SUPER GT 2016 Round.4 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2016 Round.4

2016年7月25日

SUPER GT第4戦SUGO、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが今季初優勝!


7月24日、宮城県・スポーツランドSUGOにおいて、2016年SUPER GT第4戦決勝レースが行なわれた。午前中ウェットコンディションだった天候は、決勝を前に回復。薄曇りの中で迎えた決戦では、予選9位スタートだったNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹/柳田真孝組)がタイヤ無交換を敢行。今シーズン初優勝を飾っている。

前夜遅くに雨となったSUGO周辺。決勝日の朝はミスト上の細かな雨が雲の流れとともに降ったり止んだりを繰り返した。その結果、30分間のフリー走行はウェットコンディションで実施され、各車両はレースウィーク初めてのレインタイヤで周回を重ねた。その後も雨は気ままな降り方をしていたが、午後に入ると次第に回復。依然として曇天の空ながら、午後2時からの決勝レースを前にしたスタート前進行チェックでは、改めてスリックタイヤでの出走を行なうことになる。

決勝はドライコンディションでスタート。宮城県警のオートバイ5台、パトカー1台によるパレードラップの後、ローリングラップに入り、そのまま81周のレースが幕を開ける。まずポールポジションからスタートしたNo. 6 WAKO’S 4CR RC Fのアンドレア・カルダレッリがトップをキープ。しかしその背後からNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの小暮卓史、No.38 ZENT CERUMO RC Fの石浦宏明が猛プッシュ。だが6号車は前に立ちはだかるGT300車両に行く手を阻まれ、挙げ句に接触。1コーナー入り口でスピン、コースアウトする。序盤から激しい攻防戦を繰り返す中、2番手の38号車が16周目にトップを奪取。20周を過ぎると上位陣はレクサス勢がトップ4を独占する展開となる。その中でも装着タイヤとレースコンディションがうまくハマり、ポジションアップしていたのが、No.19 WedsSport ADVAN RC Fの関口雄飛。周回のたびに逆転を見せる活躍を見せた。

ところが、上位争いが盛り上がる最中、最終コーナーでコースアウトしたGT300の車両を撤去するため、コースにセーフティカーがコースイン。レースはトップ26周走行時から30周を終えるまでコントロール下に置かれることとなった。31周、レースが再開。待ちわびたようにピットへと戻ってきた車両は4台。そしてこの中の1台にいたのが、24号車だった。スタートドライバーの柳田から佐々木へと交代。ガソリンを補給したが、なんとタイヤ交換は行なわず。レース序盤から想定した気温、路面温度よりも低いコンディションになったことを味方につけたアドバンタイヤのメリットを活かし、一気にポジションアップを狙う作戦に打って出た。

多くのチームはレースの折り返し前後でピットインを行なったため、全車がルーティンワークを終えると、24号車はトップへと躍進。戦略が奏功した24号車は、このあと後方からの激しいプッシュに遭い続けるも、パッシングポイントの少ないSUGOのサーキット特性を活かして応戦。僅差の戦いながら、トップを死守し続けた。

しかしチェッカーまで残り10周を迎える頃には、さすがに無交換のタイヤでの走行は厳しく、後続車の先行もやむなし…と思われていたが、同時に4台のレクサス勢が2位争いを展開。抜きつ抜かれつの攻防戦で緊迫した状態となる。76周目には3番手にいた38号車の立川祐路が前を行くNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fの平手晃平を逆転、トップへと猛チャージを開始した。ところが、その矢先、またもGT300車両が最終コーナーアウト側でコースアウト。スポンジバリアに激しく車両が埋もれてしまった。これでレースは赤旗が提示され、一旦中断。しかしその後、この赤旗をもってレース終了という扱いになる。この場合、レース結果は赤旗中断前の1周前が採用されることから、24号車がトップチェッカーということに変わりはなかったが、2位は39号車となり、38号車は悔しい3位となった。

一方、GT300では、ポールポジションスタートのNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)に無線機トラブルが発生。コンタクトが充分にとれない手負いのレースとなる。また、ルーティンのピットワークでタイヤ無交換に挑んだNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3(織戸学/平峰一貴組)が奮闘。上位争いに加わった。しかし、予選2番手からスタートし、ライバルたちの動きを眺めながら虎視眈々と逆転のチャンスをうかがっていたNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)が、レース終盤に逆転を決め、トップを獲得。絶妙なレース運びで今季初優勝を果たしている。

■第4戦SUGO 決勝結果


・GT500(TOP6)
1.No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹/柳田真孝組)1:42’08.887 74L
2.No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(ヘイキ・コバライネン/平手晃平組)+0.358
3.No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)+0.518
4.No. 6 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)+1.048
5.No.19 WedsSport ADVAN RC F(関口雄飛/国本雄資組)+2.152
6.No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/小暮卓史組)+7.001


GT300(TOP3)
1.No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)1:42’09.505 70L
2.No.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)+7.106
3.No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)+7.765

 

SUSPER GT第4戦SUGO



2016年7月24日

SUPER GT第4戦SUGO、No.6 WAKO’S 4CR RC Fが今季初ポール!


