東京オートサロン2026スポットライト 詳細ページ(28866) - イベント・レースレポート

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東京オートサロン2026スポットライト




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東京オートサロンを取り巻く喧騒、そしてその前後に展開される一連の自動車的熱狂に新たに与えられた「トーキョー・カー・ウィーク」という呼び名もひと段落したところで、現地取材にあたったTurnpikeチームの印象に強く残った数台を振り返ってみよう。
 

僕らの心に本当に響いたビルドを選び出すのは、正直言って簡単ではなかった。それほどまでに、2026年の東京オートサロンは全体の完成度を大きく引き上げていたからだ。来場者数も過去最高を記録し、幕張メッセには延べ27万2,383人が足を運んだ。この数字を見れば、2027年は首都圏最大の展示施設である東京ビッグサイトへの会場変更を考える時期に来ている、そう感じさせられる。
 

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この前例のない盛り上がりの一因となったのが、トヨタが満を持して送り出したスーパーカー「GR GT」の初の一般公開だった。会場ではGT3レーシング仕様とロードカーの両方が披露され、多くの注目を集めた。
 

トヨタにとって、そして日本の自動車業界全体にとっても、このGTは極めて重要な存在だ。世界最高峰のパフォーマンスカーと真正面から渡り合えるマシンを生み出す技術力と総合力を、日本のメーカーが有していることを示す象徴的な一台なのである。
 

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最高出力641hp、最大トルク627lb-ftを発揮する4.0リッターV8ツインターボのハイブリッドユニットを搭載したGR GTは、まさに圧巻の存在感を放つ。ひと目で分かるほどホイールベースは長く、フロントミッドシップにエンジンを収めるために設けられた巨大なボンネットが、このクーペのプロポーションを決定づけている。カーボンファイバー製トルクチューブを介して駆動は後方へと送られ、リアのダブルウィッシュボーンサスペンションの間に配置された8速ATのトランスアクスルへとつながる。個人的に惹かれたのは、ギアボックス前方に極めてコンパクトにまとめられたハイブリッドシステムと、トランスアクスル内部のデフへと力を伝える大きく角度のついたアウトプットシャフトの構成だ。技術的完成度の高さは言うまでもなく、300,000ドル超とも言われるこのマシンは、LFAの精神的後継車と呼ぶにふさわしい存在であり、ステアリングを握れる日が待ち遠しくてならない。
 

引き続きトヨタ勢に目を向けると、混雑を極めたトヨタブースからほんの少し歩いた先にあるTOM’Sのブースには、ひときわ特別な存在感を放つAE86が展示されていた。
 

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このAE86は、TOM’Sが手がけるヘリテージレストアプログラムの一環として、ゼロからのフルレストアが施された個体だ。まずはスポット溶接とMIG溶接を駆使してボディを徹底的に補強し、ねじり剛性は現代車に匹敵するレベルまで引き上げられている。さらにシャシーには、彼らが「グラウンドエフェクト」と呼ぶアンダーボディの空力処理が加えられ、高速域での安定性を向上させつつも、クラシックなシルエットを損なうスポイラー類は一切用いられていない。
 

このクルマの核となるのは、やはりエンジンだ。排気量こそノーマルの1.6リッターを維持しているものの、その中身はNA1600のレースエンジンと深くリンクした、完全に作り替えられたユニットとなっている。最高回転数は8,500rpm、最高出力は165hpを発揮するが、開発段階では10,000rpmまで回され、200hpを記録していたという。あえて本番ではデチューンすることで、長年にわたって安心して使える耐久性を確保する狙いがあり、何年乗っても壊れないという思想がこの仕様に込められている。
 

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続いて紹介するのは、HKSが手がけた2台のデュオ。ベースとなるプラットフォームはまったく異なるが、そこには現代のジャパニーズチューニングに対するHKSの思想が共通して貫かれている。いずれもHKSが自社で企画・製作したコンプリートカーであり、サスペンションからアクティブエアロ、エンジン、インテリアに至るまで、すべてが専用開発されたHKSパーツで構成されている。
 

R35「Dimension Z」は1,200hpを誇るサーキット専用とも言えるモンスターである一方、GRヤリス「Dimension Y」は3気筒エンジンから400hpを発生する、より現実的な仕様となっている。とはいえ、いずれもコンプリートカーとしての価値を備えるだけに価格は決して安くはない。GT-Rは1億1,000万円、ヤリスも2,000万円に迫るプライスタグが掲げられていた。
 
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東京オートサロンは、常にRE雨宮が最もクレイジーなプロジェクトを披露する場であり続けてきたが、2026年は雨宮氏がさらに一線を越えてきた。披露されたのは、20Bトリプルローターにトリプルターボを組み合わせた、現代的にアップデートされたFC RX-7だ。このマシンは、長年にわたりRE雨宮のモータースポーツ活動を支援してきた大手ドラッグストアチェーン、マツモトキヨシの社長からのオーダーによるもの。その内容は、日本屈指のロータリースペシャリストとしてのRE雨宮の先進性と発想力を、余すところなく体現している。
 

このエンジンの詳細な仕組みについては、改めて特集を組まなければ全貌は見えてこないが、現時点では各ローターがそれぞれのターボを非シーケンシャルで駆動する構成になっているようだ。まだ本格的なセットアップは行われておらず、このユニークなシステムがどれほどの出力を生み出すのか、そしてどんなキャラクターを持つマシンになるのかは、いまだ未知数のままである。
 

