スポーツカー専門 GTNET
2014シリーズ最終戦がオートポリスで開幕した。GTNET MOTOR SPORTSは木曜から練習走行に参加し、2日間念入りにチェックを重ねた。そして天候が悪化する予報が舞い込み、予選日となる土曜の午後からは雨が懸念されたがそれはズレ込む気配となった。
予選Aドライバーの星野選手は1'47.570を叩き出し2位と3秒のタイム差を生む。予選Bドライバーの尾本選手は1'49.394と僅かながらトップには及ばなかったものの、2名合計タイムでポジションが決まる総合結果では3'36.964と2位と2.6秒の差を開け、今季参戦した5戦全てのポールポジションを獲得!
その後、決勝に向けての戦略ミーティングでは、やはり懸念される天候の変化が中心となる。マシンに於いても各パーツのライフ(使用寿命)が達していなくとも、念入りなチェックを惜しみなく費やし、連夜その作業は続いた。
予選日の夜から決勝日の午前に掛けて60%から90%へまで降水確率が上昇するからだ。
決勝日の朝は予報通りの雨。それほど大粒では無いが、直ぐには止みそうにない天候。そして8:30からのフリー走行開始早々に小雨から次第に雨は止み、決勝前に開催されたツーリングカーレースなどの走行によってコースの一部は半渇きになる。
13:20決勝レーススタティンググリッドでは青木選手が待ち構え、天候は曇り時々晴れの状態だが、半渇きの路面に対して、ドライになる見込みのチームが大半。#81 GTNET ADVAN NISSAN GT-Rももちろんドライタイヤをチョイス。その中、ローリングラップが始まり、2位の#3 ENDLESS ADVAN BMWと1コーナーへなだれ込む。
各車、半渇きの路面に苦労しながらも無理なく走行を重ね、一時は#3にトップを譲ったが、後追いすることで青木選手の走行も安定し、余裕まで感じさせる。その後10周ほど経って2コーナーで#3を交わし、逆転に成功。更にその後、2周ほどで#3はトラブルのため緊急ピットイン。
レースはそのまま進行し、ほぼ予定通りのルーティンピットで2番手の尾本選手へ交代。その頃には路面も完全にドライとなり快走を重ねる。さらに次々と各チームがドライバーチェンジを消化するなか、27周を消化し最後のルーティンでピットインした途端、他クラスのクラッシュによるマシン回収のためSC(セーフティーカー)が介入された。#81 GTNET ADVAN NISSAN GT-R は尾本選手から星野選手へと繋ぐ。
シリーズチャンピオンが掛かった、シリーズの中でも最大級にプレッシャーが掛かるレースのはずだが、昨年はシリーズ2位に甘んじたことと、今年繰り広げた破竹の進撃を表現するかのようにファステストラップまで叩き出し、2位を周回遅れにしトップでチェッカー。
振り返れば、今季参戦した5戦中、4戦がポールトゥウィン。昨年からGT-R GT3でのメンテナンスを任されている、GTC(GTNET TECHNICAL CENETR)のメカニック達はドライバーとの信頼度も向上し、更なる飛躍を目標としてる。
【GTCチーム一同】
皆様からの温かい応援のお蔭で頂点に立つことができました。これが最終点ではなく更に活躍し、より多くのお客様のお車へもその技量を惜しみなく注ぎ込みたいと思います。どうも有難うございました。
【星野一樹 選手】
去年このプロジェクトに呼んでいただきましたが、1勝も出来ずに本当に悔しい思いをしました。
今年は第2戦目からの参戦になりましたが、先ずはその菅生で優勝!そこから破竹の勢いでポールトゥウィンを続け、シリーズチャンピオンを獲得でき、本当に嬉しかったです!
もちろんドライバーも頑張りましたが、何より去年からの反省点を生かし、今年に入ってからも1戦1戦常に成長し続けたチーム力が大きかったと思います!
そしてGT-Rも本来持っているスピードはそのままに、ほとんどトラブルもなく耐久レースを走りきれた信頼性があってこそだったと思います!
チームみんなで勝ち取ったチャンピオンですね!
応援してくださった皆様、本当にありがとうございました!
【尾本直史 選手】
とにかく、S耐のトップクラスの参戦は今年で3回目のチャンレンジになり、しかもGTENTの選ばれたメカニックがGTCというチームを作って、参戦を始めて3年目で、とれたこのタイトルは最高です。
もちろん、ドライバーの一樹や青木選手も大活躍、NISMOサポートやADVANタイヤのサービスのお陰で安心してレースに挑む事ができた事も大変感謝していますし結果にもつながったと思います。
今後もGTCの技術力や経験値を上げて行き、これからのレースにも活かせていけたらと思います。
応援していただいたファンの皆様、支えて頂いた関係者のみなさまありがとうございました。
来年からも更に頑張っていきますので更なる応援の方よろしくお願いします!!
【青木孝行 選手】
スーパー耐久は国内レースにおいてシリーズで最も長い距離を走る過酷なレースです。
このカテゴリーで最上位クラスにおいてシリーズタイトルを獲得できたのはチーム力の賜物です。
スピード、信頼性のある車作り、ピット作業、トラブルへの対応、現場での応用力、今期のリザルトは全てが揃い、うまく働いた結果だと思います。
また、この体制を作っていただいた尾本代表&ドライバー、ご支援いただいたスポンサー様、星野選手、チームクルー、全てにに感謝!