SUPER GT 2019 Round.1 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2019 Round.1

2019年4月15日

SUPER GT第1戦決勝、悪天候の中、レースは赤旗終了に


2019年SUPER GT初戦の舞台となった岡山国際サーキット。決勝日の4月14日は、朝から不安定な天候となり、お昼前から雨模様に。そして決戦を前に本降りへと変わっていった。結果、午後2時30分のレースはセーフティカー先導のスタートとなり、4周目から実質レースとなったが、コース上では多重クラッシュやGT500のトップ争いが絡む接触など荒れ模様に。セーフティカーのコースイン、赤旗中断等を繰り返した。結局31周を終えた時点で2度目の赤旗中断になり、そのまま天候回復が難しいと判断。これをもってレースが終了する結果になった。
 

完全なウエットコンディションとなった決勝直前のウォームアップ走行では、全車がレースウィーク初となるウエットタイヤを装着して出走。タイヤ選択を含め、ぎりぎりまで最善の準備を進めていた。雨が続く中、レースはセーフティカー(SC)スタートの判断が下され、3周終了時点でSCアウト。4周目から本来のレースへと変わる。早速1コーナー先でトップ争いが繰り広げられたが、ポールスタートのNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rがトップを死守。逆に2番手だったNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rは3番手のNo. 1 RAYBRIG NSX-GTにバックストレートでかわされポジションダウン。その矢先、GT300車両が通過した1コーナーで2台がクラッシュしており、いきなりSC導入となる。リスタートは11周目。すると、満を持したかのように2番手の1号車が23号車を1コーナー先で逆転。トップを奪取した。続く3番手のNo.17 KEIHIN NSX-GTもたやすく23号車を逆転。NSX-GTの2台がワン・ツーを形成した。だが、13周目の2コーナー先、モス・エスで今度はGT300車両による多重クラッシュが発生。スポンジバリアが飛び、クラッシュパーツがコース上に散乱する状況であったことから、赤旗中断となってしまった。
 

レース再開は午後3時45分。再びSCランの形で周回を重ねる中、レースは20周に再始動。上位のNSX-GT勢は、1、17号車に続き、23号車をかわしたNo. 8 ARTA NSX-GTが3位にポジションアップ。トップ3を独占する。一方、トップ2台の差がみるみるうちに縮まり、24周目の1コーナーでその2台が接触。17号車が1号車を追突する形で1号車がアウト側のグラベルへと追い出されてしまう事態となる。これで再びSCランとなるが、ほぼ時を同じくして今度はGT300車両が単独クラッシュ。その後、隊列を整えるたえにGT500、GT300のクラス分けをしながら走行を続けていたが、雨脚がさらに強まり、レース続行が難しいという判断から、午後4時半前、32周途中で2度目の赤旗提示となった。
 

その後、正式にレース打ち切りが発表され、中断のまま終了。82周によるレースながら30周終了時点での結果が採用されるため、入賞ポイントは半分となった。また、接触が検証されていたトップ争いについては、17号車へのペナルティが決定。レース結果にタイム加算されたことで、開幕戦の勝利は30周の時点で2位につけていた8号車のもとへ転がり込んでいる。
 

一方、GT300クラスでは、予選でフロントローを奪ったNo.55 ARTA NSX GT3とNo.96 K-tunes RC F GT3の2台が激しいつばぜり合い。55号車は高木真一、96号車は新田守男がドライブしていたが、ふたりはかつてコンビを組んでいたこともあり、ともにGT300クラス最多勝利を競う関係でもある。このベテランドライバーによる丁々発止が繰り返されたが、そのペースアップしきれない55号車を96号車がかわしてトップに立った。その後、レースは多重クラッシュや接触によるSCランや赤旗を繰り返したことから、トップは変わらず。また雨量の増加で2度目の赤旗中断となり、その後レース終了の判断が下されたことにより、96号車の優勝が決定。96号車は地元岡山でのシーズン初優勝を達成することになった。
 

第1戦岡山 決勝結果 各クラストップ3
GT500
1.No. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)1:53’35.505 30Laps
2.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)+1.227
3.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター組)+2.781
 

GT300
1.No.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組)1:54’00.337 30Laps
2.No.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺組)+2.092
3.No.52 埼玉トヨペットGB マークX MC(脇阪薫一/吉田広樹組)+3.885



