7月16日、静岡・富士スピードウェイにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の予選が行われ、今シーズンからこのカテゴリーに参戦するベルギー人のNo.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分40秒778をマークし、自身初となるポールポジションを手にしている。
公式イベント前日、15日の午後に行なわれた1時間の専有走行。濡れた路面でウェットタイヤを装着しての走行が続き、不安定なコンディションにコースアウトする車両が続出。セットアップが難しい様子だった。明けた土曜日は、本降りの雨こそなかったが、気まぐれに降ったり止んだり、霧雨の状態が長く続き、終始ウェットコンディションの一日となった。
そんな中、朝のフリー走行から安定して上位に名前を刻んでいたのが、バンドーン。今年はF1のマクラーレンチームのリザーブドライバーとしてチームに帯同。一方で、日本のスーパーフォーミュラにデビューし、話題をさらった。開幕戦の鈴鹿で早速3位に入り、その実力の片鱗をアピール。今回もイギリスGP後の日本への長時間フライトとなったが、その疲れも見せず、初走行の富士で大躍進を遂げた。
一方、徐々にポジションアップしてきたのがNo. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)。Q2でコースインするタイミングを外しながらもトップタイムをマークしたことから、Q3に向けては万全の体制で待機。真っ先にコースインすると、どのドライバーよりも1周多くアタックすることでタイムアップを狙った。石浦の最終アタックラップを前に、トップに立っていたのがバンドーン。周りのドライバーはすでにみなアタックを終えていたが、石浦は自己ベストラップを更新、だが刻んだタイムは1分41秒050と、バンドーンのタイムに0.272秒足りず、悔しい2位に終わった。3位に続いたのは、No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。翌日の決勝はドライコンディションでの一戦になる可能性が高く、そうなると全車が初めてドライコンディションでの富士を戦うことになる。しかも足下のヨコハマタイヤは今シーズンから供給が始まったばかり。天候が安定したとしても、タイヤという不確定要素がどのようなレース展開を生むのか。また新たなドラマが生まれる可能性もありそうだ。
第3戦富士 予選結果(TOP6)
1.No.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’40.778
2.No. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)1’41.050
3.No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)1’41.132
4.No.65 ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)1’41.210
5.No.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)1’41.238
6.No.37 中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)1’41.240
