
スーパー耐久第3戦 もてぎスーパー耐久 in ツインリンクもてぎ 決勝

今シーズン初の国内戦で、表彰台を獲得!高い信頼性を証明
第2戦の開催からおよそ2ヶ月。スーパー耐久シリーズ第3戦が栃木・ツインリンクもてぎを舞台に開催され、決勝では5時間という長丁場の戦いを繰り広げた。4月後半の開幕戦SUGOは想定外の天候不順による降雪により、まさかのキャンセル。そして第2戦は韓国・インジェオートピアでの初開催を実現させるなど、話題豊富な今シーズンだが、今回のもてぎでシーズン初のレースを迎えるチームも多く見られた。そんな中、第2戦韓国の第2レースで表彰台に上がっていたNo.81 GTNET ADVAN NISSAN GT-Rは、国内でも好成績を残そうと善戦。強さと速さを兼ね備えた総合力を存分に披露した。
- 7月21日:決勝日 / 長期戦ならではのドラマの末、表彰台の一角をゲット!
- 決勝日を迎えたもてぎ。前日同様、朝は曇天模様だったが次第に夏らしい日差しが戻ってくる。午後12時15分、蒸し暑い空気の中、ダミーグリッドについていたNo.81 GTNET ADVAN NISSAN GT-Rがコースを離れていく。その一方で、ポールポジションを獲得していたライバルのNo.24 GT-Rがメカニカルトラブルでピットスタートとなったことで、フロントローに並んだのは81号車一台のみとなった。
スタートドライバーを務めるのは、青木。序盤から後続との差を広げようとしたが、6周目の5コーナーで他のGT3車輌がクラッシュ、コース上に停止したためにセーフティカーが導入される。およそ10分後にはレース再開、仕切り直しとなったが、早速ライバルたちと接近戦に。中でもNo.3 ポルシェのサイド・バイ・サイドとなり、その後方にはNo.28 メルセデスがピタリとつけるという緊迫した状態。結果、3号車が先行し、青木は2番手で周回を重ねていった。
レースは1時間を過ぎ、1回目のルーティンワークが迫ってくる。ひと足先に3号車がピットイン、それを追うように青木、そして28号車もピットへ帰還する。チームでは、タイヤ交換、給油、ドライバー交代というすべての作業を的確に行い、星野がコースへと向かった。このとき、28号車がごく僅かの差で先に作業を済ませてレースに復帰したため順位を入れ替えることになったが、星野は安定したラップタイムを刻むことに特化、28号車と付かず離れずのポジションをキープした。そしてレース開始から2時間を過ぎ、28号車が3号車を逆転してトップに立つと、星野も続いて3号車を攻め立てる。そして69周目、5コーナー入口で勝負に出て3号車を逆転。2位へと浮上し、その勢いで28号車を猛追し始めた。
チームが2度目のルーティンワークを実施したのは、76周終了時。レース開始からおよそ2時間35分経ってピットイン、フルサービスの作業を済ませて尾本直史がステアリングを握った。依然2位ながら、トップ28号車との差は30秒強。コンスタントなラップタイムで周回を重ねたが、一方で後方からNo.1 メルセデスが怒濤の勢いで追い上げてくる。加えて天候が激変、雨がポツリポツリと落ち始めるという不安定なコンディションでの走行を強いられることになり、ついには1号車の逆転を許してしまう。
3番手となった81号車が3度目のピットインを行ったのは、残りおよそ1時間13分の時点。112周目を終えた尾本がピットに戻り、青木が再びクルマへと乗り込んだ。このとき、チームではリアタイヤ2本のみを交換する作戦を敢行。逆転を信じて終盤の勝負に挑むこととなった。
レースは最終盤に入り、再び雨が降りはじめるなど最後の最後まで落ち着かない状態となったが、青木と2位にはおよそ30秒の差が立ちはだかる。さらにチェッカードフラッグまで残り10分を切った時点で、81号車が突然のスローダウン。これに先立ち、予定外のピットインで給油を行っていただけに、まさかのトラブルにピットは騒然。突然の駆動系トラブルでペースが大幅にダウンするも、青木はチェッカーを受けるべく、懸命のドライブ。厳しいコンディションの中、フィニッシュラインへとクルマを導き、3位を死守。第2戦韓国ラウンドに続き、表彰台に上がることとなった。
タフなレースを乗り切ったNo.81 GTNET ADVAN NISSAN GT-R。次の第4戦は、シリーズで最も長い7時間レースが静岡・富士スピードウェイで行われる。ロングストレートでのスピードを武器に、さらなる上昇を目指す
- 日付: 2013年7月21日 ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡)