SUPER GT 2019 Round.2 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2019 Round.2

2019年5月8日

SUPER GT第2戦富士、ZENT CERUMO LC500が2年ぶりの勝利


5月4日、2019年SUPER GT第2戦の決勝レースが静岡・富士スピードウェイにて行われ、レース開始直前から降り始めた雨によって前半は不安定なコンディションとなったが、予選7番手スタートのNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)が流れを味方につけて大きくポジションアップ。度重なる激しいトップ争いを抜け出し、待望の勝利を飾っている。
 
前日の予選では爽やかな日差しに恵まれ、ドライコンディションでのセッションが行われた富士スピードウェイ。決勝日も午前中は汗ばむほどの陽気だったが、次第に陰りを見せ始め、レース直前のウォームアップ走行時からぽつりぽつりと雨が降り始めた。結果、午後2時30分からのレースは、フォーメーションラップではなくセーフティカーが先導。開幕戦に続いてのウエットレースが幕を開ける。まずはポールポジションスタートのNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが逃げるも、異なるメーカーのタイヤを装着するNo.37 KeePer TOM’S LC500がペースアップ。激しくトップの23号車を攻め立て、トップを奪取。しかし、23号車も足元が安定し始めると改めて攻防戦を展開。そこに38号車までが加わり、13周目には先頭に立った。だが、その直前から急変し始めた天候により、コース上には再びSCがコースイン、その後、雷鳴も報告されるなど激しい天候悪化を受けて、レースは一時赤旗中断へと追い込まれた。
 

幸い、およそ30分ほどでレースは再開。重く灰色の空ながら、雨は止み、次第に路面も乾いていく。そんな中、トップ38号車に迫ったのが37号車。さらにその背後から23号車が迫るという目まぐるしい展開になり、テール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドの攻防戦を幾度となく繰り返した。レースは40周を過ぎ、トップグループが1回目のピットインを終えると、第2スティントでまずトップを奪ったのが23号車。しかし、38号車が逆転を果たすと、次第に2台の差がじわりじわりと広がる。一方で37号車は途中でオーバーランするなど次第に遅れを見せ始め、逆にペースアップを果たした他車が表彰台の一角を狙うべく、要所要所で激戦を続けるという見どころの多いバトルが繰り広げられた。
 

2度目のドライバー交代が終わる頃、レースを牽引していたのは23号車。このまま逃げ切ってしまうのかと思いきや、その背後にピタリとつけていた38号車が本領発揮。狙いを定め、残り10周の時点で23号車を逆転! その後はあっという間に23号車を置き去りに。最終的に20秒近い大差でトップチェッカーを受け、2017年第2戦以来となる美酒に酔うこととなった。23号車は開幕戦に続き2位に甘んじたが、ポイントランキングではトップに。また、3位は予選12位から躍進したNo. 1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)が獲得している。
 

GT300クラスもドラマの多い展開となった。クラスポールからスタートを切ったのは、今シーズンから参戦を始めたNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組)。本降りの雨の中、トップをキープして周回を重ねたが、その後ろに迫ったのは予選4番手スタートのNo.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組)。実のところ、11号車は前日の予選Q1で一度はノックアウトとなったが、その後、Q1通過車両の一台に走路外走行があり、ベストタイムを抹消されたことから”繰り上げ”でQ2進出の機会を手にしていた。
 

”九死に一生を得た”11号車は、得意とする雨の中で力走。早くも6周目で56号車を捉えてクラストップへ立ち、レースを牽引する。同様に不安定な天候の中で、予選7番手からNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺組)が3番手まで浮上。試合巧者のドライバーたちが存在感を見せつける展開となった。
 

その後、SCラン、赤旗中断を経て再開したレースでは、路面コンディションが徐々に好転したことを受け、勢力図にも変化が現れる。昨年のクラスチャンピオン、No.65 LEON PYRAMID AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組)が2番手に浮上するなど、後方から次々と猛者が激しいポジション争いを繰り広げた。そして2度目のピット作業が終わると、トップ11号車に変動はないものの、最後のピットインでタイヤ交換をしなかった55号車が2位へ再浮上。その勢いでトップへと迫ったが、あと一歩及ばず。結果、11号車が昨年第4戦以来の勝利を達成し、55号車は2位でチェッカーを受けた。3位は、56号車にNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組)が迫り、終盤に大逆転! GT500から新境地で挑戦する小暮がGT300参戦2戦目で表彰台に上がっている。
 

