スーパー耐久2022 Round.4
スーパー耐久、第4戦はHELM MOTORSPORTS GTR GT3が勝利
7月最後の週末となる30、31日、大分・オートポリスにおいて、スーパー耐久シリーズ第4戦「スーパー耐久レース in オートポリス」が行われ、予選6番手スタートのNo.777 D’station Vantage GT3がトップでチェッカー。ところが、レース後に黄旗追い越しのペナルティが課せられ、代わってNo.62 HELM MOTORSPORTS GTR GT3総合優勝を果たしている。
・本州以外で開催される唯一のS耐戦は5時間レースで
7月中に2大会が開催される今シーズンのスーパー耐久。前回は東北のスポーツランドSUGOから本州を超えて九州へと”移動”。今大会は阿蘇山の外輪に位置するオートポリスがその舞台となった。
今大会、一番の懸念材料だったのは天候。中でも予選日は気圧が不安定で、どのタイミングで雨になるのか、またどれほどの雨量になるのか、タイミング次第でそれぞれの状況が大きく変わる可能性が高い中での走行になった。予選日は午前中こそなんとか雨にならずに済んだが、午後からの予選セッションがスタートすると、それを待ち構えていたかのように雨粒が落ち始め、結果、予選はウェット宣言下で実施される。
その中で、総合トップタイムを刻んだのがポルシェセンター岡崎 911 GT3R。Aドライバーではトップタイムを、そしてBドライバーでは3番手ながら好タイムをマークしたことにより、合算タイムでトップに躍り出ることに成功。ポールポジションを手にしている。
予選結果・各クラストップ・A、Bドライバー合算タイム
【ST-X】No.16 ポルシェセンター岡崎 911 GT3R 4’00.145
【ST-Z】No.34 テクノ・SUN’S・モノコレ G55 4’06.889
【ST-TCR】No.97 Racer HFDP CIVIC 4’13.578
【ST-Q】No.3 ENDLESS AMG GT4 4’03.507
【ST-1】No.38 muta Racing GR SUPRA 4’22.011
【ST-2】No.6 新菱オート☆夢住まい館☆DXL☆EVO10 4’19.761
【ST-3】No.52 埼玉トヨペット GB クラウン RS 4’14.867
【ST-4】No.86 TOM’S SPIRIT GR86 4’21.177
・決勝は、チェッカー後にまさかの結末が
曇天模様でスタートした決勝。路面コンディションもドライで幕が上がる。だが、開始から1時間もしないうちにポツポツと雨が落ち始めた。幸い、ウェットコンディションにはならずに済んだが、その後残り2時間を切った頃から再び雨が降り始め、今度は本降りへとなってしまった。終盤にはレインタイヤを装着する中での走行に切り替わり、コース上でもハプニングするなど、FCY導入含め、慌ただしい展開になった。チェッカー目前まで続いたのは、No.777 D’station Vantage GT3とNo.62 HELM MOTORSPORTS GTR GT3のバトル。最後の最後には雨の中、62号車を猛追した777号車が逆転を果たし、トップチェッカーを受けた。だが、レース後、777号車に対して「黄旗区間の追越」のペナルティが下る。これにより、777号車は競技結果に50秒が加算されて2位へと降格するというまさかのどんでん返しとなった。
決勝結果・各クラストップ
【ST-X】No.62 HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)145周
【ST-Z】No.500 5ZIGEN AMG GT4(大塚隆一郎/太田格之進/金石年弘)136周
クラストップを快走していた車両が次々とトラブルに見舞われ、後退。結果、終始安定した速さで上位を走行していた500号車がクラストップチェッカーを受け、シーズン2度目の優勝を果たしている。
【ST-TCR】No.75 Team Noah HONDA CIVIC TCR(塚田利郎/蘇武喜和/小串康博/清瀧雄二)128周
クラスポールの97号車がピットスタートを強いられるも、レース中に猛追を見せた。しかしながら、レース序盤にエンジントラブルが発生。これで75号車の先行を許してしまった。
【ST-Q】No.3 ENDLESS AMG GT4(小河諒/川端伸太朗/菅波冬悟)138周
クラスポールからスタートし、極めて安定感ある走りを続け、このままチェッカーを受けている。
【ST-1】No.47 D’station Vantage GT8R(星野辰也/織戸学/浜健二/ジェイク・パーソンズ)137周
レース折り返し後にトップに立った47号車が、そのままクラストップをキープ。今シーズン初となるクラス優勝を達成した。
【ST-2】No.225 KTMS GR YARIS(平良響/荒川麟/奥住慈英)131周
クラスポールの6号車がレース序盤をリードしたが、初めのピットインで225号車がトップを奪取。途中、クラストップをライバルに譲ることもあったが、レインタイヤ交換のタイミングを味方にした225号車がトップを奪還し、シーズン3勝目を達成している。
【ST-3】No.52 埼玉トヨペット GB クラウン RS(服部尚貴/吉田広樹/川合孝汰)132周
クラスポールスタートから安定したレース運びを見せる中、一時はライバル車とのバトルを見せたが、相手のトラブルもあり、52号車が盤石な戦いをものにしている。
【ST-4】No.86 TOM’S SPIRIT GR86(河野駿佑/松井孝允/山下健太)129周
ライバルとの攻防戦となるなか、86号車が終始速さを見せて今回も完勝。シーズン3勝目を果たした。