SUPER FORMURA 2026 Round.6-7
真夏の3連戦富士、初日の第6戦は太田格之進が12台抜きで今季3勝目!
7月18日、静岡・富士スピードウェイにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の予選および決勝が開催され、予選13番手と出遅れたNo. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、戦略と速さ、強さを味方に大逆転勝利を達成。第2戦もてぎ以来となるシーズン3勝目を挙げた。
・【予選】不安定な天候のなか、まずオサリバンが初ポール!
夏休みを迎えた最初の週末に、富士スピードウェイで開催されるスーパーフォーミュラは、2日間に3レースを実施する変則的なスケジュールとなる。というのも、5月に大分・オートポリスで開催された第3戦の決勝が悪天候の影響で中止され、その代替戦を今週末に実施するためだ。まず、18日はもともと予定されていた第6戦と第7戦の予選が行なわれた。なお、これに先立ち、前日の午前、午後にそれぞれ公式練習が行なわれたが、あいにくのウェットコンディションでの走行となった。ここでは、束の間のドライコンディションを味方につけたNo. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が最速タイムをマーク。現時点でシリーズランキングトップにつける勢いをそのままに、好調さをアピール。これに、No.19 ザック・オサリバン(TEAM IMPUL)、そして同3位のNo.14 福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)が続く一方、同2位のNo. 1 岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)は18番手に留まった。
迎えた土曜日は霧立ったコンディション。降雨こそなかったが、どんよりとした雲がサーキット一面に広がり、気温23度ながら重苦しい空気が辺りを包み込んだ。
午前8時15分と、極めて早い時間からQ1・A組の予選がスタート。出走する12台のうち2台がドライタイヤをつけていたが、うち1台はコースイン前に路面コンデイションに合わないと判断し、ウェットへと交換している。まず、このセッションでトップタイムをマークしたのは、No. 3 ルーク・ブラウニング(REALIZE KONDO RACING)の1分33秒786。これに0.083秒差でベテランのNo. 7 小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC)が続き、前日の公式練習で2番手につけたオサリバンが3番手でQ1を通過した。その一方で、前日から今ひとつペースアップできていなかった岩佐はQ2進出を逃している。続くQ1・B組では、ルーキーのNo.50 野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)が好タイムを刻んで上位につけていたが、チェッカーを前に同じくルーキーのNo. 28 小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)が1分33秒309のタイムで暫定トップに。しかし、チェッカーを受けるなか、ベテランNo.16 野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)がこれを0.138秒上回ってトップ通過を達成。3番手には、No.64 佐藤 蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が続く結果となっている。なお、1分33秒660のタイムに留まった太田は7番手に。0.016秒差でQ1突破を果たせず。さらに、富士とは好相性であるNo.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)も11番手でQ2に駒を進めることができなかった。
第6戦のポールポジションが確定するQ2は、午前8時50分にスタート。Q1よりも路面コンディションは改善はしたが、依然としてウェットタイヤでのアタックが先行した。そのなかでドライタイヤを選択したのはNo. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
と佐藤。だが、結果的にタイムアップには繋がらなかった。未だ不安定な路面コンディションのなか、No.38 阪口晴南 (SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)がターゲットタイムをマークし、残り1分を切ると、ルーキーのNo.97 ロマン・スタネック(ナビクル Buzz MK RACING)が1分32秒663でトップに躍り出る。その後も続々とチェッカーを受けるなかから小林利徠斗、阪口らがトップタイムを更新したが、最後の最後にトップタイムを刻んだのは、スーパーフォーミュラ参戦2年目のオサリバン。1分32秒166をマークし、自身初そしてチームには2022年第6戦富士以来(ドライバーは関口雄飛)となるポールポジションを掴み取ることとなった。2番手には0.263秒差でNo.39 大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が浮上。そして3番手にブラウニングが続き、ルーキーの躍進が光るQ2のアタックとなっている。
シリーズランキング上位勢が速さを見せられず、予選Q1で敗退していることから、同日午後4時14分に号砲となる決勝ではどのような展開が見られるのか。激しいポジション争いに注目が集まる。
【第6戦富士 予選トップ3】
1.No.19 ザック・オサリバン(TEAM IMPUL)1分32秒166
2.No.39 大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)1分32秒429
