スーパーフォーミュラ2019 Round.3 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ2019 Round.3

2019年6月24日

SF第3戦SUGO、山本尚貴が完勝!


6月23日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の決勝が宮城・スポーツランドSUGOで開催され、ポールポジションからスタートを切ったNo. 1 山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が好スタートを切り、その後も盤石のレース運びを見せてトップチェッカー。今シーズン初優勝を果たしている。
 

午後2時20分に68周の戦いが幕を開けた今大会。レースウィークを通じて上空の大気が不安定となり、どんよりとした天気が続いた。幸い、決勝前には日が差し始め、気温24度、路面温度35度の中で全20台がそれぞれの戦略をもってタフな戦いに挑んだ。
 

ポールポジションスタートの山本はソフトタイヤを選択。一方、その隣、予選2番手のNo.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)はミディアムタイヤを装着した。フロントロウの2台が異なるタイヤを選択、また後方のクルマも選択が分かれたが、オープニングラップを終えてすぐにルーティンのためにピットインしたのは、野尻、予選5番手のNo.18 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)、そしてその後に続く4台だった。
 

トップスタートから順調に周回を重ねていく山本、2番手には同じソフトタイヤのNo.50 ルーカス・アウアー(B-Max Racing team with motopark)と予選7番手のNo.65 牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)がトップ3を形成。その後は小康状態のままレースが進み、山本はまっ先にコースインして後方から猛追する”見えない敵”野尻の存在を意識しつつ、ソフトタイヤでのマシンコントロールに尽力した。
 

レースは折返しを過ぎ、40周を迎えると、トップを快走する山本がソフトタイヤでの自己ベストタイムをマーク。それまでの間、ややペースを抑え気味に走っていたようだが、燃焼が軽くなってくると、後方からポジションアップを狙うライバルたちとのギャップをさらに広げるべく次なる戦略へと打って出た。そして迎えた51周目。山本はじめ、2番手のアウアー、牧野が同一周回数でピットイン。長く装着したソフトタイヤからミディアムタイヤへとスイッチ。彼らがピットでの作業を進める中、コース上のストレートラインを最終コーナーから駆け抜けてきたのが野尻を筆頭にしたグループだった。だが、野尻が逆転できたのは3番手の牧野のみ。一方、牧野はピットロード出口のホワイトラインをカットしてコースに復帰しており、のちにレース結果にドライブスルーペナルティに相当するタイムを加算される裁定が下された。さらに追い上げに期待がかかった野尻も、56周目の1コーナーでまさかのコースオフ。 追い上げようという攻めの気持ちが走りを上回るオーバースピードが原因だったようだ。
 

これを機に、山本の優位性がぐんと高まることとなるかと思いきや、野尻のコースアウトがセーフティカー(SC)導入の原因となり、さらにはSC中に1台の車両がSPコーナーでスピン。車体の半分がコース上に残る形で停止したため、立て続けにSC導入となった。短期間の間に二度に渡る再スタートを強いらる形となったが、トップの山本には影響はなく、逆に2位以下で激しいポジション争いが繰り広げられることになった。結果、2位を死守していたアウアーに可夢偉が迫り、周回遅れを味方につけた可夢偉が4コーナーで逆転に成功。残り3周の時点で2番手をもぎ取り、戦いを終えている。
 

山本は開幕戦から連続2位止まりだったが、第3戦でようやく初勝利。昨年もSUGOで勝利していることからいい流れの中で優勝を掴み取ることとなった。
 

■第3戦スポーツランドSUGO 決勝結果(TOP6)
1.No. 1 山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1:27’37.593 68Laps
2.No.18 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)+3.127
3.No.50 ルーカス・アウアー(B-Max Racing team with motopark)+4.820
4.No.37 ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)+5.621
5.No. 5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+8.060
6.No. 3 山下健太(KONDO RACING)+8.149

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2019年6月24日

SF第3戦SUGO、山本尚貴が完勝!


