7月8日、静岡・富士スピードウェイにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の予選が行われ、完璧なアタックを見せたNo.1 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)がQ3でトップタイムをマーク。結果、SFデビュー後、自身初となるポールポジションを手にした。
第2戦岡山から1ヶ月強のインターバルを挟み迎える今回。予選は、初夏の爽やかな青空が広がる中で行われることとなった。まず、午前中のフリー走行でトップタイムをマークしたのは、No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)。しかし、ロッテラーは、Q2で思わぬハプニングに見舞われ、Q3への進出を逃すこととなる。
まず、Q1。時間の経過とともに激しくポジションが入れ替わる中、最終的にはトップから19番手までのタイム差がなんとわずか1秒という厳しいポジション争いに。その中でトップタイムをマークしたのは国本。これに、僚友のNo.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)、さらに No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が追う形となった。
続くQ2は全19台から14台に絞られた中でセッションがスタート。ここからQ3へ駒を進めることができるのは8台となる。セッションを前にピットロード出口には次々と車両が待機。グリーンシグナルとともに各車間隔を保ちながらコースへと向かった。一方、これを回避するかのように、タイミングをずらす選手も現れる。それぞれQ1でマークしたタイムを上回るコンディションになり、アタックが本格化。だが、ここであろうことかNo.18 小林可夢偉(KCMG)がレクサスコーナーでスピン、ストップしたことでセッションが赤旗中断というハプニングを招いた。これが原因でアタックチャンスを喪失したのは、ロッテラーやNo.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、さらにはNo.4 山下健太(KONDO RACING)、石浦ら。上位8台入りを目指し、セッション再開後の残り3分に賭けることとなった。そして、この中から自己ベストタイムを更新し、トップ8へと飛び込むことに成功したのは、石浦と山下のふたり。朝から好調だったロッテラーは、ここでアタックの機会を失うこととなった。
いよいよ最後のアタックとなるQ3は、これまでのセッションとは異なり、ピットでコースインのタイミングを見計らうドライバーがほとんど。この中から一番乗りでコースに向かったのは、No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。だが、関口よりピットロード出口に近い場所にスタンバイする一貴が動き、先にコースインする。アタックラップに入って、まずトップに立ったのは、一貴。さらに山本が続きたが、このふたりを上回ったのが、国本、1分23秒044のタイムでトップを奪取する。さらに石浦が0.06秒差で2番手に。最後のアタッカーとなった関口もタイム更新はしたものの、国本と石浦には及ばず、結果3番手で予選を終えることとなった。トップ国本から3位関口までのタイム差は0.149秒。タフなタイム合戦を経て、決勝はどのような展開を見せるのか、大いに期待が集まる。
■第3戦富士 予選結果(TOP6)
1.No.1 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING) 1’23.044
2.No.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING) 1’23.107
3.No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)1’23.193
4.No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S) 1’23.265
5.No.16 山本尚貴(TEAM MUGEN) 1’23.478
6.No.4 山下健太(KONDO RACING) 1’23.516