第2戦富士 決勝結果 各クラストップ3
GT500
1.No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)3:40’46.358 110Laps
2.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)+19.693
3.No. 1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)+44.890
 

GT300
1.No.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組)3:42’18.078 104Laps
2.No.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺組)+0.239
3.No.88 マネパ ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組)+4.376

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2019年5月4日

SUPER GT第2戦、初戦に続きNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rがポール獲得!


ゴールデンウィークまっただ中に迎えたSUPER GT第2戦。戦いの舞台は静岡・富士スピードウェイとなり、多くのレースファンが予選から詰めかけた。澄み渡る空の下で行われたタイムアタックでは、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が他を寄せ付けぬ速さを見せつけ、開幕戦に続いてポールポジションを手にすることとなった。
 

10連休の中で始まった今大会。早朝から行われたオープンピットでは、パドックを訪れるファンがSUPER GTのモンスターマシンを堪能していた。爽やかな日差しに恵まれたこの日、お昼を迎える頃にはぐんぐんと気温が上昇。午後からの予選を迎える頃には、気温23度、路面温度36度へ到達する。そんな中、まずQ1でトップタイムをマークしたのがNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキィ組)。これにNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)が続き僅差でのアタック合戦となった。そしていよいよ迎えたQ2。ポールポジションを目指し、それぞれが懇親のアタックを見せる中、ラストアタックで驚きのタイムを叩き出したのが、23号車のロニー・クインタレッリ。コースレコードを更新する1分27秒871をマークし、ライバルを圧倒した。2番手には37号車、3番手には12号車が続き、ホンダ勢のトップとしてNo.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組)が4番手につけた。
 

一方、GT300クラスは今シーズンからカテゴリーデビューしたNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組)がQ1、Q2ともに安定した速さを披露。Q1こそNo. 2 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規組)がトップタイムを奪ったが、Q2で56号車の平峰が鮮やかにトップをマーク。参戦2戦目にしてポールポジション獲得を果たしている。
 

第2戦富士 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1’26.871
2.No.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)1’27.105
3.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター組)1’27.289
 

GT300
1.No.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組)1’35.871
2.No.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/佐藤公哉組)1’36.069
3.No. 5 ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号(坂口夏月/平木湧也組)1’36.080



2019年5月3日

SUPER GT第2戦富士 プレビュー


令和元年初戦は、富士のGT!

平成から新元号「令和」を迎えてすぐ、静岡・富士スピードウェイで開催されるSUPER GT第2戦「FUJI GT 500Km RACE」。超大型連休中とあって、土&日曜日でのイベントではなく、金&土曜日のスケジュールで開催される。願わくば、薫風の吹く爽やかな陽気の下でホットなバトルをしかと見届けたいものだ。
 

■気分は初戦!? 気持ちを入れ替え挑む富士戦
開幕戦の岡山大会。決勝日は強い雨風に見舞われ、あいにくのウエットコンディションとなってしまった。さらに不安定なコースコンディションが重なり、再三セーフティカーが導入され、都度リスタートの繰り返しに。その内容は、コースを”周回”したに留まり、競る走りがほとんどなく、消化不良そのものの一戦になってしまった。結局、天候回復の見込みもなく、ドライバー交代もないまま赤旗中断のまま終了となり、ドライバーの多くは精神的な疲れを覚えただろうし、チーム関係者も疲弊したはず。そして、開幕戦を楽しみにしていたお客さんも、またTVの前で観戦していたファンにとっても不完全燃焼の一戦だったのではないだろうか。
 

そんな思いを抱いたまま迎える第2戦。もちろん、すでにドライバーもチームスタッフも気持ちの切り替えを済ませて富士大会に挑むことには違いないだろうが、岡山での悔しさは実戦で拭い去るしかない。つまりは岡山以上の内容、結果を出すことこそが今シーズンのいい流れを構築するためには必要なだけに、いっそう白熱した戦いが繰り広げられそうだ。
 

