SUPER GT 2019 Round.6
SUPER GT第6戦オートポリス プレビュー
シーズン終盤に向けて、AP戦はウェイトハンデとの戦いに!
真夏の暑さを伴う厳しい戦いが続いていたSUPER GT。9月に入り、まだまだ残暑は感じるものの、少しずつ近づく秋とともにシリーズタイトルの行方も次第に気になってくる頃。搭載されるウェイトハンデもシーズン最大になるだけに上位ランカーは一番の”耐えどころ”だが、その一方で逆襲を狙うチームは千載一遇の機会なだけに、激戦必至の一戦になりそうだ。
■ポイントをめぐる戦いにウェイトハンデがどう関係!?
全8戦でシーズンを戦うSUPER GT。レギュレーションによってレース結果に対してウェイトハンデが搭載される規則になっている。今回、第6戦にあたるオートポリスには第5戦までの獲得ポイントx2kg分がウェイトになるが、現在ポイントランキングトップになるNo.6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組)は獲得ポイントが60点のため、ウェイトは120kg。しかし、SUPER GTではウェイトの上限を100kgと定めているほか、50kgを超過した分は燃料流量リストリクターの径を小さくして調整するため、6号車に実際搭載されるウェイトは50kgとなり、リストリクターの径は85.5kg/hになる。ハンデが0〜50kgに該当する車両の場合、95.0kg/hのリストリクターを使用できるSUPER GTでは使用リストリクターを4ランクに区分しているため、6号車は結果的にハンデが0〜50kgのクルマに比べ、3ランク小さいものへと変更しなければならない。ウェイトは軽減されるが存分なパワーを出せないことが、どのような形で影響を受けるのか。そこも見どころのひとつとなるだろう。6号車の他にリストリクターの制限を受けるのは、暫定ランキング4位までの車両。No.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)、No. 1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)の各車はウェイトハンデに合わせたリストリクターを装着しなければならない。
■コースと相性がいいのは?
オートポリスは中高速コーナーが多いレイアウト。ここで相性がいいのはNSX-GTと言われている。2018年は今回の開催より1ヶ月半遅い10月中旬の一戦だったが、NSX-GT勢が予選でコースレコードを更新し、トップ3を独占した。一方、デビューイヤーの2017年に勝利し、去年も優勝をさらったのがLC500。予選こそNSX-GT勢に先行を許したが、決勝では安定した速さを武器に、表彰台だけでなく4位までを独占する圧巻の走りを見せた。そんな中、オートポリスで抜群の勝利数を誇るのがGT-R。これまで14戦5勝という勝率があるだけに、2015年以来となる優勝を狙っているのではないだろうか。なにしろ、今シーズン5戦を終えてGT-R勢は未勝利。NSX-GT勢も1勝に留まっておりLC500勢の強さが目立つ形だが、GT-R勢に限らず、ウェイトハンデで大きな影響を受けていない各車にとっては、好機到来。また、コース、当日の天候、そして持ち込みタイヤの相性がピタッとハマれば大きく躍進するチームが現れる可能性も高いだけに、見どころもたくさんありそうだ。
■GT300はJAF-GT勢、MCに注目
コースレイアウトを考えると、GT300クラスで強さを発揮しそうなのは、JAF-GT300およびマザーシャシーとみてとれる。2014年以来、予選クラスポールはJAF-GT300もしくマザーシャシーが獲得していることに注目してほしい。コーナリングマシンとしての実力が今回もきっちりと発揮できれば、予選で上位につけることができるはずだ。もちろん決勝の成績次第で終盤の2戦に向け、ランキング争いでも一気にジャンプアップできる。それだけに、今大会は是が非でも結果を残す戦いに挑んでくるのではないだろうか。一方、暫定ランキングでトップのNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺組)、そして2番手につけるNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組)の2台は意外にも今シーズン未勝利。ウェイトハンデを考えると、オートポリスでの勝利は決して容易なことではない。しかし、厳しい状況下でも確実にポイントを計上する戦いを目論んでいるだろう。
■主なタイムスケジュール(現地時間)
・9月7日(土)
07:00 – 07:40 オープンピット
08:50 – 10:35 公式練習
08:50 – 10:15 : GT500 & GT300
10:15 – 10:25 : GT300
10:25 – 10:35 : GT500
10:45 – 11:05 サーキットサファリ
11:50 – 12:35 ピットウォーク
14:30 – 15:05 ノックアウト予選_Q1
14:30 – 14:45 : GT300
14:50 – 15:05 : GT500
15:15 – 15:43 ノックアウト予選_Q2
15:15 – 15:25 : GT300
15:33 – 15:43 : GT500
16:50 – 17:40 GTキッズウォーク
・9月8日(日)
10:30 – 11:15 ピットウォーク
11:30 – 11:55 SUPER GT選手紹介
12:55 – 13:15 ウォームアップ走行
14:30 SUPER GT : 決勝レース(65Laps)