2017年 WEC 富士6時間耐久レース プレビュー 詳細ページ(11849) - イベント・レースレポート

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2017年 WEC 富士6時間耐久レース プレビュー




WEC富士、ポルシェが狙う有終の美をトヨタが阻止するか?

 

めっきり秋めいてきた今日この頃、恒例の世界選手権が富士での一戦を迎える。ひと足先に鈴鹿サーキットではF1日本GPが行われ、その興奮が冷めやらない中、世界耐久選手権「WEC 6Hours of Fuji」が13日から15日まで開催されるのだ。4月に開幕した今シーズンの第7戦目となる富士戦では、再びポルシェvsトヨタのガチンコ勝負に期待を寄せることができる一方、各クラスにおいて繰り広げられるハイレベルなバトルにも期待したい。

 

■参戦車両は主に4クラスに区分される

プロトタイプのレーシングカーで争うのは、最高峰のLMP1クラス。自動車メーカー直轄のワークスチームとしてポルシェとトヨタが参戦中。かつてはアウディとともに三つ巴の争いを見せていた。なお、このP1クラスには、ハイブリッドを搭載するLMP1-Hと非搭載のLMP1に区分されるが、富士ではLMP1-Hのポルシェとトヨタのみの参戦となっている。P1クラスの下に位置するのがLMP2クラス。今シーズンはテクニカルレギュレーションが一新。シャシーとエンジンがブラッシュアップされ、そのスピードに注目が集まった。今年のル・マンでは、トラブル続きのP1車両に代わってしばらく総合トップを走行していたことは記憶に新しいはずだ。

プロトタイプ車両と異なるクラスがLM-GTE。こちらはいわゆるハコ車での競争となるが、チームに加入するドライバーのレベルによってクラスが分かれる。まず、上位クラスがGTEプロ。このクラスには、ポルシェやフェラーリといった最高級のスポーツカーを開発することで知られるメーカーがリリースした車両を使って争っている。今シーズンはポルシェ、フェラーリのほか、アストンマーチン、フォードが参戦。最新の技術を余すことなく盛り込んだ最強・最速マシンで激しいバトルを展開。ル・マンではゴール直前まで拮抗したトップ争いを繰り広げた。これに対し、ジェントルマンクラスのドライバーを擁して参戦するのがGTEアマ。ドライバー編成に加え、使用する車両はプロクラスの1年以上前の型式でなければならない。

 

■日本でのラストレースとなるポルシェ

耐久レースの雄としてル・マンでの最多勝利を誇るのが、ポルシェ。事実、波乱万丈だった今年のル・マンを制して3連覇、そして19回目の勝利を果たしている。一方、アウディ撤退後の今年からガチ勝負のライバルとなったトヨタ。2016年のル・マンでは念願の初勝利を掴みかけたその瞬間、マシントラブルに手から優勝がはらりとこぼれ落ちてしまうという辛酸をなめた。そして今年はライバルに対して圧倒的なスピードで勝負に挑もうとしたが、思いもしないマシントラブル、さらにはレース中の小さなほころびが重なり、期待値と大きく異る結果に留まった。また、ル・マン以降は、ポルシェ勢が勢いに乗って快走を見せ続けている。当然、日本でのラストランに花を添えるべく、彼らが狙うのは優勝。さらにはワン・ツーフィニッシュへのシナリオを準備しているはずだ。これを迎え討つにあたり、よほど心してかからなければならないトヨタは一体どのような策を講じてくるのだろうか。

 

トヨタにとってお膝元、つまりホームコースとなる富士はもともと相性がいいのは当然のこと。日本ラウンドがスタートした2012年から3連覇も飾っている。だが、それ以降はライバルのアウディやポルシェの台頭によってなかなか表彰台のてっぺんを手にすることが難しくなっている。直接対決の頂上決戦は文字通りガチ勝負となるわけだが、富士戦を前にランキングトップに立つのは、2号車のポルシェ(ティモ・ベルンハルト/アール・バンバー/ブレンドン・ハートレー組)。これを51ポイント差で追いかけるのが8号車のトヨタ(中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ組)。富士を含む残り3戦での逆転を目指すには、茨の道が待ち受けている。何しろ快走を見せるライバルに対し、トヨタは持ち前のスピードを欠くレースが続いているからだ。やや他力本願的な望みを託す部分が大きくなるが、相性のいい地元コースでの奮闘は期待できるだけに、2台揃って表彰台に立つような戦いを見てみたい。もちろん、ライバルとて黙ってはいない。2015年以来となる2年ぶりの優勝を達成し、チャンピオンタイトル獲得に弾みをつけたいところ。真っ向勝負に堂々と挑むのは言うまでもない。

 

■WEC初のサーキットサファリを実施

今年6年目の開催を迎えるWEC富士戦。今回、サーキットでの楽しみがさらにパワーアップしている。そのひとつが、SUPER GTなどでおなじみのサーキットサファリ。なんとこのイベントをWEC戦として初めて導入されることになった。コース内を走るバスの周りには、LMP1をはじめとするスポーツカーがズラリ。日頃見慣れた風景とは明らかに異なるレアな眺めを堪能できるはずだ。また、8月のGT戦から始まった「ACTIVE PARK CAMP」も開場。サーキットでレース観戦する傍ら、キャンプを楽しむような雰囲気で様々なアクティビティを味わうことができそうだ。

 

一方、サーキットでのイベントも、普段の日本のレースとまた違った時間の過ごし方ができて楽しい。そのひとつに上げられるのが、ピットウォーク。土曜日は2時間近く、日曜日には1時間に渡ってオープン状態に。さらに時間限定ではあるが、ドライバーのサイン会も行われる。もちろん、恒例のWECドライバーズトークショーも行われるので、現場でしか聞けないような話に耳を傾けてみてはいかがだろうか。

 

 

◎主なレーススケジュール

・10月15(土)
05:30 -    ゲートオープン
10:15 – 10:25 サーキットサファリ
10:30 – 11:30 WEC 公式練習3回目
12:15 – 14:05 WEC ピットウォーク(12:45 – 13:15 サイン会)
14:30 – 14:50 WEC 予選(LMGTE Pro & LMGTE Am)
15:00 – 15:20 WEC 予選(LMP1&LMP2)

・10月15日(日)
06:00 -    パドックオープン
08:30 – 09:30 WEC ピットウォーク(8:45 – 9:15 サイン会)
10:15 – 10:35 WEC グリッドウォーク
10:56  WEC フォーメーションラップスタート
11:00 – 17:00 WEC 6Hours of Fuji 決勝レース(6時間)










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