スーパーフォーミュラー2018 Round.7 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラー2018 Round.7

2018年10月28日

スーパーフォーミュラ最終戦鈴鹿、山本がポールを獲得!


10月27日、三重・鈴鹿サーキットにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権最終戦が開幕。秋晴れに恵まれる中で予選が行われ、Q1から3回の予選アタックで完璧な走りを見せたNo.16 山本尚貴(TEAM MUGEN)がポールポジションを獲得。タイトル争いで3番手につける中、貴重な1ポイントを加点することに成功している。
 
前夜遅くに本格的な雨が降り始めた鈴鹿周辺。その雨は早朝まで残り、朝一番のセッション、フリー走行はセミウェットコンディションからの出走となったが、幸いにして順調に天候は回復。午後からの予選は完全ドライでのアタックが可能となった。フリー走行でトップタイムをマークしたのは、No.18 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)。一方で、チャンピオン争いを繰り広げているNo. 3 ニック・キャシディ(KONDO RACING)は5番手、山本は7番手、そしてNo. 1 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)は13番手に留まったが、セッション終盤から乾き始めた路面、さらには装着するタイヤの違いによってそれぞれ状況が異なったため、午後からの予選ではどのような変化を生み出すのか、注目が集まった。
 
午後0時35分、Q1がスタート。開始5分後、No. 5 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)のマシンからオイルリークが見つかり、ピットに戻る手前で火災となる。幸いすぐに消火作業が行われ、大事に至らなかったが、野尻はこの時点でアタックのチャンスが奪われてしまった。また、このアクシデントによってセッションは赤旗中断となり、およそ15分間後に仕切り直しのアタックが始まる。そんな中、トップタイムをマークしたのは山本。幸先の良いスタートを切った。

続くQ2は、計測1周目、2周目のどちらでアタックするか、そのタイミングによってコースインに時差が生じた。ランキング争いで2番手につけるNo. 1 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)は早いタイミングでアタックを開始。キャシディは中盤グループで、そして山本は遅いタイミングでコースへ。そして、3人の中で計測1周目にアタックしたのは山本だった。その結果、山本がまたしてもトップタイムをマーク。一方、キャシディはQ3進出8名のうち7番手に滑り込んだが、石浦は11番手どまり。Q2突破は果たせずに予選を終えている。
 
迎えたQ3。7分間のセッションながら、コースインのタイミングを各車調整してのアタック開始となる。このセッションでも計測2周目、あるいは計測1周目のどちらかでアタックを行うか、でこのタイミングが分かれたようだ。遅めのコースインで1周目にアタックした山本は1分37秒909とライバルを引き離し、トップに立つ。さらにこのセッションで真っ先にコースインしていたNo. 4 山下健太(KONDO RACING)は、計測2周目に自己ベストタイムをマーク。2番手に滑り込む躍進を見せた。3番手にはNo.36 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が続き、今シーズン自身最高位の予選順位を手にすることとなった。
 
シーズン最後の戦いは250kmによる一戦。SF14によるラストレースでもあるだけに、まさに”有終の美”を飾る戦いの行方が大いに気になる。
 

■最終戦鈴鹿 予選結果(TOP6)
1.No.16 山本尚貴(TEAM MUGEN)1’37.909
2.No. 4 山下健太(KONDO RACING)1’38.193
3.No.36 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)1’38.300
4.No. 3 ニック・キャシディ(KONDO RACING)1’38.435
5.No.17 塚越広大(REAL RACING)1’38.524
6.No.20 平川 亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)1’38.553
 
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2018年10月23日

SUPER FORMULA第7戦鈴鹿サーキット プレビュー


ついに迎えるシーズンエンド。王座を掴むのは誰?
 
今年4月に鈴鹿でシーズンが幕を開けた2018年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。そのシーズンエンドの戦いが再び鈴鹿で繰り広げられる。10月27、28日の両日、F1日本グランプリからわずか3週間後の鈴鹿サーキットで、日本最高峰のスーパーフォーミュラ最終決戦はどのような戦いになるのか。前回の岡山大会は秋雨前線の影響を受けて不安定な天候の中、極めて難しいコンディションでの戦いとなったが、シーズン最後の一戦はぜひとも秋晴れの下、好バトルを披露してもらいたものだ。
 
