スーパーフォーミュラ2013 Round4 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ2013 Round4

2013年8月5日

スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ、熱い攻防戦を中嶋が制す!


8月4日、栃木・ツインリンクもてぎにおいて全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦の決勝レースが52周に渡って行われ、終盤に攻防戦となるなか、ポールポジションスタートの中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が、チームメイトのアンドレ・ロッテラーをシャットアウト、今シーズン待望の初優勝をもぎとった。

予選日よりも蒸し暑い日となった決勝日。薄曇りながら湿気の高いコンディションの中、朝のフリー走行が始まり、各車決勝に向けてのセットアップを進めることになった。

今大会はオートバイレースとの併催イベントだったこともあり、決勝レースは通常よりおよそ1時間遅い午後3時15分にスタート。だが、その直前、ダミーグリッドに各車が整列する中、にわかに雲行きが怪しくなり、ついにはポツリポツリと雨が落ちはじめた。ウェット宣言が出るかと思われたが、すでにグリッドについた車両はこのままスタートを切るのみ。難しいコンディションでのスタートが切られることになった。

ポールポジションの中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が難なくスタートを決め、その後ろには、“ちょい濡れ”コンディションが得意なアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)、ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)そしてジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)ら、つまり“ガイジン”ドライバーがズラリと並ぶ。彼らは一切の躊躇なしに力で滑るクルマをねじ伏せるかのような力強さで上位グループを形成、互いに逆転のチャンスを伺った。

その上位グループのルーティンワークはレース後半に入ってから。まず2位争いのロッテラーとオリベイラが先陣を切り、その翌周にトップの中嶋がコースに戻った。待ち受けたスタッフが右フロントタイヤの交換に少してこずり、それ様子を目の前で見た中嶋は「あぁ…」と一瞬気落ちしたというが、幸い大きなロスタイムは回避。トップのままレースに復帰、ファステストラップを叩き出しながら依然として猛追する後方のライバルからのプレッシャーをはねのけ、そのままフィニッシュ! 今季初、そして自身初となるこのカテゴリーでのポール・トゥ・ウィンを達成することになった。

なお、次戦のスーパーフォーミュラ第5戦は、当初8月下旬に韓国・インジェ大会が開催される予定だったが、主催者側の意向によってキャンセルが正式に発表されている。これにより、レースを運営するJRPでは9月下旬のSUGO戦を第5戦として実施されることから、今後代替戦の実施などを引き続き検討していくとのことだ。

 

・第4戦もてぎ 決勝結果(TOP6)
1.No.01 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)52周 1:24’17.917
2.No.02 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)+1.812
3.No.08 ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)+7.422
4.No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)+16.057
5.No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)+46.210
6.No.39 国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)+55.653

 

記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA

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  • 2013年8月4日

    スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ、中嶋一貴が今季初ポールポジションを獲得


    8月3日、栃木・ツインリンクもてぎにおいて全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦の予選が行われ、中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)がコースレコードを更新する活躍で、予選トップタイムをマーク。今シーズン自身初のポールポジションを獲得した。

    真夏の一戦として位置づけられるもてぎ戦。だが、予選日の土曜日は日差しこそあれど、気温も思ったほど上昇せず、この季節にしては割と過ごしやすい一日となった。

    今回、フリー走行を経て行われた予選では、いつもと異なるシステムが用いられた。まず、30分間で行われるQ1では、全19台が出走。その中で上位8台だけが、次のステージ、「スペシャルステージ」へと駒を進めることができる。その“ステージ”は、アウトラップ・タイムアタック・インラップでアタックタイムを計測するという「ワンラップアタック」で実施。緊張感あふれるセッションとなった。

    Q1では、L・デュバルを筆頭に、J.P・デ・オリベイラ、中嶋一貴、山本尚貴、A・ロッテラー、国本雄資、小暮卓史、そして伊沢拓也の8人がトップ8に残り、スペシャルステージへの進出を決めた。ステージでは、Q1で8番手だった伊沢から順にひとりずつタイムアタックが始まる。各選手は、フロントタイヤのみスクラブ(皮むき)、前後タイヤともにスクラブ、あるいは前後ともニュータイヤというそれぞれお思い思いのタイヤ選択を行い、コースを離れていった。

    その中でトップタイムをマークしたのが、中嶋。各セクターをそつなくまとめるだけでなく、尻上がりにタイムを削り、コースレコードを更新する1分32秒839を叩き出す。このあと、オリベイラ、デュバルの最敵手のアタックが残っていたが、ふたりとも中嶋のタイムを上回るには至らず。これにより、中嶋の今シーズン初となる、自身にとってはスーパーフォーミュラで2度目のポールポジションを獲得することになった。

    明日の決勝レースは午後3時15分にスタート、52周にわたってバトルが繰り広げられる。

    ・第4戦もてぎ 予選結果(TOP6)
    1.No.01 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)1’32.839
    2.No.08 ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)1’32.983
    3.No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)1’33.038
    4.No.39 国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)1’33.194
    5.No.02 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)1’33.276
    6.No.16 山本尚貴 TEAM 無限 1’33.393