3.No.3 ルーク・ブラウニング(REALIZE KONDO RACING)1分32秒501
・【決勝】果敢な攻めと勝負強さを発揮した太田が大逆転
曇天で幕を開けた今回のスーパーフォーミュラ。午後に向かうなかでも大きく天候が改善することはなく、午後4時15分からの決戦を前にしてなおもすっきりとしない雲行きとなる。
気温25度、路面温度29度とほぼ午前と変わらぬコンディションのなか、瑶子女王杯をかけて、まず第6戦41周の決戦が幕を開けた。全車グリッドにつき、シグナルがブラックアウトする直前、予選12番手の野尻にアクシデントが発生。ギアを入れた瞬間にエンジンストールした模様で、一気に最後尾へとポジションを落としてしまった。一方、初のポールポジションからスタートしたオサリバンは見事な蹴り出しを見せ、トップをキープしたまま順調に周回を重ねていった。
レース序盤、トップ3に続く牧野が懸命にプッシュ。まず、ブラウニングをメインストレートで仕留める。そんななか、後方から驚異の追い上げを見せる太田が早くも2周目に入賞圏内に入り、その勢いは衰えることなく14周目にはブラウニングを逆転して4番手まで浮上。僚友牧野の後方につけた。また、上位争いのなかではもっとも早いタイミングとなる20周終わりでピットイン。ペースが思うように上がらない上位陣に付き合うのではなく、みずから先手を打つことでさらなる逆転を狙う戦略を採る。すると、トップを走っていたオサリバンも動き、23周終わりでピットへ。ややタイヤ交換に時間がかかったように見えたが、問題なくコース復帰を果たし、”裏のトップ”を守りきった。ところがほどなくしてペースよく周回していた太田の猛攻に遭い、あっさり逆転を許してしまう。存分に残るOTSであとから太田を攻略しようと考えたのか、その直後からオサリバンも追随を開始。対する太田はレース序盤から積極的にOTSを多用してポジションアップしており、オサリバンに迫ったときにはOTSをは残り僅か。だが、それも意に介さずに使い切り、逆転を果たしていた。結果的に、太田の積極的な戦略が奏功。このあと2台の差は少しずつ開き、太田は完全にオサリバンをコントロールするような走りで逆転のチャンスを与えなかった。
一方で、逆転勝利を狙う牧野は暫定トップで周回を重ねていく。後方の上位陣がピットインしてもなおステイアウトを選択。結局ピットに帰還したのは、29周終わりのタイミングだった。申し分なくピット作業を終えたものの、コース復帰を果たした牧野の前を太田、そしてオサリバンが先行。牧野はトップ太田から10秒近く差をつけられることとなり、レース終盤にあらためて仕切り直しを強いられた。
オサリバンもなんとか逆転を狙ってプッシュを続けたが、太田は完全にレースをコントロール。チェッカーまで残り1周となる40周終了時にNo. 7 小林可夢偉(KDDI TGMGP TGR-DC)がピットインしたため、太田はようやくファイナルラップでトップに立ち、オサリバンを後方に従える形でトップチェッカーを受けている。オサリバンはポールポジションからの初優勝はお預けとなり2位となったが、自身初表彰台を達成。チームとしても、2023年第7戦もてぎ(ドライバーは平川亮)以来の表彰台獲得となった。そして、シーズン初優勝を狙うも、チームメイトの戦略に負けた牧野は悔しい3位に。あふれる感情を抑え、翌日の戦いでのリベンジを誓っていた。
【第6戦富士 決勝トップ3】
1.No.6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)59:43.973
2.No.19 ザック・オサリバン(TEAM IMPUL)+1.542
3.No.5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+4.097
SUPER FORMULA第3,6&7戦富士プレビュー 約1ヶ月半ぶりの富士、瑶子女王杯を手にするのは?
今週末、静岡・富士スピードウェイにおいて、今シーズン初めての全日本スーパーフォーミュラ選手権が開催される。本来、第6、7戦の2レースで予定されていたが、悪天候でキャンセルされた第3戦オートポリスの決勝代替レースも組み込まれており、まさに”盛りだくさん”のレースウィークになりそうだ。
・夏休み最初の週末は、贅沢な3連戦に
レースウィーク中、土曜と日曜にそれぞれ予選と決勝を実施するワンデー・レースを2度開催することが増えた昨今のスーパーフォーミュラ。ドライバーやチームにとっては、短期決戦の難しさはじめ、梅雨が開けて夏本番を迎えるなかでのレース環境の確保など、さまざまな要素が入り混じるタフなレースウィークとなる。一方、戦いの行方をじっくりと楽しめるファンにとっては、申し分ないほどの”お得感”がある。エンターテインメントとしての楽しみを味わうには、今週末の3連戦はもってこいといえるだろう。
さて、ここで3連戦の内容をおさらいしておこう。もともとシリーズカレンダーとして設定されていたのは、第6戦、第7戦の2戦。ここに今回第3戦の代替戦が加わった形となる。第3戦というのは、大分・オートポリスが舞台で、もともと4月25、26日に実施されたものだ。ただし、正確に”実施”され、終了したのは、予選まで。決勝レースが行なわれる予定だった26日は、朝のフリー走行こそ走行可能だったが、セッション終了前に雨足が強くなり、コース上でクラッシュが発生。赤旗中断となり、そのままセッションを終えることになった。さらに、午後からの決勝を前に再びコンディションが悪化。予定より時間を遅らせてセーフティカーによるスタートを切ったものの、すぐさま赤旗中止に。しばし再開を待ったが状況は改善せずにキャンセルが発表されたという経緯がある。レースはスタートしてから2周を消化しておらず、その結果、のちに代替レースを実施することが確定した。
その舞台になったのが、今回の富士。予選はすでにオートポリスで完結しているため、そのグリッドに沿って富士で決勝を行なう。
・シーズン折り返しの戦いでヒートアップ必至!