2019年4月14日

SUPER GT開幕! 初戦岡山のポールはNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rの手に


ついに今シーズンの開幕戦を迎えたSUPER GT。その舞台となる岡山国際サーキットでは、4月13日に予選が行われ、ノックアウト予選のQ1を勝ち進んだ精鋭たちによる最終予選Q2では、GT500、GT300クラスともにコースレコードを更新する好走を披露。その結果、GT500クラスでは、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が驚愕の最速タイムをマークして昨年の第5戦富士以来のポールポジションを獲得している。
 

予選日を迎えた岡山。朝の冷え込みが厳しく思いの外、気温が低い中で朝の走行が始まった。その後、日差しに恵まれ穏やかな天候に好転するも、午後からの予選を目前に再び薄曇りの空がサーキット上空を包み込んだ。Q1で勢いある走りを見せたのがNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rのヤン・マーデンボロー。今年チームを移籍し、ブリヂストンタイヤからアドバンタイヤでのアタックとなったが、その特性をうまく引き出すアタックを見せ、コースレコードを更新した。だが、すぐさまライバルたちが次々とタイムを更新。結果、No.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター組)がトップを奪取する。その勢いをキープしたい12号車だったが、Q2に入ると、ベテランドライバーコンビの23号車が頭角を現す。気温がさらに下がったこともあって、早めの段階からコースインしてタイヤを温めるチームが続出。まず、その中から頭一つ飛び出したのはディフェンディングチャンピオンのNo.1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)で、山本がコースレコードを大幅更新する1分16秒950をマークした。だが、その直後からタイムアップを見せる車両が続々現れ、最終的に23号車のクインタレッリが1分16秒602とダントツの速さでポールシッターについた。2位には12号車、3位に1号車。トップ3を日産ホンダで分け合った一方で、LEXUS LC500勢は思うようにタイムが伸びず、Q1の時点で5台中4台がノックアウトされるというまさかの展開だった。
 

一方、GT300クラスもタイムアップ競争を繰り広げた。今回、岡山でのアタックを前に、GT300クラスは2クラスに走行車両を区分。A、B組の2つにわけてそれぞれタイムアタックを繰り広げた。その中から各クラス上位8台がQ2へと進出するしくみが採用された。Q1でベテランの高木真一がNo.55 ARTA NSX GT3を駆ってトップにつけると、Q2では今シーズンGT300フル参戦を果たす相棒の福住仁嶺が奮闘。”大先輩”高木がマークした1分25秒447を上回る1分24秒889はコースレコード更新にもなるという大躍進を見せた。このあともライバルたちが懸命にアタックし、タイムを削ったものの福住の最速タイムを塗り替えるには至らず。結果、両ドライバーがクラストップをマークした55号車が今季最初のポールシッターとなった。
 

・第1戦岡山 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1’16.602
2.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター組)1’16.876
3.No. 1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)1’16.950
 

GT300
1.No.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺組)1’24.889
2.No.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組)1’24.905
3.No.52 埼玉トヨペットGB マークX MC(脇阪薫一/吉田広樹組)1’25.091



2019年4月12日

SUPER GT第1戦岡山 プレビュー


2019年シーズン、初戦から激戦必至!

 
桜の開花も本州ではすでにピークを迎える中、いよいよ2019年のSUPER GTシーズンが開幕する。その舞台となるのは、おなじみ岡山国際サーキット。「晴れの国・岡山」の名に見合う陽気の中での一戦をぜひ見たいものだ。もちろん、その戦いに華を添えるGT車両もオフシーズンの間にテストを繰り返し、すでに戦闘態勢を整えてあとはもう号砲を待つのみだ。さまざまな見どころ満載の開幕戦はどのような戦いになるのだろうか。
 
■GT500は新たなコンビに注目
レース界におけるオフシーズンの話題。それはなんと言ってもドライバーの顔ぶれがどうなるか、だろう。どのドライバーがどのチームのステアリングを握るのか、はたまた若手ドライバーがGT500のシートを新たに掴むのか、逆にシートを失うドライバーはいるのか…など、話のネタは尽きない。特に今年はチーム移籍、しかもメーカー移籍による”シート替え”が数多く見られるという、例年にない賑わいぶりだった。
 
