    09:50~10:20  フリー走行
    12:00~12:40  ピットウォーク
    15:00~     決勝 52Laps

     

    記事:島村元子/ TEXT : Motoko SHIMAMURA





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