■今年の最終戦は一本勝負
これまで最終戦の鈴鹿は通常のレースフォーマットとは異なる2レース制の採用が続いていた。両レースともポールポジションに特別ポイントが与えられ、決勝でのポイントは通常のハーフポイントとなるが、仮に2レースをポール・トゥ・ウィンで飾ると、そのドライバーには最終戦の鈴鹿大会だけで18点(予選1点、決勝5点、ボーナスポイント3点)が与えられることになる。それまでのシーズン戦で着実にポイントを稼いできたドライバーはもとより、最終戦における”スペシャル感”がやや変則的であることから、違和感がなかったわけではない。だが、今年は通常通り1レースで実施されることになった。通常レースとフォーマットは同じ。しかし、昨年までと同様に、優勝者のみボーナスポイントとして3ポイントが与えられる。結果として、もしポール・トゥ・ウィンを実現すればドライバーには予選での1点、決勝での10点、そしてボーナスポイント3点を加えて、14点を獲得することが可能となる。
 
ここでチャンピオン争いを繰り広げるドライバーたちに目を移そう。現時点でランキングトップに立つのは、No.3 ニック・キャシディ。2017年にF3からステップアップを果たした”2年生”ドライバー。だが、昨シーズンはSUPER GTで史上最年少のシリーズチャンピオンに輝くなど、成長著しいドライバー。これまではレースでムラが見えることがあったが、予選で好ポジションを獲得するとレースでの組み立ても強化され、レースを牽引する力を身に着けた。これにより、着実なポイント獲得を実現し、前大会からチャンピオンシップのリーダーとなった。いまだ”チャレンジャー”の気持ちで挑む彼自身、タイトル争いへ向けて特別な気負いもなく、誰よりも平常心で挑むことができるのではないかと考えられる。
 
これに対し、ランキング2位、3位のドライバーはタイトル獲得経験者だけに、逆にプレッシャーがかかっているかもしれない。そのひとり、トップと4ポイント差の2位につけるのはNo.1 石浦宏明。試合巧者ならではの戦略はベテランのアプローチらしく、レースでの強さには定評がある。チーム力としての戦闘力が鈴鹿で遺憾なく発揮されれば、パーフェクトウィンも夢ではない。さらにトップと5ポイント差の3番手につけるNo.16 山本尚貴とて同じこと。もともと鈴鹿を得意とする山本。これまでも最終戦鈴鹿で速さと強さを発揮した経験があるだけに、今大会でも逆転勝利、タイトル奪取を狙って攻めの戦いに挑んでくるはずだ。
 
現時点で自力タイトルの可能性を残すこの3選手が、まず予選からどのようなアプローチを見せてくるのか。直接的には見えない駆け引きではあるが、その緊迫した雰囲気こそシングルシーターのガチバトルの醍醐味といえよう。
 
■SF14でのラストランから目を離すな!
すでにご存知のとおり、スーパーフォーミュラの現行車両であるSF14によるレースは今シーズンで終了。来シーズンからはニューシャシーSF19が投入される。リアル・シングルシーターバトルを実現させたSF14でのラストランで繰り広げられるであろう、チャンピオン争いを見届けるのはレースファンにとって何よりの楽しみとなるはず。完成度の高いフォーミュラマシンが披露する”有終の美”をしかと堪能していただきたい。
 
一方、レースウィーク中には新たな車両のデモランが実施される。これまでもデモランや公開テストなどでお披露目してきた新型SF19が、シーズン最後の公式戦では、初めてとなるランデブー走行が計画されている。今回は、ホンダエンジン、トヨタエンジンの両車両が揃って走行。なおその走行にお目見えするのが、インディドライバーの佐藤琢磨(ホンダ)と中嶋一貴(トヨタ)のふたりだ。琢磨は「インディ500マイルレース」を、そして一貴は「ル・マン24時間レース」を制したドライバー。世界3大レースのうち「インディ」と「ル・マン」の覇者が揃ってサーキットを走るだけにサーキットを訪れたファンには、なによりの”ビッグ・プレゼント”となることだろう。このランデブー走行は、決勝日の9時40分から始まるピットウィーク中に実施される予定だ。
 
なお、今大会は「JAF鈴鹿グランプリ」戦であると同時に、来シーズンからシリーズ併催レースを予定しているWTCR(世界ツーリングカーカップ)も開催されるという盛りだくさんのレースイベントとなる。存分に楽しんでいただきたい。
 

■主なタイムスケジュール
・10月27日(土)
08:55〜09:35 フリー走行
09:40〜09 : 55  サーキットサファリ
10:35〜11:10 ピットウォーク
12:35〜   公式予選(ノックアウト方式)
12:35〜12 : 55  Q1(19台→14台)
13:05〜13 : 12  Q2(14台→ 8台)
13:22〜13 : 29  Q3
17:00〜17:40 キッズピットウォーク
 
・10月28日(日)
08:45〜09:15 フリー走行
09:40〜10:20 ピットウォーク
14:15〜 決勝(43Laps)
 





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