戦後の1955年あたりからおよそ20年にわたり高度経済成長が続いた日本において、自動車産業は外せない分野であり、国産車の誕生によって、自動車が高嶺の花である「憧れの一台」から、がんばれば手に入る「目標の一台」へと変化を見せてきた。図らずも、東京モーターショーの前身である第1回全日本自動車ショウは、1954年に開催。自動車が庶民の「夢のまた夢」的存在であった時代に開幕した歴史あるイベントは、1973年の第20回まで毎年開催されていた。1974年はオイルショックの影響を受け中止となったが、1975年以降、隔年開催として実施され、現在に至る。第45回のテーマは「世界を、ここから動かそう。」-BEYOND THE MOTOR-。主催する一般社団法人日本自動車工業会が用意するホームページには、こう記されている。「クルマの進化は、これからどこへ向かうのだろう。その答えは、きっとひとつではない。もしかしたらそう遠くない未来、クルマという概念は今とはまるで違うものになるのかもしれない。けれど、思い出そう。クルマの本質とは何かを。それは人を動かすものだ。ココロを動かすものだ。私たちの可能性をひろげ、自由にするものだ。クルマが変われば、人やモノだけでなくもっと多くのものを動かせる。社会を前進させ、境界を超えて世界をもっと自由にできる。だからこそ東京モーターショーは、クルマという枠を超えて生まれ変わろうと思う。(以下、省略)」。このメッセージから読み取れるのは、自動車という移動手段が、今後、さまざまな形へと変化していくであろうことを示唆しているように思われる。我々が抱く「自動車」の概念が、大きく変わっていくターニングポイントに立っていることを、しっかりと理解しなければいけないのかもしれない。