WTAC World Time Attack Challenge 詳細ページ(16126) - イベント・レースレポート

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WTAC World Time Attack Challenge




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タイムアタックとは
201910月18~19日に世界最大規模タイムアタックイベント、ワールドタイムアタックチャレンジ(WTAC: World Time Attack Challenge) がシドニーモータースポーツパークで開催された。日本で生まれた競技だが、今はオーストラリアがグローバル拠点となり、世界から様々なチームが参加している。アメリカ、アイルランド、スイス、イギリス、日本を含む国からも参戦しており、JDM界でも勢いを見せている。

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ドリフトに続く日本が生んだカテゴリー。それではタイムアタックとはどういう競技なのか?
タイムアタックは、簡単に言うとコースを1周回り、ベストタイムが勝つ。このシンプルさがこのスポーツの魅力でもある。他の車と並ぶこともなく、自分との戦いだ。ドリフトのような審査員もなく、勝ち負けもはっきりしているので分かりやすい。今までは、コースを1台ずつ車が走っていたため、観賞するスポーツとしてはイマイチだったが、WTAC はここを解決した。2014からテレビ局チームを導入し、どこからでもアクションが見られるようにライブストリーム番組を無料で発信し始めた。
そのお陰でタイムアタックの知名度も一気に世界に広まり、ライブストリームの視聴者は現在1,000,000人を超えている。とんでもない視聴者数である。最初の頃、車はノーマルに近い外見であり、チューニングカーに似ているエアロとウィングのみであった。しかし、激しいバトルが年々繰り広げられ、車も進化した。最近は、化け物のような派手なエアロが付いており、異次元のダウンフォースを発生しながらまるでレールに乗っかっているような走りをしながらコースを攻めている。このユニークなエアロ作りもタイムアタックの魅力の一つだ。最初は、違和感感じるかもしれないが、一度走りを見ると、ベストタイムを生み出すだけのために生まれた専用マシンの進化を見ていくのは面白い。さらに、エンジンに関する規制も少ないので、いろいろなエンジン仕様が見られるのでこれもまた楽しい。
日本チーム
世界から各チームが参加しているWTACチャレンジだが、日本の参加者は、特に大きな存在感をアピールしている。タイムアタックは日本で生まれた競技でもあり日本のチームの参加は不可欠だ。

2010年にアメリカのチームと激しいバトルを終え、見事チャンピオンになり、オーストラリアでタイムアタックに火をつけたチームCyberエボリューション。当時のドライバーターザン山田は、あれから毎年いろいろなチームのマシンに乗り、記録を更新し続けている。オーストラリアではもうスーパースターだ。

それ以外にもHKS, TOP SECRET、ファイアー安藤・ESCORT など有名チューナーも数々参加している。そして、その中でも一番人気のある日本人は、ダントツでアンダー鈴木。彼はもう国民的なヒーローであり、アマチュアという立場でありながら、毎年レベルアップし、イベントに挑戦している。惜しくもまだイベント優勝をしていないが、彼の諦めない体制、ファンを大事にするハートとモンスターマシンにつぎ込む情熱が人気の秘訣だと思う。

 

ターザン山田以外にも、あの有名なドリキン土屋圭一も2015頃から毎年参加している。オープンクラスで参戦している他、ハイパーカーの試乗や、ドリフトイベントの審査員など勤め、日本のカーカルチャーと文化を広めている。

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ドリフト
WTACは二日間のイベントでありアクションは夜までも続く。タイムアタックのセッションが夕方に終わり、会場はそのまま夜中まで続くドリフトイベントへの注目が変わる。イベントでは世界からトップドライバーが参加し、オーストラリア、ニュージーランドの有名ドライバーと戦う。土屋圭一が審査員を務める。D1グランプリやフォーミュラDとは一味違ったイベントでかなり面白い。
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その他企画
タイムアタックとドリフトがメインイベントになるが、主催者がいろいろな企画を盛り込んで20,000人以上が毎年来場している。その中でも今年はレッドブルアクロバット飛行機や、新型スープラの走行バトル(Tsuchiya Keiichiとターザン山田を乗せたバトル)、フライング500完全加速バトル、とハイパーカーデモ走行だ。今年のハイパーカーはBT62というオーストラリアの車だが、過去にはPaganiやMazda 7767 Bレーシングカーも走った。今年はなかったが、ヘリテージクラシックカー走行もあり、盛り上がっていた。

