スーパー耐久2012 Round2
スーパー耐久第2戦もてぎ、4時間レースを制したのはNo.1 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3
4月29日、スーパー耐久シリーズ2012 第2戦「もてぎスーパー耐久 開業15周年記念大会」の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートを切ったディフェンディングチャンピオンのNo.1 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3が優勝。レース前半ではチームメイトの28号車にトップを奪取されたが、チーム戦略を味方に逆転を果たし、開幕2連勝を果たした。
前日以上に気温も路面温度も上昇し、ハードな戦いとなった4時間レース。前半、リードを築いていたNo.28 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3だったが、レースの流れに変化が見え始めたのは第2ドライバーへと交代してからだった。チームメイト同士の激戦になることは当初から予測はついていたが、1号車をドライブするのは、ベテラン谷口信輝。一方、28号車はマレーシアの若手ドライバー、メルビン・モー。ドライバー交代直前にST-3クラスの順位争いに巻き込まれた1号車がスピンを喫したことで、トップ28号車と1号車との差は50秒を超えていた。しかし、「逆転は厳しいかと思ったが、できる限りプッシュした」という谷口の力走が実を結ぶ一方、レースキャリアの浅いモーは周回遅れの車両の処理に手間取ることが多くなり、2台の差は周回を重ねる毎に縮まっていった。そしてスタートから2時間半ほどが経った時点で、谷口がピタリとトップのモーの背後につくとあっさり逆転に成功。ベテランらしいトップ奪還の瞬間だった。
28号車もこのままでは引き下がれないと、最後のスティントでタイヤ無交換という作戦を遂行したが、ドライブするのは、もてぎが初めてのジョノ・レスター。そつなく、ミスのない走りをレスターは見せたものの、1号車のドミニク・アンが安定した速さでどんどん逃げていく。結果、終盤になって2台の差は40秒以上となり、ここで勝負がついた。1号車は開幕に継ぐ2連勝。28号車は2戦連続の2位となり、3位には、No.16 ケーズフロンティアBMW Z4 GT3(阿部翼/西田裕正/飯田太陽組)が入った。
この他の主なクラスでは、ST-1はNo.9 Faust Racing Team(堀主知ロバート/山野直也/岡本武之組)が終始安定した速さを見せて優勝.ST-2はトップ争いの1台が早々に脱落。予選でクラストップだったNo.20 RSオガワADVANランサー(大橋正澄/阪口良平/花岡翔太組)が難なく逃げ切った。また、ST-3では予選から激しくクラストップ争いを展開していたNo.34 assetテクノ Z33(佐々木雅弘/前嶋秀司組)が勝利している。
決勝結果
総合トップ3(全てGT3車両)
1.No. 1 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3(F・ハイルマン/D・アン/谷口信輝組)122L 4:01’42.330
2.No.28 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3(M・モー/J・レスター/柳田真孝組) 122L +40.613
3.No.16 ケーズフロンティアBMW Z4 GT3(阿部翼/西田裕正/飯田太陽組) 118L +4Laps
・各クラストップ(総合トップ3はのぞく)
ST-1 No. 9 Faust Racing Team(堀主知ロバート/山野直也/岡本武之組) 115L +7Laps
ST-2 No.20 RSオガワADVANランサー(大橋正澄/阪口良平/花岡翔太組) 113L +9Laps
ST-3 No.34 assetテクノ Z33(佐々木雅弘/前嶋秀司組) 111L +11Laps
ST-4 No.18 コスモソニックFK・ings DC5(浅野武夫/中島佑弥/笠原智行組) 108L +14Laps
ST-5 No.19 BRP☆HYPER ECU C72制動屋J’Sフィット(奥村浩一/古宮正信/西田公也組) 98L +24Laps
(写真:島村元子、カーチャンネル/記事:島村元子)

ST1クラス優勝は#9 Faust Racing Team

見事、第1戦に引き続き総合優勝を果たした#1 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG

レース終了後、ホームストレートに整列した車両

GT3クラスの表彰台風景
スーパー耐久第2戦もてぎ、4時間レースの折り返しトップは28号車のSLS AMG GT3
4月29日、スーパー耐久シリーズ2012 第2戦「もてぎスーパー耐久 開業15周年記念大会」の決勝レースが午後12時30分にスタート。GT3からST5までのバラエティ豊かな40台の車両がローリングラップを経て4時間の長丁場バトルに挑んだ。
なお、今大会がもてぎ開業15周年記念大会となったことから、レース前には往年の名ドライバー、長谷見昌弘氏によるニッサンR381(1968年製)およびニッサンR92CP(1992年製)のデモランなど、ゴールデンウィークならではの“オイシイ”イベントも行われた。
PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3の2台がフロントローからスタートを切り、まずグリーンライトでうまく加速したNo.28 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3の柳田真孝がトップを奪取、これに同じチームの1号車のファリーク・ハイルマンが続いた。
前日の予選同様初夏を思わせる天気に恵まれたもてぎ。その分、ドライブをするには厳しいコンディションになっているのか、レース折り返しとなる2時間を前に大小様々なトラブルやハプニングが発生し、クラス別ポジションの変動も見られている。
なお、注目のNo.24 スリーボンド日産自動車大学校GT-R(藤井誠暢/GAMISAN組)はGAMISANがスタートを担当、ほぼ公約どおり4周を走り、ピットイン。今回はこれにてレースを終了することとなったが、次回第3戦菅生に向けて無難なスタートを切ったといえる。
レース途中結果(2時間経過)
総合トップ3(全てGT3車両)
1.No.28 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3(M・モー/J・レスター/柳田真孝組) 61L 2:00’48.647
2.No. 1 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3(F・ハイルマン/D・アン/谷口信輝組)61L +21.504
3.No.16 ケーズフロンティアBMW Z4 GT3(阿部翼/西田裕正/飯田太陽組) 58L +3Laps
・各クラストップ(総合トップ3はのぞく)
ST-1 No. 9 Faust Racing Team(堀主知ロバート/山野直也/岡本武之組) 57L
ST-2 No.20 RSオガワADVANランサー(大橋正澄/阪口良平/花岡翔太組) 57L
ST-3 No.34 assetテクノ Z33(佐々木雅弘/前嶋秀司組) 56L
ST-4 No.18 コスモソニックFK・ings DC5(浅野武夫/中島佑弥/笠原智行組) 54L
ST-5 No.19 BRP☆HYPER ECU C72制動屋J’Sフィット(奥村浩一/古宮正信/西田公也組) 49L
(写真:島村元子、カーチャンネル/記事:島村元子)

決勝日のピットウォークの様子

レースは終日快晴のドライコンディションの中、行われた。

第2戦から、GT3クラスに参戦を果たしたケーズフロンティア BMW Z4

レース前には、日産R92CPのデモランを行われファンを魅了した。