6月22日、宮城・スポーツランドSUGOにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の予選が行われた。前夜に降った雨が少し残ってはいたことでセッション開始を前にウエット宣言が出されたが、コンディションとしてはドライであったため、全車スリックタイヤでのアタックを開始した。結果、Q1からQ3のノックアウト予選を経て、Q3でトップタイムをマークしたNo.1 山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が自身通算11回目のポールポジションを手にしている。
 

土曜日の朝に実施された1時間のフリー走行。このセッションでもウエット宣言が出ており、何台かはウエットタイヤでコースインしたが、ほどなくしてスリックタイヤへと交換、午後からの予選に向けて最終確認を綿密に行っていた。その中でNo.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がソフトタイヤで最速タイムをマーク。予選に向けていい流れを作り上げていた。
 

午後1時20分、ノックアウト予選Q1がスタート。今回のSUGO大会は参加車両20台を2クラスに分けて各10分ごとに実施する方式が採用された。これによりQ1では各クラス上位6台がQ2へと進出、Q2では計12台が出走することになった。天候はお昼を前に再び灰色の雲がサーキット上空を覆い、風も急激に冷たくなる。さらに一瞬雨がぱらついたが、幸い両クラスのセッション中に悪化することは回避できた。とはいえ、朝のフリー走行でトップに立った関口、さらに開幕戦鈴鹿のウィナーであるNo.37 ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)がQ2進出の機会を逃すという波乱の展開になっている。
 

一方、続くQ2では山本が1分03秒953という驚異的なタイムでコースレコードを更新。2番手につけたNo.65 牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)に「あのタイムはムリ」と言わしめる走りを見せた。そして迎えたQ3。続くウエット宣言下でのアタックとなり、雨も降りはじめた。その中で早めのアタックを開始したのが山本。ライバルたちがアタックに向けてまだタイヤを温めるための走行を続ける中、ひと足先に1分04秒532のタイムで暫定トップに立つ。すると、アタックに入っていたNo.64 アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)が突然挙動を乱してSPコーナーでコースアウト。さらに後方を走っていた牧野が前方車両に接近、ダウンフォースを失ったことでコントロールを失い、コースアウト。2台がほぼ同じ場所でコースアウトしたことで赤旗が提示され、セッションが中断した。
 

この際、停止した車両の撤去作業に時間を擁すると判断した運営側は、その後の天候悪化を懸念。安全面の確保を最優先するためにQ3を再開せずに終了するという判断を下す。これにより、早い段階でトップタイムをマークしていた山本がポールポジションを手にすることとなった。
 

決勝日も天候に不安を抱えるSUGO大会。例年ハプニングの多い一戦だが、今年はどのようなドラマを演出するのか。これも見どころになりそうだ。
 

■第3戦スポーツランドSUGO 予選結果(TOP6)
1.No.1 山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 1’04.532
2.No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN) 1’10.761
3.No.50 ルーカス・アウアー(B-Max Racing team with motopark) 1’11.475
4.No.17 塚越広大(REAL RACING) 1’12.172
5.No.18 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG) 1’12.808
6.No.5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 1’13.892

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2019年6月22日

SUPER FORMULA第3戦スポーツランドSUGOプレビュー


梅雨の中、シーズン序盤の締めくくりはみちのく仙台で

 

今シーズンは雨絡みのコンディションが続く全日本スーパーフォーミュラ選手権。シリーズ全7戦の3戦目を迎える今回の舞台は、宮城・スポーツランドSUGOとなる。すでに東北地方は入梅しているため、気がかりなのはやはり天候。願わくば、ニューマシンによる快走をみちのく仙台でもお披露目してもらいたいものなのだが…。
 

