スーパーフォーミュラ2017 Round.3 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ2017 Round.3

2017年7月10日

スーパーフォーミュラ第3戦富士、石浦宏明が勝利!


7月9日、静岡・富士スピードウェイにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の決勝レースが行われ、予選2番手でスタートを切ったNo.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が完璧なレース運びを見せ、今シーズン初勝利を飾った。


金曜、土曜と比較的過ごしやすい爽やかな暑さに留まっていた富士も、日曜日の決戦を迎える頃には真夏の強い日差しが照りつける厳しいコンディションへと変わった。午後2時10分、55周に渡る戦いがスタート。まず、オープニングラップの1コーナーで多重接触が見られるなど、丁々発止の幕開けとなる。その中で、まずホールショットを奪い、トップをキープしたのがポールポジションスタートのNo.1 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)。一方、2番手スタートの石浦はホイールスピンをして加速しきれず。後方車に飲まれた。


早くもハイペースで周回を始めた国本の後ろには、No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、そしてNo.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S) が続く。逃げる国本に対し、関口、中嶋の後方からペースアップしていたのが、石浦とNo.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)。そしてまずロッテラーがこの状況を打開しようと動く。9周終了時にピットイン、タイヤ交換は行わず給油だけでコースに復帰。前がクリアな状態で見えない敵を追い始める。するとその4周後には僚友の一貴もピットイン。さらにその翌周には関口もピットへ戻り、ふたりはロッテラー同様、給油だけでコースでの戦いに戻った。しかし、この時点でライバルとは異なる戦略を採ったのが石浦だった。


一貴、そして関口のペースはコース復帰後思うように伸びず、その後方のロッテラーは、またも行く手を阻まれるような形に。一方、前が空いた石浦はトップで独走する国本を上回るハイペースで周回。当初、8秒近くあったトップとの差を着実に縮め、折り返しを迎える頃には5秒を切るところまで詰める走りを披露した。また、トップの国本は31周を終える時点でピットイン。給油およびタイヤ4本を交換し、コースへと戻る。序盤にポジションアップを狙ってピットインした上位陣はタイヤ無交換を敢行したが、レース中、表彰台圏内で奮闘していた他の2台の車両が左リアタイヤをパンクするアクシデントが発生したこともあり、すでにマージンを築いていた国本は迷うことなく4本のタイヤを交換した。



だが、その国本に別のトラブルが襲いかかる。アウトラップで右側フロントサスペンションに振動を感じてピットイン。待ち構えるスタッフが応急処置を行いコースへと送り出したが、その2周後にまたピットへと戻ってくる。今度はタイヤを4本交換して送り出したが、一向に症状は変わらず。最終的に走行を断念するという思わぬ結果に終わった。


このアクシデントを横目で見ながら38周を終えてピットインしたのは、石浦。同じく給油とタイヤ4本を交換し、コースへ復帰。そして全車がピット作業を終えた42周目にラップリーダーとなった。なお、ちょうどこの周にピットインしたNo.18 小林可夢偉(KCMG)。予選ではQ2でスピンを喫し、まさかの敗退となって14位スタートに甘んじていたが、決勝では着実な走りでポジションアップ。また、ピットインを大幅に遅らせることで上位入賞の好機が訪れようとしていた。だが、ピットインで給油を済ませ、コースに戻ろうとする中、まさかのパーコレーションが発生。これでエンジンがストール、再始動が大幅に遅れてしまい、またしてもチャンスが手からこぼれ落ちることとなった。



一方、後続では、一貴と関口にペースコントロールされていたロッテラーが反撃を始めていた。まずメインストレートで一貴を逆転したロッテラーは、36周目のダンロップコーナーでやや強引にアウト側から逆転。ようやくポジションアップを果たした。だが、長い攻防戦の影響で、思わぬライバルが先行していた。それがNo.7 フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)だ。予選こそ10位スタートではあったが、混戦の中、安定したレースラップを刻み、またライバル達とは異なる戦略を採ったことで着実に上位へと浮上。ピットインも36周終わりと遅かったことから、終盤でのプッシュが可能となり、ファステストラップをマーク。これで2位表彰台を狙っていたロッテラーの猛追を見事にシャットアウトした。思わぬ形でトップの座についた石浦だが、最後まで安定した走りを見せ、チェッカー。自身より調子の良かった僚友の国本がマシントラブルで戦線を離脱したことから、ゴール直後は堅い笑顔ではあったが、昨シーズン第2戦岡山以来となる勝利に、安堵した様子を見せた。2位のローゼンクヴィストは、SFで自身初の表彰台をゲット。3位のロッテラーに続いたのは、関口だった。


