スーパー耐久2024 Round.4
スーパー耐久第4戦もてぎ、ワンデーレースを制したのはDAISHIN GT-R GT3!
9月7日、栃木・モビリティリゾートもてぎにおいてENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONEの第4戦「もてぎスーパー耐久」が行なわれ、ポールポジションからスタートを切ったNo.81 DAISHIN GT-R GT3(今田信宏/藤波清斗/坂口夏月)が、手堅いレース運びを見せて完勝。2022年開幕戦の鈴鹿大会以来となる優勝を果たしている。
予選 DAISHIN GT-R GT3、今季2度目のポールを獲得
全7戦で行なわれる今シーズンのスーパー耐久シリーズ。シーズンの折り返しに当たる今大会だが、レースは予選と決勝を1日で完結させる”ワンデーイベント”として開催された。
ユニークなイベントとなった今大会だが、ST-2クラスを除く8クラス47台が参戦。まだ残暑厳しいなかでの5時間レースを繰り広げることとなった。
午前8時にスタートした予選。ST-XクラスはNo.81 DAISHIN GT-R GT3の2戦連続ポールに続き、第3戦オートポリスで総合優勝を飾ったNo.33 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3(リー・ジェフリー/リアン・ジャトン/チェン・ディーン/太田格之進)が2番手につけ、連勝に向けて好位置を獲得している。
続くST-Zクラスは、No.20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z(田中 優暉/平峰一貴/大木一輝)が今シーズン初のクラスポールを獲得。これまで3戦連続でこの座を譲らなかったNo.26 raffinee日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4(大塚隆一郎/富田竜一郎/篠原拓朗/荒聖治)は、クラス7番手からのスタートに甘んじた。一方、今シーズン2戦目のレースを迎えたST-TCRクラスでは、No.97 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC(遠藤光博/中野信治/桝本隆介)が2戦連続でクラスポールに。そして、ST-Qクラスは、No.271 Honda CIVIC TYPE R CNF‐R(大津弘樹/三井優介/桂伸一)が、また、参戦車両が1台のST-1クラスはNo.2 シンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)、ST-3クラスはNo.15 岡部自動車Z34(前島秀司/長島正明/銘苅翼/元嶋成弥)、ST-4クラスではNo.66 odula TONE MOTUL ROADSTER RF(猪股京介/徳升広平/大野尊久/伊藤裕仁)、ST-5クラスはNo.88 村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/岡本大地/吉田綜一郎/有岡綾平)が、それぞれクラスポールを手にした。
予選結果・各クラストップ・A、Bドライバー合算タイム
【ST-X】No.81 DAISHIN GT-R GT3 3’46.429
【ST-Z】No.20 NANIWA DENSO TEAM IMPUL Z 4’00.544
【ST-TCR】No.97 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC 4’04.079
【ST-Q】No.271 Honda CIVIC TYPE R CNF‐R 4’10.494
【ST-1】No.2 シンティアム アップル KTM 3’55.045
【ST-3】No.15 岡部自動車Z34 4’12.126
【ST-4】No.66 odula TONE MOTUL ROADSTER RF 4’23.066
【ST-5】No.88 村上モータースMAZDAロードスター 4’39.751
決勝 DAISHIN GT-R GT3、待望のシーズン初優勝を達成
蒸し暑さが先行したもてぎ。午前の予選から慌ただしく時間が過ぎ、12時30分に5時間に渡る戦いの幕が上がった。
ストップ&ゴーのレイアウトを持つサーキットゆえ、酷暑の一戦ではブレーキへの負荷も高い。確実に長時間レースを戦い抜こうと、各車まずはクリーンスタートをもって戦いが始まった。81号車が順調にトップでレースを牽引。ルーティンのドライバー交代を機に、後続車との差が詰まり、トップが入れ替わるシーンも見られた。だが暫定トップに経っていた予選4番手スタートのNo.23 TKRI松永建設 AMG GT3が痛恨のドライブスルーペナルティを受けて後退する。それでもなお、終盤まで81号車と23号車による壮絶なトップ争いが繰り広げられたが、81号車がしぶとく逃げ切り、2022年開幕戦以来となる久々の優勝を掴み取った。
ST-Zクラスは、スタート直後からクラスポールの20号車とクラス2位スタートのNo.34 TECHNO FIRST R8 LMS GT4が激しい攻防戦を展開。しかし、ST-Xクラス同様、20号車がドライブスルーペナルティを受けて後退を余儀なくされた。一方、終盤になって猛追が実ってポジションを上げてきたNo.25 raffinee日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4(植松忠雄/松田次生/佐藤公哉/名取鉄平)が予選クラス6番手から躍進。クラストップの座を守り切ってフィニッシュし、ニッサンZニスモGT4として国内初勝利を達成した。
ST-TCRクラスは”安パイ”だと思われたクラスポールの97号車が、レース中盤にトラブル発生のアクシデント。変わってトップを奪ったNo.430 エヴァRT初号機 RS3 LMS(藤原能成/霜野誠友/田ヶ原 章蔵)が勝利している。ST-Qクラスでは、クラスポールの271号車がスタート前にバッテリー系トラブルによりスタートできず。ピットでの修復が結実し、出走は果たしたもののその後もトラブルが続き精彩を欠く展開に。代わって予選は出走できなかったNo.92 GR Supra Racing Concept(加藤恵三/山下健太/河野駿佑)がクラストップのチェッカーを受けた。
ST-1クラスは1台のエントリーのため、2号車が優勝。総合でも4位に入っている。ST-3クラスはクラスポールスタートの15号車が安定した走りを続けてクラスをリード。ところが、レース折り返しを過ぎた直後、マシントラブルに見舞われストップ。変わってトップに立った僚友のNo.16 岡部自動車Z34 (小松一臣/田中徹/田中哲也/甲野将哉)が勝利した。また、ST−4クラスでは、クラスポールスタートの66号車がレース序盤にまさかの失速。予選クラス2位スタートのNo.3 ENDLESS GR86(坂裕之/菅波冬悟/小河諒)が大終盤までもつれたトップ争いを制している。そして、ST-5クラスは、クラスポールの88号車がポール・トゥ・ウィンを達成した。
ワンデーレースという初の試みを導入したスーパー耐久第4戦。続く第5戦の舞台は三重・鈴鹿サーキット。早くも3週間後に戦いを迎える。
決勝結果・各クラストップ
【ST-X】No.81 DAISHIN GT-R GT3(今田信宏/藤波清斗/坂口夏月)147Laps 5H01’08.136
【ST-Z】No.25 raffinee日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4(植松忠雄/松田次生/佐藤公哉/名取鉄平)139Laps
【ST-TCR】No.430 エヴァRT初号機 RS3 LMS(藤原能成/霜野誠友/田ヶ原 章蔵)131Laps
【ST-Q】No.92 GR Supra Racing Concept(加藤恵三/山下健太/河野駿佑)138Laps
【ST-1】No.2 シンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)140Laps
【ST-3】No.16 岡部自動車Z34 (小松一臣/田中徹/田中哲也/甲野将哉)133Laps
【ST-4】No.3 ENDLESS GR86(坂裕之/菅波冬悟/小河諒)128Laps
【ST-5】No.88 村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/岡本大地/吉田綜一郎/有岡綾平)121Laps