そのシャッフルが激しかったのは日産。闘将・星野一義監督率いるインパルにトムスからジェームス・ロシターが移籍。若手で伸び盛りの佐々木大樹とNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rを駆ることになった。12号車に限らず、日産勢は過去2年でシーズンをそれぞれ1勝するにとどまっていたこともあり、刷新の必要性があったように感じる。その結果がチーム編成にはっきりと現れた。ただ、これまでミシュランタイヤで何度もタイトルを手にしてきた松田次生とロニー・クインタレッリは不動のコンビとしてNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rをドライブする。ちなみにこれまで日産はミシュランタイヤを装着する車両を2台出走させていたのだが、残る1台にあるドライバーが参戦することになり、驚きをもって迎えられることになった。そのドライバーとは、フレデリック・マコヴィッキィ。そう、以前、”マコちゃん”の相性で親しまれたフランス人ドライバーだ。2013−14年とわずか2シーズンのみの参戦ながら、そのインパクトは大きく人気も高かった。今回のSUPER GTの復帰においては、ミシュランタイヤ側の強い要望によって実現したという話だ。それだけに、タイヤマイスターとしての働きが求められるだろうが、そのパフォーマンスに早くも注目が集まる。そのパートナーを務めるのが、トヨタドライバーとしてキャリアを積んできた平手晃平。2016年には、元F1ドライバーのヘイキ・コバライネンとのコンビでチャンピオンに輝いた実績の持ち主だけに、マコヴィッキィの心強い相棒になってくれそうだ。
 
この他、GT500では、坪井翔と牧野任祐がデビューを果たす。ともにフルシーズンでの参戦は初となるが、スポット参戦時に大活躍した経験の持ち主。坪井は昨年、第2戦富士でGT500デビュー戦。小林可夢偉の代役であったが、見事な走りで2位表彰台を獲得している。一方の牧野も2016年の第7戦タイ大会で同じく代役ながら、GT500クラスにデビューし、レースでは2位入賞を果たした。ラッキーなデビュー戦を経験しているツワモノが、フル参戦の初戦でどのような仕事ぶりを披露するのか、気になるのは言うまでもない。
 
■GT300はニューマシンが目白押し
マザーシャシーにJAF-GT車両、さらにはFIA GT車両まで、さまざまな車両で賑わうGT300クラス。リアルスーパーカーが一堂に会する絶好の場、とも言えるのではないだろうか。圧倒的な存在感ではGT500クラスに引けを取らない車両も少なくないが、とはいえ、GTAが定める厳しいレギュレーションによってGT300クラスに準じた戦いをするにあたり、サーキットの特性次第で”得手不得手”が顕著に出ることもある。とりわけ、距離が短め、かつテクニカルなレイアウトを持つ岡山では、コーナリングを得意とする車両へ有利に働きそうだ。
 
もちろん、実戦を重ねるごとに戦闘力を増している車両も数多くある。昨シーズンよりも今シーズン、ひいてはウェイトハンディがないフラットのコンディションである開幕戦ならではの激しいバトルにも期待がかかる。一方で初めてSUPER GTにお目見えする”黒船”の存在も忘れてはならない。F1でもお馴染み、あのマクラーレンがリリースするMcLaren 720Sがついに日本のサーキットを走ることになる。日本での市販車デビューは2017年7月。かつてF1界で名声を欲しいままにしたマクラーレンの名に恥じないような活躍を見せてくれるのか、否が応でも一挙一動が話題になることだろう。
 
なお、岡山大会ではGT300クラスの予選・Q1が2組に分けて行われることになった。昨シーズンもSUGO戦で導入されたが、今年は開幕戦から実施される。ちょっとしたタイミングで思わぬ予選落ちを強いられることもあるだけに、2組に分けてのタイムアタックはGT300クラスのドライバーにとって救いの手になるのか、早速Q1の時点から見どころ満載の大会になりそうだ。
 

■主なタイムスケジュール
4月13日(土)
07:00 – 07:45 オープンピット
08:50 – 10:35 公式練習
08:50 – 10:15 : GT500&GT300
10:15 – 10:25 : GT300
10:25 – 10:35 : GT500
10:45 – 11:05 サーキットサファリ
12:15 – 13:10 ピットウォーク
14:45 – 15:28 ノックアウト予選(Q1)
14:45 – 14:55 : GT300 A組
15:03 – 15:13 : GT300 B組
15:18 – 15:28 : GT500
15:38 – 16:06 ノックアウト予選(Q2)
15:38 – 15:48 : GT300
15:58 – 16:06 : GT500
17:25 – 18:10 GTキッズウォーク
 
4月14日(日)
09:35 – 10:15 ピットウォーク
10:35 – 11:00 SUPER GT:選手紹介
12:35 – 12:50 オープニングセレモニー
12:55 – 13:15 ウォームアップ走行
14:30 – 決勝レース(82Laps)





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