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TOYOTA 86「GT・6AT」サーキットインプレッション!

TOYOTA 86 GTグレードをGTドライバー青木孝行選手がセントラルサーキットでインプレッション!

2012年5月2日更新

6速ATは"ツインクラッチ風"の仕上がり
サーキット走行&ドリフト走行に対応する!

シフトノブを見た感じはマニュアルミッション風ですが、「GT」にはパドルシフト付き6速ATが搭載されています。この6ATの仕上がりは、ツインクラッチ風のフィーリングが楽しめてとてもいいですよ。レクサスIS F用ミッションの技術が活かされたロックアップ機能が付いていて、乗用車に搭載されるトルクコンバーターを介した一般的なオートマとは明らかに異なりますね。レスポンスがとても速く、滑る感じがありません。シフトダウン時もクルマが自動的に制御(ブリッピング)してくれるので、レーシングカーを運転しているような印象を受けます。


グリップ走行は気になりませんでしたが、ドリフト走行になるとパドルシフトのアップとダウンがわからなくなります。慣れが必要ですね。馴染めないときは、シフトノブで変速することをお勧めします。ただし、上がアップで手前に引くとダウンなので、シーケンシャルミッションのように逆に配置して欲しかったですね。「GT」グレード以上のモデルには、標準でトルセンLSDが付いていますので、疑似LSD機能よりもレスポンスよくドリフトが決まります。


トップスピードは、6MTを搭載する「RC」はバックストレートエンドで165km/h、6ATを搭載する「GT」は160km/hでした。デジスパイスで走行データを確認すると、6AT車は5速以降の伸びが若干劣るようです。最終コーナーのコーナリングスピードも「RC」の53km/hに対して「GT」は40km/hでした。ギヤ比的には1速を使いたいシーンでしたが、ブリッピングに時間が掛かるため2速で旋回した事も要因のひとつだと思います。


タイヤのグリップ感は、「RC」の標準タイヤ(ヨコハマdB E70・205/55R16)にくらべて「GT」純正タイヤ(ミシュランPRIMACY HP・215/45R17)のポテンシャルは格段にアップします。こちらも環境性能重視のタイヤなのでグリップレベルはそれほど高くありませんが、タイヤのブロック剛性やサイドのヨレは格段に優れています。サーキット走行には「GT」の17インチタイヤの方がマッチしますね。
 
ブレーキは、フロントブレーキローター径が「RC」の270mmに対して「GT」は290mmに大径化され、ペダルを踏んだ時のタッチ感もしっかりした印象です。スポーツ走行するなら、ローターサイズは大きい方が断然有利ですね。また、車体重量は、エアコンの有無や装備の違いにより「RC」に比べて「GT」は、60kgほど重たくなっています。しかし、大人一人分の体重に該当する60kgの違いは、運転していてさほど感じませんでした。


シートについては、座席高が低くてスポーティな視界が味わえます。ヘルメットを被った時のヘッドクリアランスも十分に確保されています。しかし、ヘッドレストにフェルメットが干渉するのが欠点ですね。


とにかく6速ATの完成度は、スポーツ走行を重視した場合、トヨタで一番の性能だと思います。価格は「RC」に比べて88万円高くなりますが、オートエアコンが付いてきますので快適にスポーツ走行が楽しめます。それほどチューニングせず"スポーツ走行を適度に楽しむスタンスの人"には、安心して勧められる仕様だと思いますよ。


  • PRIUS α
  • PRIUS α

 

 

GTドライバー:青木 孝行選手
GTドライバー:青木 孝行選手
インプレッションDATA
日時:2012年4月13日(金)
場所:セントラルサーキット
天気:晴れ 気温:19度
路面状態:ドライ
BEST TIME:1分40秒629
最高速度:160.41km/h
(バックストレートエンド)
TOYOTA 86 GT
TOYOTA 86 GT
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