9月8日、静岡・富士スピードウェイにおいてSUPER GT第6戦「SUPER GT FUJI300km」の決勝レースが行われ、予選でトップタイムを獲得した、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)が慌ただしいレース展開をもろともせず、力強いレース運びを見せて完勝。待望の今シーズン初勝利を挙げている。
天候の崩れが気掛かりとなった今回。朝のフリー走行はウェットコンディションとなり、レースウィークを通して初めてレインタイヤを装着することになった。ところが、決勝直前、ダミーグリッドに各車両が整列する頃には薄日が差す蒸し暑さが戻ってくる。クリアスタートを切り、ポールからレースをリードする38号車の平手に、同じSC430の37号車が猛追。さらには100号車のHSV-010らがトップ争いを形成する。ところが、19周目、メインストレート上でタイヤをバーストさせた車両が出たことで、セーフティカーがコースイン。レースがコントロールされる。
隊列が整った後、ピットレーンオープンが提示されると、トップ争いを含むほとんどの車両が一斉にコースイン。騒然となるピットでは待ち受けたスタッフが作業を開始。その中から1号車のGT-Rと38号車が迅速にコースへと復帰した。その後、暫定トップはピットに戻らなかった24号車のGT-Rが42周目までレースを牽引。一方で、1号車はリスタート時の違反を取られ、ドライブスルーペナルティが科せられてしまう。
終盤に向うレースでは、リスタートでポジションアップに成功した17号車を38号車が追撃。17号車が暫定トップにいた24号車の真後ろについたのを見逃さず、38号車がメインストレートで勝負に出て、1コーナーで逆転! 43周目にトップを奪還した。この後、再び雨が落ちはじめるなど不安定なコンディションが続くも、今季未勝利に甘んじている38号車の立川は、気迫の走りで周回を重ねていく。17号車も今季初勝利をかけて喰らい着くも、その差は縮まらず。結果、38号車が待望の今季初勝利を果たし、17号車が2位、3位にはNo.37 KeePer TOM’S SC430(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組)が続くこととなった。
一方、GT300クラスは予選5番手でスタートしたNo.4 GSR初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)がセーフティカーランを味方にし、徐々にポジションアップ。レースがリスタートするとしぶとい走りで不安定なコンディションの中でも力強い走りを完遂。今シーズン初となるトップチェッカーを受けた。
■第6戦富士 決勝結果
・GT500
1.No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)66L 1:53’20.347
2.No.17 KEIHIN HSV-010(塚越広大/金石年弘組)+2.862
3.No.37 KeePer TOM’S SC430(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組)+8.247
4.No. 6 ENEOS SUSTINA SC430(大嶋和也/国本雄資組)+21.705
5.No.18 ウイダー モデューロ HSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ組)+29.431
6.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)+37.231
・GT300
1.No.4 GSR初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)62L 1:54’00.235
2.No.31 Panasonic apr PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀組)+47.884
3.No.86 クリスタルクロコ ランボルギーニGT3(山西康司/細川慎弥組)+53.269
