GT Asia 2013 開幕戦ツインリンクもてぎレースレポート

アジア1のスーパーカー使いを決める豪華なレース！

2013年5月11日、栃木県ツインリンクもてぎ。様々なカテゴリーのレースが行われる中で一際派手なカラーリングのマシン達が訪れた観客の目線を奪った。

GT Asia。このカテゴリはアジア地域でのGT選手権でありこのツインリンクもてぎが開幕戦である。
基本的に1大会2レース制を採用し、1回の決勝レースは距離にして90～140km、最大60分間というものである。他のFIA GT3カテゴリーと同様、プロドライバーの参戦を制限する制度がある。いわゆるジェントルマン・ドライバーと、プロドライバーが争っている。参戦するドライバーは殆どが日本では聴き馴染みのない名ではあるが、元F1パイロットマレーシア出身のアレックス・ユーンや全日本GT選手権の出場経験のあるディランタ・マラムガワが出場している。マシンはFIA-GT3マシン、ポルシェ911 GT3R、ポルシェ997 Cup、アウディR8 LMS Ultra、ランボルギーニ・ガヤルドLP560 GT3、アストンマーチンヴァンテージV12 GT3、フェラーリ458 チャレンジ、フォードGT GT3そしてマクラーレンMP4-12C GT3という多彩だ。

ボンドカーが首位！

雨の中行われた15分間の予選では#007 アストンマーチンヴァンテージV12 GT3を駆るS.ミュッケ選手が#2 ポルシェ911 GT3Rのリー・ツィー・チャン選手を1.140秒引き離し開幕戦のポールをもぎ取った。レース前から注目を浴びていた昨年のディフェンディング・チャンピオンの#1 モク・ウェン・サン選手が操る新車、赤い龍のカラーリングが勇ましいマクラーレンMP4-12Cは8位スタートとなった。日本人最上位は#3 ポルシェ 911 GT3R 茂田久男選手の5位だった。

雨足が激しくなった決勝！

予選から数時間経過した16時にはさらに雨足はより一層強くなりコースコンディションはヘビーウェットとなり、コースのところどころで水の流れの筋が発生し非常に滑りやすい中でのレースとなった。GTAsia独自のルールでローリングスタートは最低2周される。しかし、今回は悪天候下もあり1周追加され、50分の決勝が幕を開けた。#007が先頭を順調に走行するが、その後のマシンは水飛沫のカーテンで満足な視界を得ることが出来ずにペースもあげられない。しかし、それは先頭も同じこと。ミュッケ選手はアストンマーチンの名ドライバーでもあるが、バックストレート先の右直角コーナーで若干不安定になりながらなんとかヴァンテージV12をコース上に留める状況だ。2位、3位の#2、#7はそのなかチャンスを伺いながらも激しく2位争う。3周目にアレックス・ユーン選手が乗る#888 アウディR8 LMSはスローダウンしそのままピットに収まってしまう。#1は2つ順位を上げて5位を走行。そのままレースは進み、20分経過したところでピットオープンとなった。ピットにも独自のルールが組み込まれており、最低でも85秒間のピットストップ義務がある。その間に順位は大きく変化し、トップは#2になり、#11 ,#007そして#1と続く、雨足は収まることなく50分が経過し#2 ポルシェ911 GT3R リー・ツィー・チャン選手がトップでチェッカー、2位には最終ラップでごぼう抜きした#1 マクラーレンMp4-12C GT3 モク・ウェン・サン選手が獲得。3位には#11 ランボルギーニLP560 GT3 ロウ・チャールズ選手が滑り込んだ。