通常、1イベントで2戦を開催する場合、各日に予選と決勝を実施するフォーマットを採用するスーパーフォーミュラだが、今大会は決勝レースを3度開催するため、変則的なフォーマットが採られることになった。まず、17日(金)にフリー走行を行ない、ドライバーたちは1ヶ月半ぶりのレースモードへの”ウォームアップ”に取り組む。もっとも、6月30日、7月1日には同じ富士スピードウェイにおいて公式テストが行なわれており、それから2週間ほどで実践を迎えることになる。このため、テストでさまざまなメニューをこなした各陣営が、どのような”最終決定”をしてサーキットに乗り込んでくるのか、そのあたりにも注目が集まることだろう。
翌日の18日(土)には、第6戦予選、第7戦予選を午前中に実施。午後4時過ぎに第6戦の決勝が行なわれる予定だ。2度の予選を終えてから、決戦までおよそ5時間のインターバルがあるものの、気持ちの切替や体力の温存等、自身のコントロールも必要であるため、ドライバーにとってはいかに効率よく集中力を保てるかがカギになりそうだ。そしてレースウィーク最終日となる19日(日)は、朝に第3戦の決勝が行なわれる。第6、第7戦はフルの41周で実施されるが、第3戦は25周の”超スプリント”。タイヤ交換、給油もなく、スタートすればあとはゴールを目指すのみ。高速サーキットの富士は、抜きどころも多いとはいえ、スプリントならではの駆け引き、そして午後に控える第7戦決勝を意識して戦うため、なかなかの神経戦になりそうだ。
シーズン折り返しを迎えるなかでの戦いとなるが、現時点でシリーズランキング暫定トップにつけるのは、No. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の52点。これをNo. 1 岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)が14.5点差で追う。そして岩佐に2.5点差で付けるのがNo.14 福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)だ。一方、お膝元ともいえる富士を得意とするNo.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)は18点で現在6番手となかなか厳しい状況。しかし、今大会はもちろん、シーズン終盤にも富士での2戦が控えており、そろそろ”本領発揮”とばかり、巻き返しの好機を伺っていることだろう。
”SUPER FORMULA 夏祭り 2026”と題して行なわれる今大会。熱い3連戦はもちろんだが、サーキットに出向いたファンだけが堪能できるお楽しみも盛りだくさん。土曜の夜は決勝後に打ち上げ花火が行なわれ、日曜日の夜は、ホームストレート上で「JEGT AFTER RACE GRID PARTY」も実施され、まさに夏祭りコンテンツがぎっしり!また、三笠宮家の瑶子女王殿下が、大会にご臨席されることも発表されている。今大会は「第3回瑶子女王杯 2026年全日本スーパーフォーミュラ選手権 第3戦・第6戦・第7戦」として開催され、日曜の決勝後には、勝者に賜杯が授与される。栄誉ある賜杯を手にするのは、果たしてどのドライバーになるのか。
■主なタイムスケジュール
7月17日(金)
11:00 – 12:00 フリー走行1回目
14:50 – 16:15 フリー走行2回目
7月18日(土)
08:15 – 08:25 第6戦 予選Q1・A組
08:30 – 08:40 第6戦 予選Q1・B組
08:50 – 09:00 第6戦 予選Q2
10:35 – 10:45 第7戦 予選Q1・A組
10:50 – 11:00 第7戦 予選Q1・B組
11:10 – 11:20 第7戦 予選Q2
11:45 – 12:25 ピットウォーク
16:15 – 第6戦 決勝レース 41周/最大75分
7月19日(日)
10:05 – 第3戦 決勝レース 25周/最大50分
11:45 – 12:25 ピットウォーク
15:35 – 第7戦 決勝レース 41周/最大75分