岡山で速さを見せたホンダNSX-GT勢。決勝での”同士討ち”は誰も得をすることがなく、後味の悪さが目立ってしまった。それだけに、富士では是が非でも、それぞれがいいパフォーマンスを披露し、クリアなバトルを見せて欲しいものだ。そしてこれに立ちはだかるのが、日産GT-R勢であろう。昨シーズン、厳しい戦いを強いられ続けた悔しさがバネとなり、今年は早速開幕戦で2、3位表彰台に上がっただけに、この勢いが富士でも見られるのではないだろうか。もっとも、NSX-GT勢が予選での速さに力をつけてきていることから、ノックアウト予選での厳しいポジション争いにも注目したい。
 

一方、開幕戦で鳴かず飛ばずだったのがレクサス勢だ。LC500にとって今大会はホームサーキット。それだけに無様な姿を見せるわけにはいかない。”気がつけば、レクサス”というように、500kmという長丁場の戦いを緻密な戦略と高い総合力で取り組めば、開幕戦のような苦戦も避けられるのではないだろうか。なお、今大会はWEC(世界耐久選手権)との兼ね合いで、中嶋一貴(No.36 au TOM’S LC500)が欠場する。そこでピッチヒッターとしてステアリングを握るのが、現在GT300クラスで参戦する宮田莉朋。近年、スポット参戦でブレークする若手ドライバーも少なくないために、今年の宮田の奮闘にも期待がかかる。
 

■GT300こそ、チームの総合力がカギ!?
開幕戦ではベテランドライバーの活躍が目立ったGT300クラス。クルマのポテンシャルを余すことなく引き出せるコンディションにあるということだろう。その一方で、今大会では富士スピードウェイというサーキットの特色を有効に活用できる車両の躍進に注目が集まる。
 

その着眼点から見れば、FIA GT3車両が台頭するのではないだろうか。なにしろ、過去の戦績からしてもFIA GT3車両が6連勝中なのだから。となれば、ぞろぞろと活躍に期待がかかる車名が連なってくる。あとは天候と装着するタイヤとのマッチング、そしてアタックのタイミング等によってどのクルマが頭一つ抜きん出るか、になるだろう。一方で500kmという長丁場を考慮すれば、FIA GT3を欺くライバル達の存在も気になるところ。燃費の良さや2度のピットインを有効に使い、タイヤ交換の有る無し、あるいは交換本数の制限(4本でなく2本のみ交換)などの細やかな戦略を駆使することで、勝機が巡ってくる可能性がグンと高まる。GT500クラスと異なり、個性豊かな車両が集まるGT300クラスはクルマの特性をしっかりと引き出すことで戦略の違いも明確になるだけに、”深読み”して戦いの展開を見守るのも、観戦ポイントになるだろう。
 

平成で開幕した2019年のSUPER GTシリーズ。第2戦は令和で迎える初戦は、戦う側も見る側も完全燃焼できる一戦になってもらいたい。
 

■主なタイムスケジュール
5月3日(金)
07:00 – 07:35 オープンピット
08:50 – 10:35 公式練習
08:50 – 10:15 : GT500&GT300
10:15 – 10:25 : GT300
10:25 – 10:35 : GT500
10:45 – 11:05 サーキットサファリ
12:00 – 12:45 ピットウォーク/サーキットエクスペリエンス
14:30 – 15:05 ノックアウト予選(Q1)
14:30 – 14:45 : GT300
14:50 – 15:05 : GT500
15:15 – 15:43 ノックアウト予選(Q2)
15:15 – 15:25 : GT300
15:35 – 15:43 : GT500
17:10 – 17:40 GTキッズウォーク 1
17:40 – 18:10 GTキッズウォーク 2
 

5月4日(土)
10:05 – 10:55 ピットウォーク
11:10 – 11:35 SUPER GT : 選手紹介
12:55 – 13:15 ウォームアップ走行
14:30 – 決勝レース(110Laps)





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