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2014年、世界中で発売が待ち遠しい1台

11月23日〜12月1日まで開催された「第43回東京モーターショー」の日産ブースでは3台のコンセプトカーが発表されたが、メディア・一般来場客の注目は”あのクルマ”に注がれていた。GT-R NISMOである。日産自動車が昨年からジュークNISMOを始め展開を始めた「NISMOブランド」の市販車開発・販売。そのシリーズに遂にGT-Rが加わった。当初GT-Rの生産システムなどから限定車ではないかと予想されていたが(株)オーテックジャパンでの持ち込み登録となるがカタログモデルとして生産されることが発表された。標準車にNISMOがSUPER GT、FIA-GT3、スーパー耐久などから得た膨大なデータ、世界の名だたるスポーツカーより早く、安全に駆け抜けるにはどうすればいいのか、今年2月末カルロス・ゴーン氏が「1年以内にGT-R NISMOをご覧になり、乗っていただけるようにする」という発言から僅か9ヶ月という異例とも言える短さで完成した。

日常走行から7分8秒までこなすスーパーマルチパフォーマンス

ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェでのベストタイムは7分8秒679という量産車最速のタイムを記録した。特徴はGT-R GT3マシンを彷彿させるエアロダイナミクス。SUPER GTマシンの開発陣が出掛け、その空力ノウハウを惜しげも無く注ぎ込んだ。ボディもレーシングカーのボディと同じように補強され高速走行時の安定性が更に増した。足回りも強化されタイヤの路面追従性能が向上、だが決して乗り心地を犠牲にしてないという。心臓部のVR38DETTはGT3マシンに使用されているタービン、専用燃料ポンプ、リザーバータンクを設け600馬力というビッグパワーを発揮する。インテリアにもNISMOブランドとしての拘りが随所に伺える。専用リクライニング付きカーボンバックバケットシート、センターマーク付アルカンターラ巻ステアリング、専用カーボン調コンビメーターが装着される。またマルチファンクションディスプレイもアップデートされサーキット走行時の車両状態を記録したテレメトリーデータをUSBに保存、PCで分析することが出来る。さらに12月5日に発売予定のPlayStation 3 専用ソフト「グランツーリスモ6」上で同ゲーム内に収録されているコースであればテレメトリデータを元にゲーム上で走りを鑑賞することが出来るというサービスが備わっている。これだけの”おもてなし”が付いて1501万5000円というプライスは「大丈夫?」と思ってしまうほど。既にGT-R取り扱いディーラーで商談は始まっており、デリバリー開始が来年2月なので約束どおり1年以内にハンドルを握ることが出来る。

「ニュルパック」という”真の”GT-R NISMO

またニュルブルクリンクのタイムを記録したのはGT-R NISMOに更に軽量化、サスペンション、エアロダイナミクスにチューンを施した「ニュルパック」と呼ばれ、来年夏にNISMO大森ファクトリーで取り扱いが開始されるという。12月1日に富士スピードウェイで開催された「NISMO FESTIVAL」に展示された大型リアウィングを装着したテスト車両と同一の仕様にGT-R NISMOを仕立てあげることが出来ると考えていいだろう。GT-R NISMO”Nur Package”が具体的にどの部分にどの様なチューンアップを施したのかは明らかにされていない。そのプライスもまだ公表されていないがかなりの高額になることは間違いないだろう。メーカー純正でこの様なハードコアなスポーツカーを発売することに海外からも大きな注目を受けている。これが日産だけではなく日本の自動車メーカー全体にいい刺激になってくれたらと期待を持ってしまう。

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