     

    記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA

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  • 2013年8月2日

    SUPER FORMULA第4戦 もてぎプレビュー


    「シーズン折り返しを迎え、ドライバーのヤル気と本気が炸裂!」

    2013年のシリーズ折り返しを迎えたSUPER FORMULA。第4戦・栃木のツインリンクもてぎでの戦いを前に、第5戦として韓国・インジェスピーディウムでの開催中止が正式にアナウンスされ、スーパーフォーミュラとして初めての国際戦が幻となったのは残念だが、ドライバーを筆頭に、チームはまず後半戦を目前に、それぞれの課題や目標に向ってより努力を重ねていくことになる。

    ■夏休み最初のSFレース、予選は新たなアタック方式を採用

    戦いの舞台となるツインリンクもてぎは、いわゆるストップ&ゴーといわれるテクニカルなコースレイアウトを持つ。走っては止まり、止まってはまた走り出すというシンプルな作りだからこそ、クセがある。何ら問題ないと思われたコースでミスをしでかすと、もう万事休すだ。パッシングポイントも少なく、いくらブレーキング競争でライバルを上回っても、周回を重ねるだけで、逆転に持ち込むのは至難の業。エンジンこそ違えど、同じシャシーで戦うフォーミュラレースならではの難しさがここにある。

    それだけにまずは予選で好位置を狙うことが先決なのだが、さらに今回は、もてぎだけのスペシャルメニューが予選セッションに用意されている。この新たなアタック方式はQ1とスペシャルステージのセッションで構成されるのだが、全ドライバーはまずQ1に出走し、トップ8番手以内に入ろうと躍起になるのは必至。リズミカルにクルマを操り、スペシャルステージへの出走チャンスを手にした8選手は、次のセッションで単独のアタックを行い、タイムを競う。出走順はQ1での結果を元に、8-7-6番手…の順にコースインし、インラップ後のワンラップ・アタックに全てを賭ける。たった1周を巡っての様々なドラマも待ち受けていそうで、目が離せない。

    ■初優勝?連勝? ズバリ、誰が勝つ?

    シリーズチャンピオンの行方もそろそろ方向が見えてくる今回、今シーズン、すでに連勝しているのは、第2、3戦で出走したアンドレ・ロッテラー。世界耐久レースとの掛け持ちゆえ、全戦での参加は不可能なのだが、参戦すれば勝利する、というとてつもない強さをアピールしている。そのロッテラー同様、速さを全面的に見せつけているのが、ロイック・デュバルだろう。前回は、パーフェクトな予選でポールポジションを獲得。だが、決勝では痛恨のピットミスが尾を引き、今季初となるはずだった勝機を失った。それだけに、今大会では、より強い戦いで優勝しようと目論んでいるはずだ。

    過去のチャンピオンを見る限り、もてぎ戦で勝利するパターンが結構多い。難コースに強さを発揮できるのは、チャンピオンの証でもあるのか。だとすると、タイトル獲得経験者の松田次生やジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、そして伊沢拓也らの走りからも目が離せない。

    一方で、波にのっているドライバーが山本尚貴だろう。このもてぎは地元サーキットとなり、自身の思い入れも深い。今シーズンはチームとのコミュニケーションも密に取れており、結果を残す事で着実に進歩をしているのは明らか。表彰台への足がかりはすでに出来ているだけに、あとはその真ん中にいち早く立ちたいと願うのはモチロン、それをこのもてぎで実現させようと、相当意気込んでいることだろう。

    ■数々のイベントも目白押し

    期間中、もてぎはスーパーフォーミュラレースの他に、全日本F3選手権をはじめ、全日本ロードレースJ-GP2、3などのカテゴリーレースが行われる。さらに、夏休みとあって、土曜日の午後5時30分からは、前夜祭を開催。サイン会や、CR-Z内トレースなどさまざまな催しが盛りだくさんに用意されており、ホットな戦い&イベントで盛り上がること、間違いナシだ。

    ◎全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦 もてぎ
    ・8月3日(土):予選日
    08:30 – 09:30   フリー走行
    11:20 – 12:00   ピットウォーク
    13:05 – 13:35   公式予選1回目(Q1)
    13:50 –         公式予選スペシャルステージ
    16:35 – 17:05   キッズピットウォーク
    17:10 –         前夜祭

    ・8月4日(日):決勝日
    08:50 – 09:20   フリー走行
    09:20 – 09:30   スタート練習
    11:55 – 12:45   ピットウォーク
    14:50 –         グリッドウォーク
    14:50頃 – 15:05頃 KIDSグリッドウォーク
    15:15 –         決勝(52Laps)

    ・併催イベント
    Honda Sports&Eco Program CR-Z 10リッターチャレンジ
    全日本F3選手権シリーズ第10&11戦
    全日本ロードレース選手権シリーズ J-GP2、GP3 第5戦

     

    Text : 島村元子 / Motoko SHIMAMURA





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