第3戦オートポリスが先の熊本地震の影響を受けてキャンセルとなったことから、先の第2戦富士からおよそ2ヶ月半、7月23日に宮城・スポーツランドSUGOにおいてSUPER GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」の予選セッションが行われた。この日、梅雨明け前のSUGOは薄曇りの空模様。気温も20度前後とさほど上がらず、風の冷たい一日となった。そんな中、ノックアウト予選を最速で駆け抜けたのは、No.6 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)。コースレコードを大きく更新する快走を見せ、コンビ初のポールポジションを手にすることとなった。

このSUGO戦を皮切りに、富士、鈴鹿と真夏の戦いが続くことから「夏の三連戦」と例えられるイベントだが、今年のSUGOは真夏の一戦という感じではなく、予選日は湿度も低く、爽やかというよりもむしろ肌寒さが先行するようなコンディションになった。そのせいもあって、各チームとも持ち込んだタイヤでいかにアタックするか、悩みどころが増える展開となった。一方で、朝の公式練習からこれまでのSUGOのコースレコードを更新する車両が出ており、午後からのノックアウト予選に向けてさらなるタイムアップに大きな期待がかかった。

Q1のトップはNo.38 ZENT CERUMO RC Fの石浦宏明。この時点ですでに石浦が1分11秒000のタイムでコースレコードを更新し、弾みをつける。一方、Q1でまさかのスピン、クラッシュを演じたのが開幕戦から2連勝していたNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)だった。80kgのウェイトがあるにも関わらず、攻めの走りが裏目に出てしまったようだ、これを機にセッションは赤旗が提示され、このままアタック終了。思わぬ形でQ1が幕を引き、中には満足のいくアタックができぬままのチームも現れた。

続くQ2で気を吐いたのは、Q1で3番手につけていたNo.6 WAKO’S 4CR RC F。Q2では大嶋和也が、なんと1分10秒516という驚異的なタイムをマーク。結果、大嶋にとっては2年ぶり、自身5度目のポールを手にすることに成功している。2番手にはNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/小暮卓史組)が、そして3番手にはNo.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)が続くことになった。

一方、GT300クラスでは、まずQ1でNo.31 TOYOTA PRIUS apr GTの中山雄一がコースレコードを更新。31号車でQ2のアタックを担当する嵯峨宏紀は昨年、コースレコードを更新した張本人だけに、再び自分の手で新たなファステストラップを刻むかに思われたのだが…。連続してタイムアップを決めてレコードタイムを2度も更新したのは、No.25 VivaC 86 MCの松井孝允。1分17秒493を叩き出し、自身初のポールポジションを手にしている。2番手にはおよそ0.5秒差となったNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)が続き、3番手は朝の大クラッシュから見事復帰を果たしたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)だった。

・第4戦SUGO 予選結果


GT500(TOP6)
1.No.6 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)1’10.516
2.  No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/小暮卓史組)1’10.705
3.No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)1’10.936
4.  au TOM’S RC F(伊藤大輔/ニック/キャシディ組)1’11.017
5.  No.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(武藤英紀/オリバー・ターベイ組)1′11.349
6.  No.36 KeePer TOM’S RC F(ジェームス・ロシター/平川亮組)1’11.504


GT300(TOP3)
1.  No.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)1’17.493
2.No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)1’17.995
3.  No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)1’18.108

 

SUPER GT第4戦SUGO



2016年7月21日

SUPER GT第4戦SUGO プレビュー 真夏の三連戦、みちのく仙台からスタート!


5月のゴールデンウィーク中に開催された第2戦富士からおよそ2ヶ月半。ようやくこの週末にSUPER GTの戦いが再開する。というのも、ちょうど2ヶ月前に大分・オートポリスで開催される予定だった第3戦が(平成28年熊本地震の影響で)中止となり、この第4戦までは2回の公式テストが行なわれるに留まっていたからだ。7月23-24日、宮城県・スポーツランドSUGOで開催される一戦は、久々のGTレースで多いにヒートアップすること、間違いなしだ。

■魔物が棲むSUGO、そしてサーキットとの相性

6月のSUGO、7月の鈴鹿と、2回の公式テストとタイヤメーカーテストを経て迎える今回のSUGO戦。現時点で東北地方の梅雨明けはまだ発表されてはいないが、これまでのSUGO戦を考えると、天候が良ければ蒸し暑い戦いになり、逆に日差しがないと肌寒い天気になるケースが多い。果たしてどちらのコンディションになるかはフタを開けてみなければわからない。一方、天候を差し置いても気になるのが、今大会における争いの行方だ。