エクステリアにはFD用のポジションランプが移植され、ボディはさりげなくワイド化されることで、スタンスにほどよいアグレッシブさが与えられている。インテリアは赤いスエードで張り替えられ、モダンなシートに加えてパドルシフトまで備えるなど、現代的なアップデートも抜かりない。東京オートサロンでの公開を経た今なお、このクレイジーな一台については、まだ解き明かされていない部分が多く残されている。
 

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FCのすぐそばに展示されていたのが、このFD RX-7だ。昨年のTASで、Khyzyl Saleem、通称The Kyzaが来日し、Racing Paddock Miyoshiのメンバーと翌年に向けたコラボレーションについて話していたのを覚えている。結果はどうなったかというと―ご覧のとおり、見事に実現した。設営日にこのクルマが会場に搬入される瞬間も見ることができ、TAS初日にも改めて対面したが、ひと目で“Kyzaの作品”だと分かる存在感を放っていた。
 

FDは、JDM界の中でもおそらく最もチューニングされモデルであり、再解釈され尽くしてきた1台だ。そんなFDを、いま見ても新鮮でコンテンポラリーに仕上げるのは決して簡単ではない。それでも、このクルマを細部まで眺めたとき、まさにそこに心を打たれた。ワイドボディ化と、張り出した前後フェンダーによって丁寧に“揉み込まれた”FD本来のシルエットは、過剰にならない絶妙なアグレッシブさを獲得している。こうした性質のコラボレーションが、ここまで美しいかたちで結実したのを見るのは、実に痛快だ。
 

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こちらは、私が勝手に「実物大チョロQ R32 GT-R」と呼んでいるプロジェクトだ。PandemとHardcoreのコラボレーションとして構想され、J-Beatが製作を手がけた一台である。ベースとなっているのは、90年代初頭に登場したスズキ・ツインの軽自動車。日本で販売されたシティカーの中でも屈指のコンパクトさを誇るモデルだが、そこから張り出したフェンダーや前後に配されたGT-R用ライト、さらにはGT-R風のトランクスポイラーを備えた、BNR32の“ポケットサイズ版”へと見事に変貌を遂げている。
 

とりわけ手が入れられたのがリアまわりだ。ベース車の写真を見れば分かるが、元は文字どおり“タイヤの付いた小さなバブル”のような形状で、そこにR32のリアエンドを成立させるのは並大抵の作業ではない。J-Beatは、移植されたトランクとスポイラーを支えるため、専用の小さなリアフレームまで新たに製作している。このクルマはSNSでも大きな話題となったが、今回もやはり、三浦さんの仕事ぶりは圧巻だったと言えるだろう。
 

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続いては、少し趣向を変えて一気に1982年へと時代を巻き戻す、イザナミのMZ11型トヨタ・ソアラだ。旧車を知り尽くしたスペシャリストらしく、80年代JDMクラシックが持つ独特の魅力を損なうことなく、低く構えたスタイルの美しさを徹底的に突き詰めた仕上がりとなっている。
 

イザナミ製のカスタムホイールを履いて極限までローダウンされたこのソアラは、その低さを実現するためにフロアを約1インチかさ上げし、アンダーボディで突き出していた金属部分はすべて引き込まれている。単に“置いて低い”だけでなく、実際に走らせても成立する低さを追求している点が、このクルマの本質だ。
 

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そのスタイルを完成させるための工夫は他にもあり、5Mエンジンを搭載するために専用設計されたフロントサブフレームや、トランク内へ移設された燃料タンクなどが挙げられる。なかでも圧巻なのが、徹底的にシェイブされ、ワイヤータックが施されたエンジンルームだ。装飾を排したベイの中に、クラシックな自然吸気直列6気筒がまるで宙に浮いているかのように収まり、このクルマを真の完成形へと導いている。
 

ベースとなった車両は、走行距離も少ない極上コンディションの個体で、44年が経過した今なおドアトリムには出荷時のビニールが残されているほどだ。ふかふかとした質感に包まれたノスタルジックなラウンジのようなインテリアは圧巻のひと言で、当時の日本車がいかに贅沢に、そして過剰とも言えるほど手間をかけて造られていたかを改めて思い起こさせてくれる。
 

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続いては日本車ではないが、同時にこれ以上なく“日本的”な一台だ。Bodyworks DBが手がけたこのポルシェ911はカスタマービルドで、同ショップのシグネチャーとも言える「メアリー・スチュアート」スタイルの一体型リアダックテールを備える。リアフェンダーへと自然につながるその造形は、1970年代にこのスタイルを初めて採用したRSRレーシングカーへの明確なオマージュとなっている。
911でやってのけたという点で、これまで見てきた中でも屈指のワイルドさと独創性を備えたビルドと言っていいだろう。ちなみに「メアリー・スチュアート」とは、スコットランド女王メアリーが身に着けていた襟元の装飾に由来する呼び名だ。
 

足元には前後でサイズの異なるWORKマイスターを履き、タイヤにはヨコハマADVANをチョイス。その組み合わせが、この911にさらに濃厚なJDMテイストを与えている。
 

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締めくくりは、この何とも言えない異色のミックス、ZN6型トヨタ86をベースにワイドボディ化し、AE86トレノのリトラクタブルヘッドライトを移植した一台で終わろう。
 

その名も「Neo 86」。現代版86としてインターネットを文字どおり“炎上”させた話題作だ。このフロントフェイスがアリかナシかの判断は見る者に委ねたいが、会場で圧倒的な注目を集めたのはもちろん、SNS上ではそれ以上の反響を巻き起こしていたことは間違いない。
 

フォトギャラリー

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