スーパーフォーミュラ2014 Round.1 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ2014 Round.1

2014年4月14日

スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿、今季初ウィナーはデュバル!


4月13日、三重県・鈴鹿サーキットにおいて、全日本選手権スーパーフォーミュラ第1戦「SUZUKA 2&4 RACE」の決勝レースが行われ、6番手スタートとなったロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO SF14)が見事な追い上げを披露。ニューマシン、ニューシステムで迎えた初戦を制した。

予選でトップタイムをマークしたアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S SF14)は、今季クラッチ方式にとってかわって採用されたハンドクラッチによるスタートで珍しく失敗。変わってスムーズにスタートを決めたのは、2番手スタートで僚友である中嶋一貴だった。PETRONASカラーのSF14マシンがレースを牽引、これにJP・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)が続き、チャンピオン経験を持つトップドライバーらが上位を占めた。

4番手に続いたのは、ジェームス・ロシター。このカテゴリーに今季よりフル参戦を決めたルーキーではあるが、昨季に2戦スポットしているだけでなく、すでにSUPER GTではレギュラードライバーを務めており、そのキャリアは十分。シングルシーターでも速さを見せ、トップ集団へと交わった。

さらに気を吐くのは、デュバル。レースはこの5名を軸に進んでいく。大きな動きこそなけれど、トップ5台は緊迫した状況下で、緩急を突いた走りを見せてライバルを揺さぶっていく。そんな中、その背後にいたナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL SF14)がS字の出口で態勢を崩し、スピン。エンジンをストールさせたため、コースにはセーフティカーがコースイン。レースがコントロール下に置かれた。

そこで各チームが判断したのは、ピットイン。今回、給油制限はないものの、その必要がある中でスタートを切っている。トップ争いでは中嶋とオリベイラ以外のドライバーがピットイン。そつなくこなして再びコースへと向った。一方でこれを好機にできなかったのが、トップを走行中だった中嶋とオリベイラ。ピットインするかどうか判断するにはあまりにも時間が短く、実施を見送ったのだ。結果、中嶋、オリベイラがこのまま走行を続け、ピットインを済ませたロッテラー、ロシター、そしてデュバルがこれを追った。

レース中盤は、ピット作業を終えたドライバー3人が手に汗握る好バトルを展開。まずはロシターがデュバルの猛攻を受ける。決勝で格段に調子が良くなったデュバルは絶妙なタイミングで“新参者”を捉えると、その勢いで事実上のトップであるロッテラーをメインストレートで逆転! 一方、ロッテラーはピット作業の際、フロントタイヤが左右逆に装着されるという想定外のハプニングで思うようなペースが刻めずにいた。その結果、デュバルの後塵に拝する。

後半を迎えたレースは、ピットインを済ませていなかった中嶋とオリベイラがともにピットイン。ライバル達と大きくタイミングをずらしたものの上位への返り咲きは難しく、チャンスを落としてしまった。この時点でトップはデュバル。手負いの状態で2位を走るロッテラーはロシターとの激しい攻防戦を展開し、観客を引きつける。しかしそれもチェッカーまで残り3周を切ったヘアピンで終了。それまで幾度となく繰り返してきた2台の好バトルはロシターに軍配が上がることとなり、勢いを失ったロッテラーは後続車にも抜かれ、3位には3年ぶりのフォーミュラレースとなる石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)が入ってる。

昨季はWEC(世界耐久選手権)との日程が重なり、2戦を休戦せざるを得なかったデュバルとロッテラー。今季はフル参戦、しかもポテンシャルの高いニューマシンでの戦いを楽しみにしている。強くて速い彼らに真っ向から立ち向かうドライバーは誰になるのか。今後の展開に注目したい。

 

■第1戦鈴鹿 決勝結果(TOP6)

1.No. 8 ロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO SF14)
2.No. 3 ジェームス・ロシター(フジ・コーポレーション KONDO SF14)
3.No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)
4.No. 7 平川 亮(ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14)
5.No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S SF14)
6.No.37 中嶋一貴(PETRONAS TOM’S SF14)

 

 

記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA

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  • 2014年4月13日

    スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿、ポールはロッテラー!


    4月12日、三重県・鈴鹿サーキットにおいて、全日本選手権スーパーフォーミュラ第1戦「SUZUKA 2&4 RACE」の予選が行われ、チャンピオン経験のあるアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S SF14)が今シーズン初のポールポジションを獲得した。

    ニューシャシー、ニューエンジンを搭載し、登場した今シーズンのスーパーフォミュラ。戦闘マシンで迎えた開幕戦。鈴鹿は穏やかな陽気に恵まれ、絶好の予選日和となった。オフシーズンのテストは、開催予定日に降雪に見舞われるなど必ずしも存分な準備ができたとは言い難い。そんな中、いち早く、現状のクルマを乗りこなしていったのが、チャンピオンタイトルを経験しているベテラン勢だった。

    その中でも抜きんでていたのが、ロッテラー。朝のフリー走行から終始トップタイムをマーク。さらにQ2でコースレコードを更新する1分36秒996を叩き出す好調ぶり。Q3では13年ぶりに日本のレースに復帰したナレイン・カーティケヤンを0.126秒差で押さえ、初戦のポールシッターとなった。

    明日は250kmの戦いとなるが、スピードを増した戦闘マシンを手足のように操り、強い戦いを見せるのは、果たしてどのドライバーか。

    ■第1戦鈴鹿 予選結果(TOP6)

