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基本スペックはスポーツカーそのものなのに、欧州車と比較すると"どことなく淡泊"というのが、国産スポーツカーのエクステリアに共通する傾向である。しかし…、だ。ニューZは、さらなる進化(=深化)を遂げ、主張する部分はしっかり主張する。
エクステリアで注目すべきは、ポルシェ911やアウディTTに共通する"筋肉質な鎧(ヨロイ)"が与えられたこと。先代Z33に比べ「ショートホイールベース」「ショートオーバーハング」化にともない全長が約100mmコンパクトになっているが、シートポジションがいくぶん後方に移動されたことによりロングノーズが誇張された印象を受ける。また、ドアとガラスの境界線がBMW Z4のように"ボンネットより低く"抑えられ、車高が低く見える(全高は先代Z33と同じ)のも大きな特徴である。
フロントバンパーの形状は、先代Z33の平面的なものではなくスラントしたシャープなラインを採用。レースシーンにおいて、空力特性の向上を狙いロングノーズ化(GT500やGT300など)された経緯もあり、正常進化といえそうだ。また、ニューZでもっとも特徴的な"くさび型ヘットライト"との相乗効果で、精悍かつアグレッシブな雰囲気を醸し出すことに成功した? リアビューについては、リアゲートとリアフェンダーのカットラインがルーフからテールレンズまで"一直線で結ぶデザイン"に変更された。ホイールベースの短縮にともない、ドアからフェンダーアーチまでの間隔も大幅に短縮され、リアフェンダーの膨らみが誇張されたフォルムに仕上がった。そのド迫力は、19インチホイールが小さく見えてしまうほど。
細かなところでは、リアバンパーにアンダースポイラー風のデザイン処理が施され、大径左右出しマフラーを装備。基本デザインが優れるだけに、今後エアロチューンのベース車輌としても比類希なポテンシャルを発揮することが期待される。
前後のタイヤをボディの四隅に配置し、オーバーハングを低減。ドアガラスのボトムラインを低く抑えることで、視覚的なローフォルムを演出する。
ポルシェ911(タイプ997)と比較しても劣らない豊満かつセクシーなリアフェンダー。くさび型のテールテンズがニューZであることを猛烈にアピールする。