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不安定な雨の中、2号車のポルシェがポールポジションを獲得




10月14日、静岡・富士スピードウェイにおいてWEC・世界耐久選手権レース第7戦「6HOURS OF FUJI」の予選セッションが行われた。
前日から雨が降ったり止んだりという極めて不安定な天候となった富士は、この日も雨模様。タイミングによって変動する難しいコンディションの中、数少ないチャンスをつかんだドライバーやチームが予選で好結果を残すこととなった。



まず、レースウィーク中は金曜日に2度のフリー走行を実施。朝から雨に見舞われ、サーキットは気温12度、路面温度17度というまるで冬のコンディションに急変してしまった。朝のセッションでは1コーナーにかけて濃い霧が出てフルコースイエローになることもあり、落ち着かないコンディションの中で、各チームはまずクルマのセットアップ作業を進めていった。


午後に入ってもコンディションは改善どころか悪化の方向を辿り、午前のセッションよりも雨量が増えてしまう。するとセッション開始から15分もしないうちにLMP2クラスの車両が100Rでスピン、クラッシュ。赤旗を招き、車両回収やタイヤバリアの修復に時間を要することになり、結果、90分間のセッションのうちおよそ50分間が中断に追い込まれてしまった。



悪天候の影響を受け、どのチームも満足のいくタスクリストを消化できないまま迎えた予選日。朝のフリー走行3回目も雨の中で行われ、霧雨が降り続く。さらに午後から天候悪化の予報も出たから、WECプロモーターはスケジュールの変更を行い、予選のスタート時刻を早めて実施する決断を下した。



午後2時、依然として細かな雨が降り続く中、まずGTEクラスの予選がスタート。リスク回避のため、効率よく予選アタックを見せる各車の中から、トップタイムをマークしたのが91号車のポルシェ。アタッカーのひとり、フレデリック・マコヴィッキはかつて日本のSUPER GTで富士を走った経験値を持つドライバーということもあり、そのアドバンテージを活かせたか、予選セッション中のトップタイムをマーク。コンビを組むリヒャルト・リーツもセカンドトップのタイムを刻み、GTEプロクラスポールを手にした。一方、アマクラスは、日本人ドライバーとしてフル参戦中の澤圭太が在籍するチーム、61号車のクリアーウォーターがトップタイムをマーク。今シーズン初となるクラスポール獲得に成功している。



GTEクラスに続き行われたLMPクラスの予選。最終的にセッションスタートが当初の予定より35分早まって幕を開けた。プロモーターがアナウンスする降雨のレベルが1から2へと強まる中、各車、コースインのタイミングを見計らってアタックを開始。まずその中でトップタイムを刻んだのが、1号車ポルシェのニック・タンディだった。1分35秒068のタイムをマーク、2番手には2号車の僚友、アール・バンバーが続き、トヨタ勢では8号車の中嶋一貴が3番手に続いた。アタック開始から5分後にはセカンドドライバーへとチェンジ。ここで見事なタイムアップを見せたのが2号車のブライアン・ハートレー。F1アメリカGPへの緊急参戦がアナウンスされたばかりの旬なドライバーが、1号車のトップタイムにわずか0.028秒差まで迫る力走を披露した。一方、1号車のセカンドアタッカーを務めたアンドレ・ロッテラー。日本のサーキットを熟知するロッテラーはアタック時のコンディションに恵まれず、タイムを伸ばせずに終わっている。結果、2選手のベストラップタイムのアベレージが結果となる予選でトップにつけたのは、2号車。これに1号車が続き、3番手に8号車のトヨタ、7号車トヨタが4番手となった。



日曜日に控えた決勝レースは午前11時にスタート。引き続き雨の予報が出ていることから、先の読めないコンディションでの一戦になる可能性が高い。今年でWEC参戦を終えるLMP1のポルシェチームにとっては、最後の富士戦だけに、是が非でも最終の美を飾りたいところだろう。

 



■WEC第7戦富士・予選結果(各クラスTOP3)
・LMP1
1.No.2 ポルシェ919ハイブリッド(T.ベルンハルト/E.バンバー/B.ハートレー)1’35.160
2.No.1 ポルシェ919ハイブリッド(N.ジャニ/A.ロッテラー/N.タンディ)1’35.231
3.No.8 トヨタTS050ハイブリッド(S.ブエミ/A.デビッドソン/中嶋一貴)1’35.355

・LMP2
1.No.13 オレカ07・ギブソン(M.ベッシェ/D.ハイネマイヤー-ハンソン/N.ピケJr.)
2.No.31 オレカ07・ギブソン(J.キャナル/B.セナ/N.プロスト)
3.No.38 オレカ07・ギブソン(H-P.タン/O.ジャービス/T.ローレント)

・LMP-GTEプロ
1.No.91 ポルシェ911 RSR(R.リエツ/F.マコウィッキ)1’47.577
2.No.67 フォードGT(A.プリオール/H.ティンクネル)1’48.018
3.No.66 フォードGT(S.ミュッケ/O.プラ)1’48.139

・LMP-GTEアマ
1.No.61 フェラーリ488 GTE(W-S.モク/澤圭太/M.グリフィン)1’49.408
2.No.77 ポルシェ911 RSR(991)(C.リード/M.カイローリ/M.ディエンスト)1’49.734
3.No.98 アストンマーチン・バンテージ(P.ダラ-ラナ/P.ラミー/M.ラウダ)1’49.784

 

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