■第3戦富士 決勝結果(TOP6)
1.No.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING) 1:20’09.046  55L
2.No.7 フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)+7.269
3.No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)+22.842
4.No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)+41.786
5.No.15 ピエール・ガスリー(TEAM MUGEN) +41.821
6.No.41 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) +43.384

 

 

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2017年7月9日

スーパーフォーミュラ第3戦富士、国本雄資が自身初ポール!


7月8日、静岡・富士スピードウェイにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の予選が行われ、完璧なアタックを見せたNo.1 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)がQ3でトップタイムをマーク。結果、SFデビュー後、自身初となるポールポジションを手にした。



第2戦岡山から1ヶ月強のインターバルを挟み迎える今回。予選は、初夏の爽やかな青空が広がる中で行われることとなった。まず、午前中のフリー走行でトップタイムをマークしたのは、No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)。しかし、ロッテラーは、Q2で思わぬハプニングに見舞われ、Q3への進出を逃すこととなる。



まず、Q1。時間の経過とともに激しくポジションが入れ替わる中、最終的にはトップから19番手までのタイム差がなんとわずか1秒という厳しいポジション争いに。その中でトップタイムをマークしたのは国本。これに、僚友のNo.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)、さらに No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が追う形となった。



続くQ2は全19台から14台に絞られた中でセッションがスタート。ここからQ3へ駒を進めることができるのは8台となる。セッションを前にピットロード出口には次々と車両が待機。グリーンシグナルとともに各車間隔を保ちながらコースへと向かった。一方、これを回避するかのように、タイミングをずらす選手も現れる。それぞれQ1でマークしたタイムを上回るコンディションになり、アタックが本格化。だが、ここであろうことかNo.18 小林可夢偉(KCMG)がレクサスコーナーでスピン、ストップしたことでセッションが赤旗中断というハプニングを招いた。これが原因でアタックチャンスを喪失したのは、ロッテラーやNo.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、さらにはNo.4 山下健太(KONDO RACING)、石浦ら。上位8台入りを目指し、セッション再開後の残り3分に賭けることとなった。そして、この中から自己ベストタイムを更新し、トップ8へと飛び込むことに成功したのは、石浦と山下のふたり。朝から好調だったロッテラーは、ここでアタックの機会を失うこととなった。



いよいよ最後のアタックとなるQ3は、これまでのセッションとは異なり、ピットでコースインのタイミングを見計らうドライバーがほとんど。この中から一番乗りでコースに向かったのは、No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。だが、関口よりピットロード出口に近い場所にスタンバイする一貴が動き、先にコースインする。アタックラップに入って、まずトップに立ったのは、一貴。さらに山本が続きたが、このふたりを上回ったのが、国本、1分23秒044のタイムでトップを奪取する。さらに石浦が0.06秒差で2番手に。最後のアタッカーとなった関口もタイム更新はしたものの、国本と石浦には及ばず、結果3番手で予選を終えることとなった。トップ国本から3位関口までのタイム差は0.149秒。タフなタイム合戦を経て、決勝はどのような展開を見せるのか、大いに期待が集まる。




■第3戦富士 予選結果(TOP6)
1.No.1 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING) 1’23.044
2.No.2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING) 1’23.107
3.No.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)1’23.193
4.No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S) 1’23.265
5.No.16 山本尚貴(TEAM MUGEN) 1’23.478
6.No.4 山下健太(KONDO RACING) 1’23.516

 

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2017年7月5日

SUPER FORMULA 第3戦富士 真夏の一戦、富士は激戦必至に!