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ランチになると、ピットウォークも開催され、来場者は好きなチームと好きな車を身近で見ることもできる。ピットから内側に行くと様々なブースが展示してあり、パーツの説明やグッズを買うことができる。タイミングが合えばサイン会にも参加ができ、好きなドライバーのサインがもらえる。そこから少し歩けば数百台規模のカーショーも開催されており、とにかくどこに行ってもアクティビティーはある。そこがこのイベントの特徴であり、車のお祭りそのものだ。
タイムアタック
競技はプロクラス、プロアマチュアクラス、オープンクラス、スーパースプリントクラスに分かれている。プロクラスのトップタイムを取った車がイベントの優勝者となる。年々参加しているドライバーとチームも有名になり熱いバトルが毎年繰り広げられ、人気を増している。

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プロクラスの優勝者は今年もRPS 968ポルシェのBarton Mawerだった。1:19.277 という新記録を更新し、サーキットの1:19.142コースレコードそのものに近づいていた。1:21.867で2位を勝ち取ったAndre Heimgartner は MCA Hammerhead Nissan S13 Silviaをパイロットしていた。この車も優勝の経験もあり、まだまだポテンシャルの高い車だ。そして3位は信じられないくらい短時間で完成されたTilton Racing Mitsubishi Evo2号車だ。元チャンピオンGarth Waldenがドライバー席に座り、1:23.856 というタイムを叩き出した。途中でタイヤバーストでリタイヤすることになったが、驚異的なタイムを残すことができた。
残念ながら2年がかりで作り上げたアンダー鈴木のS15は練習走行中に大胆にクラッシュしてしまい、アンダーはヘリコプターで病院に運ばれる事態に。幸いなことに大きな怪我はなかったが、首を負傷、車は全損。練習中の区間タイムを見ていたが、クラッシュさえなければ上位のタイムを出すポテンシャルは十分あった。アンダーも個人資産を全て車に投資したため、来年までに車を直せる様にWTACがクラウドファンディング活動もしている。寄付したい方はこちらのリンクから:
https://www.gofundme.com/f/get-suzuki-back-to-wtac-in-2020

 

まとめ
最近タイムアタックではエアロも激しくなり、タイムもかなり速くなってきた。コースの完全ラップ記録もまもなく抜かれるところで来年に向けての期待も高まっている。今年のクラッシュで残念ながらリタイヤした日本人のアンダー鈴木の復活もみんな願っている。来年も目を離せないイベントになるだろう。いちど足を運んでみてはどう?
ROYAL PURPLE PRO CLASS
1. Barton Mawer – 1:19.277 – RP968 Porsche 968
2. Andre Heimgartner – 1:21.867 – MCA Hammerhead Nissan S13 Silvia
3. Garth Walden – 1:23.856 – Tilton Racing Mitsubishi Evo
HI OCTANE DIRECT PRO AM CLASS
1. Kostinken Pohurokov – 1:26.324 – Tilton Racing Mit?¥」subishi Evolution
2. Sami Sivonen – 1:29.178 – R8 1:1 Audi R8
3. Kunihoko Bando – 1:29.272 – B-Active Racing Toyota Soarer
GCG OPEN CLASS
1. Brad Shiels – 1:28.114 – XTREME GT-R Nissan R32 Skyline GT-R
2. Matt Longhurst – 1:28.736 – Integrated Motorsport Nissan R34 Skyline GT-R
3. Rob Nguyen – 1:29.174 – Dream Projects Australia Nissan S15 Silvia
HALTECH CLUBSPRINT CLASS
1. Jamal Assaad 1:38.614 – Evolution Racing Spares Mitsubishi Evolution
2. Brett Dickie – 1:38.824 – Elusive Racing Honda Integra
3. Nik Kalis – 1:39.276 – Metropole Mitsubishi Evolution X

WTACオフィシャルサイト
https://www.worldtimeattack.com/

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