今シーズンは第1戦、第2戦とNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が連覇を果たしており、SUGOでは新たな勝者が現れる可能性が高いと思われるが、その理由のひとつに、SUGOというサーキットと各チームとの相性の影響が高いのだ。そして、その「相性」が良くないことで知られるのが、なんと日産車なのだ。実のところ、GT-Rをはじめとする日産車は1994年から15年間未勝利が続き、2009年にようやく勝利。その後は2011年にまた優勝、去年は2位と以前ほどではないが、決して「得意」とは言い難い。2連勝の1号車はウェイトが80kg。最終コーナーからの上り坂を持つSUGOの特性を考えれば、さすがに今回の躍進は難しいだろう。だが、他のGT-R勢はいかに!? というのも、かつて日産勢で勝利したドライバーは本山哲と柳田真孝のふたり。彼らは今シーズンもGT-Rを駆っており、本山はミシュラン、柳田はヨコハマと、装着する足下がそれぞれ異なるぶん、レース展開によっては彼らの車両が上位に食い込んでくるかもしれない。

■真夏の3連戦に立ちはだかるウェイトハンディ

今大会を皮切りに、8月上旬の富士、そして月末の鈴鹿と立て続けにイベントが控えるSUPER GT。「真夏の3連戦」と呼ばれて久しいが、慌ただしくシーズンが、中盤から後半戦へと過ぎていくシーズンでもある。そんな中、そろそろチャンピオン争いを視野に入れた戦い方にシフトしていくことになるだろう。なにしろ、今シーズンは、ハンディウェイトのレギュレーションが変更になっており、去年のように、搭載ウェイトが50kgを超えた時点でその50kgを燃料流量リストリクターを絞るということができなくなっているからだ。本来、リストリクターを絞るとパワーダウンされるため、SUPER GTが謳うシーズン終盤までガチンコバトルを展開する、というスタイルが保たれるはずだったが、実際は上位陣の躍進に歯止めが利かなかったことが背景にあると思われる。よって今シーズンはリストリクターによる調整は見送られ、上限を100kgとして全ウェイトを搭載することになった。

SUGO戦を前に50kgのウェイトを超えているのは、15台中1号車とNo.37 KeePer TOM’S RC F(ジェームス・ロシター/平川亮組)の2台。ともに開幕から2戦、表彰台に上がっているチームであるのは言うまでもない。一方で20-30kg台のウェイトを搭載するのが4台。SUGO戦のあとは、高速サーキットの富士、そして1000kmの長丁場になる鈴鹿と、それぞれ特色あるレースが待ち受けていることを考えれば、まずはこのSUGOで大量得点を狙うという考えもアリなだけに、各チームとも今後を見据えた戦略をとってくるかもしれない。

■GT300は先行き不明!?

FIA GT3車両の躍進が印象的だった開幕戦岡山。そして続く富士ではFIA GT3車両とマザーシャシーが互角の戦いを見せるなど、今シーズンはがっぷり四つの戦いを繰り広げているGT300クラス。果たして、今回のSUGO戦はどのような展開になるのだろう。実のところ、その流れを読み取るのが難しいのが現状だ。例年の流れから考えると、マザーシャシーの活躍に分があったのだが、一方で気になるのが、GT3勢の進化だ。岡山でもそうだったが、テクニカルコースでの速さに安定感が増しており、そのまま上位に食い込む存在になりそうだ。抜きどころが少ないコースだけに、まずは予選でのポジション争いに注目が集まると思われるが、一方で、タイヤマネージメントや、荒れやすいというSUGOならではの展開をまず味方につけることが、勝利への近道かもしれない。

■主なタイムスケジュール

5月3日(火)
07:30 – 08:20 オープンピット
09:15 – 11:00 公式練習
 09:15 – 10:40 : GT500 & GT300
 10:40 – 10:50 : GT300
 10:50 – 11:00 : GT500
11:55 – 12:55 ピットウォーク
14:30 – 15:05 ノックアウト予選_Q1
 14:30 – 14:45 : GT300
 14:50 – 15:05 : GT500
15:15 – 15:47 ノックアウト予選_Q2
 15:15 – 15:27 : GT300
 15:35 – 15:47 : GT500
17:20 – 18:05 GTキッズウォーク

5月4日(水)
09:00 – 09:30 フリー走行
11:15 – 12:15 ピットウォーク
12:50 – 14:00 ウォームアップ走行、スタート進行
14:00 -      決勝レース(81Laps)





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