    1.No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S SF14)
    2.No.20 ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL SF14)
    3.No.37 中嶋一貴(PETRONAS TOM’S SF14)
    4.No. 3  ジェームス・ロシター(フジ・コーポレーション KONDO SF14)
    5.No.19 ジョアロ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL SF14)
    6.No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)
    ※No.20 は決勝グリッド3グリッド降格が決定

    記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA

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  • 2014年4月11日

    SUPER FORMULA第1戦鈴鹿 プレビュー


    2014年のSUPER FORMULA開幕戦となる「SUZUKA 2&4 RACE」が4月12、13日に三重県・鈴鹿サーキットで行われる。ニューマシン「SF14」が導入され、迎える初戦はどのようなドラマが待ち受けているのだろうか。

    ■新たに産声を上げたニューマシンに着目

    昨シーズンより走行テストなどを繰り返し、実戦に向けての準備を着々と進めてきたイタリア・ダラーラ製「SF14」。戦闘車輌としては5年ぶりのニューマシンが採用され、またエンジンもこの車輌に合わせて刷新。今シーズンからSUEPER GTのGT500クラス車輌にも採用されているホンダ(HR-414E)とトヨタ(RI4A)の2,000cc、直列4気筒、ターボエンジンを搭載する。なお、SUPER FORMULAでは、SF14用エンジンの名称を「NRE=Nippon Racing Engine」と呼んでいる。

    ところで、テスト車輌での開発等の準備が進む一方、各チームがその車輌を手にし、戦闘マシンとして実際にコースを走らせることができたのは、ほぼ1ヶ月半前のこと。2月に富士スピードウェイでのテストが公式スケジュールに組み込まれていたのだが、今冬の厳しい寒さで降雪となり、キャンセル。結果、3月上旬に鈴鹿サーキットで行われたファン感謝デーが事実上のシェイクダウンとなった。2日間、各1時間程度のセッションという本当に限られた時間の中で、それぞれがやるべきミッションに取り組み、その後、富士でのテストを経て初戦を迎えることとなる。

    ■レースにおける見どころは

    予選は、今シーズンから全戦においてノックアウト方式が採用された。F1GP同様、3度の予選でタイムアタックを行ってその速さを競うのだが、Q1-Q2-Q3とセッションが進むごとに出走台数が絞られていく。開幕戦では19台がエントリーしているため、Q1は19台全車が出走し、アタックを実施。ここで上位14台がQ2への進出権を手にすることができる。Q2ではラストアタックとなるQ3への出走目指して上位8台入りを巡る攻防戦を繰り広げる。Q1は20分、Q2、Q3は各7分と短い時間でいかに自らのパフォーマンスをフルに発揮するか。ドライバーはもとより、チームが一体となってうまくオペレートしなければ、シビアなポジション争いを制することは難しいといえるだろう。

    ドライバーたちによる最速争いがよりドラマチックになるその背景にあるのが、ニューマシンの戦闘力の高さだ。前年モデルよりも軽量化され、空力特性を含め、コーナリングスピードも向上。鈴鹿でも存分なセットアップとは言い難い中、次々の好タイムをマーク。見た目にも速さをアピールするクルマであることが明らかだ。コンディション次第では、どこまで従来のコースレコードに迫ることが、あるいは更新することができるのか。期待は大きい。

    ■栄えある初代王者の座を巡る攻防

    初戦となる鈴鹿にエントリーするのは11エントラント・19名が勢揃い。歴代のチャンピオンとしてロイック・デュバル(2009年)、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(2010年)、アンドレ・ロッテラー(2011年)、中嶋一貴(2012年)そして昨シーズンの最終戦で逆転チャンピオンに輝いた山本尚貴と5選手が名を連ねる。新生SUPER FORMULAでの初年度チャンピオンの座を狙うのはもちろんのこと、それぞれどのような意地を見せるのか、ここにも注目したい。

    一方、新たにフル参戦を迎える選手は4名。加えて復帰組が4名となる。この中には、ヴィタントニオ・リウッツィ(イタリア)やクマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(インド)といった元F1参戦を経験に持つ選手も含まれており、まさに群雄割拠の新世代が始まろうとしている。

    ■開幕戦の鈴鹿は2&4レース、さらにはEnjoy HONDAも開催

    SUPER FORMULAの決勝レースは250kmでの戦い。車輌、エンジン、タイヤの新たなコンビネーションで250kmを戦略どおりに走破できるのは、どのチーム、どのドライバーとなるのか。不確定要素がいつも以上に含まれる初戦は波乱ぶくみの展開になる可能性も高いはず。筋書きのないスリリングなドラマの結末は、いかに?

    なお、レースウィーク中は2輪の「MFJ全日本ロードレース」JSB1000レースのほか、「Enjoy HONDA」イベントも開催される。サーキットスタンド裏のGPスクエアでは、さまざまなイベントや車輌展示が予定されている。

    ■主なタイムスケジュール

    ・4月12日(土)
    08:00                 メインゲート オープン
    09:05~10:05     フリー走行
    12:45~13:30     ピットウォーク
    13:50~         公式予選(ノックアウト方式)
    13 : 50~14 : 10 Q1(19台→15台)
    14 : 20~14 : 27 Q2(15台→  8台)
    14 : 37~14 : 44 Q3
    17:05~17:35     キッズピットウォーク

    ・4月13日(日)
    07:45                  メインゲート オープン
    09:05~9:40      フリー走行
    09:50~10:05     サーキットサファリ
    11:30~12:20     ピットウォーク
    15:00~         決勝(43Laps)

    記事:島村元子/ TEXT : Motoko SHIMAMURA





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