第4戦富士、最年少コンビのKeePer TOM’S GR Supraが初勝利! 詳細ページ(19427) - イベント・レースレポート

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第4戦富士、最年少コンビのKeePer TOM’S GR Supraが初勝利!




8月7日、静岡・富士スピードウェイにおいて開催されたSUPER GT第4戦の決勝。スタート直前にまとまった雨が短時間降り、不安定なコンディション下での幕開けとなったが、レースで終始安定した速さを見せていたNo.37 KeePer TOM’S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組)が、終盤のダブルスティントを味方につけてトップに浮上。そのままチェッカーを受けた。参戦コンビ最年少でもあるフェネストラズ、宮田両選手にとっては、GT500での初優勝となった。
 

決勝日は前日よりもやや蒸し暑い天候になった富士スピードウェイ。午前中から時折強い日差しが顔を出していたが、午後からの決勝を前に、再び灰色の雲が上空に張り出してきた。
 

午後0時30分にスタートしたウォームアップ走行の時点ではまだ雨は降っていなかったが、午後1時ごろから雨が落ち始めて短時間ながら激しい通り雨に。特にコカコーラコーナーや100R周辺はウェット路面へと変わってしまった。それでも雨が上がると急激に日差しが戻り、どんどん路面が乾いていく。結果、スリックタイヤでのレーススタートとなり、まずは3年ぶりに復活した静岡県警の白バイとパトカーによるパレードラップが始まり、それから2周のフォーメーションラップを経て、戦いの火蓋が切られた。なお、レースは当初100周を予定していたが、これに先立ってフォーメーションを1周追加したことにより、99周の戦いとなった。
 

開始早々、ポールポジションのNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南組)にNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平組)が迫り、続いてNo.37 KeePer TOM’S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組)もその背後につけるなど、予選上位3台がいきなり激しい攻防戦を展開。3周目に入った1コーナーで24号車がトップを奪取すると、ペースを上げて大きなギャップを築く一方、19号車は周回ごとにポジションを下げるという厳しい展開を強いられた。
 

4周目に入ると、予選4番手スタートのNo.38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明組)にピットストップペナルティの提示が行われる。これは前レースで被ったトラブルにより、事前に3基目のエンジン置換とシャシー交換を実施したため。4周終了時にペナルティ消化を済ませ、後方から再び猛追を見せていた38号車だったが、スタートから1時間強の時点でスロットル系トラブルが発生。その後、修復して再スタートしたが、最終的には完走することなく戦いを終えている。
 

レースはほぼ周回数の3分の1を消化したあたりで最初のルーティンピットを実施。中盤の戦いに入ったが小康状態で周回を重ねることに。しかしながら、折り返しを過ぎると、コース上で単独のアクシデントが散見されるようになり、午後3時44分には、FCY(フルコースイエロー)が宣言された。幸い、数分で解除されたため、大きな変化もなかったが、2回目のルーティンピットでは上位争いのパワーバランスが変化を見せた。
 

この時点で暫定トップの24号車が72周終わりでピットイン。ドライバー交代、給油、タイヤ交換の”フルサービス”を行う中で、ややピット作業にロスタイムが生じてしまう。24号車の動きをその翌周にピットへ戻ってきたのが、暫定2位の37号車。こちらは給油とタイヤ交換のみで、宮田が引き続き走行を担当することになり、ピット作業の”時短”に成功。24号車よりも8秒ほど短い時間でコースに復帰を果たした。その翌周には暫定3番手のNo.12 カルソニックIMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット組)がピットへ。こちらも37号車同様、平峰がダブルスティントを敢行して時短を成功させた。予選7番手スタートだった12号車だが、7周の時点で既に3番手までジャンプアップし、果敢な走りで逆転のチャンスを伺ってきた。コース復帰のアウトラップでも平峰がメインストレートから迫りくる37号車を必死に抑えようとしたが、冷えたタイヤでの勝負は難しく、加えて痛恨のオーバーラン。結果、37号車には先行されたものの、24号車を封じ込めることには成功した。
 

37号車は、81周目に名実ともにトップに立つと、12号車に対しても5秒弱の差をつけて好走。一方、3番手にポジションを下げた24号車は12号車に対しても引き離れてしまう。結果、トップ3はこのまま99周のチェッカーを迎えることになり、新コンビで今シーズンを戦う37号車が待望のGT500における初勝利を果たすこととなった。12号車は第2戦3位に続き、今季2度目の表彰台を獲得を果たした。レースのおよそ3分の2でトップを守っていた24号車は3位でフィニッシュ。こちらも今シーズン初となる表彰台に上がっている。
 

予選タイムアタックから僅差の激しい争いを見せていたGT300クラス。決勝は思わぬトラブルに見舞われ、そのチャンスを活かせないチームがいくつも見られた。
 

まず、シーズン初となるポールスタートを決めたNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗組)。300クラスのホールショットを決めると、予選2番手のNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)を従えるように周回を続ける。すると、その後方では予選3位、4位が激しい攻防戦を展開。だが、を行くNo. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)は、61号車にターゲットを定めて6周目には見事逆転を果たした。
 

そんな中、トップ65号車にトラブルが発生。18周終わりで緊急ピットインすると、右フロントタイヤの交換を始めたがハブトラブルの可能性もあり、きちんとタイヤをはめることができない。ピットにクルマを戻して修復を試みたが、その後リタイヤを強いられた。これによってクラストップに躍り出たのが4号車。26周終わりに最初のルーティンを行い、安定したペースで周回を続ける。61周終わりには2度目となるピットインを行うも、今度は給油とタイヤ交換のみでドライバーは片岡のまま。トップのままチェッカーを受けられるほどの十分なマージンを積み重ねて終盤の戦いに向かった。
 

ところが、77周目の1コーナー進入時にまさかの左フロントタイヤが突然パンク! スピードを落としながら走行を続けてなんとかピットにたどり着いたが、コース復帰後はクラストップからのラップダウンでレースを続けるという悔しい結果になった。4号車に代わってトップに立ったのはNo.11 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍組)。その背後からは予選を0.017秒という僅差でポールポジションを逃した61号車が猛プッシュ。特性の異なる2台はコース上で互いに得意とするコーナーを攻めながら、何度もポジションを入れ替える激しいバトルを展開した。ストレートで逃げる11号車だったが、85周目の1コーナーで先行した61号車は、その後のコーナーでも11号車を封じ込め続け、ついにトップを奪取。このまま大逆転勝利を果たしている。なお、61号車の山内にとっては、参戦100戦目を飾るうれしい勝利でもあった。
 

月末には鈴鹿サーキットに舞台を移して開催される第5戦。今回同様に450kmの戦いとなる。次は厳しい暑さの下でのタフな戦いになるのか。どのようなストーリーになるのかを含め、期待したい。
 

第4戦富士 決勝結果 各クラストップ3

GT500
1.No.37 KeePer TOM’S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組)2:34’24.270. 99Laps
2.No.12 カルソニックIMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット組)+7.542
3.No.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平組)+12.863
 

GT300
1.No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)2:35’41.213 91Laps
2.No.11 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍組)+5.959
3.No.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進組)+17.520
 
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