■ショートコースのSUGOは、予選Q1でクラス分けを実施
ニューマシンSF19で迎える今シーズン。これまでの2戦、鈴鹿とオートポリスで多発したのは、専有走行や予選でのコースアウト。結果としてその流れで赤旗中断となり、アタックチャンスを失ったドライバーも多く見られた。想定できないハプニングゆえ、誰に非があるわけでもない。何が起こるかわからない中、アタックのタイミングは自身が決めて好タイムを狙うこともまた、ドライバーの仕事だからだ。とりわけ今シーズンは日本国内ではじめてのスーパーフォーミュラに挑む外国人ルーキーも多く、荒削りの走行が巻き起こす”騒動”が多いもの、今シーズンの特徴。おそらくこの先も、しばらくは”不確定要素”が続くに違いないだろう。
 

そんな難しい状況をいかにかいくぐるか、それもまたドライバーの腕の見せ所なのだが、今回の舞台であるSUGOともなると、そう簡単な話とは言えない。なにしろ、鈴鹿やオートポリスと比較しても1周の長さが短く、しかもアップダウンの起伏に富む難コース。コンパクトながらダイナミックなレイアウトは、挑むドライバーにとって非常にチャレンジングな場所ゆえ、つい攻めすぎてしまうこともあるのだ。となれば、予選で大混乱が起こる可能性も高くなる。それを受けて、このたびの予選はクラスをふたつに分けて実施することが決定している。
 

方式としては、参戦台数20台をQ1時に10台ずつ二組に分ける。ただし、通常20分の走行時間が与えられるQ1は、各10分に短縮される。なお、Q2以降は通常方式を採用するとしているが、Q1は「コース上の台数を半分にして、走行時間も半分」で行われる。さて、この見直しによる影響はあるのだろうか? 普段はまずユーズドタイヤでコースコンディションはじめ、クルマの状況をしっかり確認し、満を持してニュータイヤを装着する。だがその定石を踏んでいては時間が到底足りない。おそらくは金曜日の専有でいつものQ1序盤の作業をシミュレーションし、土曜日のQ1では開始早々からアタックに挑む流れになると考えられる。いつもより少ない台数ではあるが、与えられた10分という時間をどうマネージメントしてQ1突破を果たすのか。ドライバーはもとより、チームとしてのアプローチの仕方が問われるセッションになることだろう。
 

■ハプニング多発のSUGO。魔物の登場は?
今シーズンは予選、決勝とも僅差の戦いを繰り広げているスーパーフォーミュラ。ワンミスがレースの流れを大きく変えてしまうこともある。ライバルとの拮抗する戦いを制するには、ノーミスで走破するのは言うまでもないが、ライバルを欺く戦略を遂行することも重要なミッションになる。
 

とりわけ、明暗を分けるのはアクシデント発生時ではないだろうか。起きるかどうかわからないこととはいえ、レースはあらゆる事態に陥る可能性を考慮し、その都度最善の手を打つことが求められる。瞬時の判断ながら誤った方向に物事を進めてはならないという、とてつもなく難しい決断を迫られるのだ。前回、オートポリスでは関口雄飛がライバルとは異なるアプローチで果敢に戦い、優勝を掴み取っている。例年、ハプニングが起こりやすいSUGOはまた今年も何かしらドラマを生み出すのか。ときにSUGOに”棲む魔物”が邪魔をしたり、勝利の女神が思いつきで意地悪をすることもあると言われるくらい、ここでのレースは、先行きを読むのが難しい。果たして、勝利の女神は今大会でどのドライバーに手招きするのか。そのあたりも気になるところだ。
 

■主なタイムスケジュール
・6月22日(土)
09:00 – 10:00 フリー走行
12:15 – 13:05 ピットウォーク
13:20 – 公式予選(ノックアウト方式)
13:20 – 13:30 Q1 A組(10台→6台)
13:40 – 13:50 Q1 B組(10台→6台)
14:00 – 14:07 Q2(12台→ 8台)
14:17 – 14:24 Q3
17:30 – 18:00 キッズピットウォーク
 

・6月23日(日)
09:10 – 09:40 フリー走行
11:30 – 12:20 ピットウォーク
14:20 – 決勝(68Laps)
 





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