梅雨明けを前に、日々厳しい暑さが続く日本列島。そんな中、今週末の静岡・富士スピードウェイで繰り広げられるのは、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦。早いもので、前回の戦いから1ヶ月以上が経過している。6月はSFだけでなく、SUPER GTの公式戦がなかっただけに、久しぶりに感じるのは当然のことかもしれない。そして、レースそのものといえば、開幕戦以降、拮抗した戦いが続くだけに今回の富士も同じような展開になるのか、はたまた次なるウィナーが現れるのか…。その行方が気になるところだ。

 

■中盤戦は高速サーキットの富士から
日本屈指のロングストレートを持つ富士スピードウェイ。その長さはおよそ1.5kmに及ぶ。このメインストレートを疾走するのはワンメイクのSF14だが、SF開催サーキットで最もメインストレートでのオーバーテイクに期待がかかる場所であるのは言うまでもない。抜きつ抜かれつのバトルがどこよりも見ることができるサーキットなのだ。さらには、このSF14に搭載されるエンジン自体もポテンシャルアップを果たしている。熱効率の向上、さらにはターボチャージャーの1サイズアップを実化。また、車両右側のサイドポンツーン上に設けられた吸気導入口のチムニーも拡大。これにより、エンジンの出力が引き上げられている。ドライコンディション下での最高速がどこまで伸びるのかも注目すべきポイントのひとつとして、観戦を楽しんでもらいたい。

 

■ルーキーの発奮にも注目!
昨シーズン、何かと話題を集めたストフェル・バンドーン。今シーズンも彼に負けじと劣らないドライバーが、彩りを添えている。まずはピエール・ガスリー。バンドーン同様、彼もまた来シーズンはF1への昇格が確実と言われているだけに、その前年度の戦いで無様な姿を見せるわけにはいかない、というプレッシャーをつねに感じながら戦いに挑んでいるはず。その実力の高さもすでにお墨付きではあるが、当の本人が何よりも欲しいのが、結果。数字だけで成績を追うと、入賞はまだ1回に留まり、必ずしも好成績と言える状況ではない。いわゆる空回りの状況にあって、存分に力を出せていないと言えるだろう。

 

現在、ルーキーの中でポイントランキングトップにつけるのは、ニック・キャシディ。これに0.5点差でフェリックス・ローゼンクヴィストが追う。今年はとくに僅差での戦いが続くSFだけに、ランキングだけで比較するのは得策とも思えないが、今年のルーキーたちはどのドライバーも見せどころを持っており、まだ結果にはつながっていないものの、事ある毎にその存在感をキチンとアピールしているのも事実。ちなみに、前回の岡山戦では、キャシディがルーキー一番乗りとなる表彰台獲得を果たし(第1レース)、続く第2レースでは、そのチームメイトである山下健太が予選2位となり、フロントローからスタートを切る飛躍を見せている。つまり、激戦の戦いの中で着実にチャンスをつかめる力を持ち合わせているのが、今年のルーキードライバーの強みであり、そこを的確に活かすことでさらなる躍進に繋がる可能性も高いと思われる。

 

■迎え討つベテラン勢も混戦状態
今年は第2戦岡山で2レース方式を実施したことから、2大会、3レースを終えているSF。これまでのウィナーは、中嶋一貴、アンドレ・ロッテラー、そして関口雄飛とベテランと参戦2年目のドライバーが星を分ける形となっている。安定感という見方をすれば、山本尚貴や石浦宏明がランキングでも上位につけており、関口を除けば皆、シリーズチャンピオンの経験者でもある。誰もが勝者となる可能性があり、
勝敗を分けるのはわずかの差という極めて厳しい戦いへと化したSF。だからこそ、毎レースに限らず予選から気の抜けない緊迫の走りを目の当たりにすることができるのだ。

 

データによると、ここしばらくのシーズンは、ポールシッターが勝者にはなっていないという富士戦。それはつまり、オーバーテイク可能なサーキットでの激戦を展開しているという意味でもあろう。中盤戦を迎え、ますますヒートアップする今シーズンのSF。シーズン2勝目のウィナーが現れるのか、はたまた待望の初勝利を挙げるドライバーが登場するのか…。暑さに負けない、熱い一戦に期待がかかる。

 
■主なタイムスケジュール
・7月8日(土)
09:10〜10:10 フリー走行
11:10〜11:50 ピットウォーク
14:30〜   公式予選(ノックアウト方式)
14 : 30〜14 : 50 Q1(19台→14台)
15 : 00〜15 : 07 Q2(14台→ 8台)
15 : 17〜15 : 24 Q3
17:30〜18:00 キッズピットウォーク

・4月23日(日)
09:40〜10:10 フリー走行
11:15〜11:55 ピットウォーク
14:10〜 決勝(55Laps)





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