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2020 トヨタスープラ アフター業界の印象




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パフォーマンスメーカー達がMkVの第一印象を語ってくれた

 

今回の2020トヨタスープラは、すごい歴史を背負わなければならない。車好きが神扱いしているMk IV A80スープラは特にそうだ。前のモデルに比べニュースープラは全く別物だがチューニング性はどうなのか?我々はDiamond Bar、CAのSEMA Garageで行われた「Supra Measuring Session」で様々なパーツメーカーと話し、期待の高いスポーツカーの印象を聞かせてもらった。
 

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ファクトリーから出てきた最高のパッケージだ。
 

今回のイベントに参加したパーツメーカーは、それぞれ得意分野はあったが、スープラはファクトリーからよくデザインされた車だと全員賛成しいていた。スープラの純正4ピストンブレンボキャリパーと13.7インチフロントローターは、ほとんどのオーナーにとって十分だとパフォーマンスブレーキスペシャリストAP Racingのエンジニアは説明した。Stoptechの関係者も似たような意見であり、ノーマルブレーキは重いが、パフォーマンス、耐久性と最小限のノイズのために開発されたという。
 

フロントストラット、リヤマルチリンクサスペンション用の電子制御ダンパーも期待できるらしい。スープラの足回りに関して「このままの状態でも十分走れるスポーツカーだ。」とTein USAのセールス・マーケティングマネージャーPaul Pilpaは語った。ちなみに今年のNASCARで走るスープラのサスペンションはTeinが作った。
 
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ノーマルスープラのパフォーマンスに関して語ってくれた人はプロドライバーCraig Stanton。Texas Motor Speedwayで行われたトヨタイベントでプロトタイプを運転した。「スープラはとても乗りやすい車で簡単に速く走ることができた。」とStantonは説明した。「数ラップ走っただけでタイムは良くなった。」(我々も去年スープラのプロトタイプに乗って、来月量産バージョンに乗るのも楽しみにしている。)12周走ってからStantonはドライバー交代のためピットインしたがブレーキとタイヤチェックし、すぐコースに戻ってブレーキフェードなしの走行を楽しんだ。スープラがそれだけサーキットに向いている証拠だ。一般ユーザーはノーマルスープラでも十分満足できるという。しかしもちろん改善する余地もある。
 

より頑丈、より早く…より良い?
 

前のモデルと同様、2020 トヨタスープラは、いろいろなアフターパーツに恵まれるはず。そこでオーナーはオリジナル車のどこが一番重要か先に判断し、何をどれくらいチューニングするかを決めなければならない。完全なレーシングカーが欲しければ何も問題もないが、スープラのストリート乗り心地を残すのであればある程度の妥協は必要。純正電子制御ダンパーと後付けのサスペンションを組み合わせてもパフォーマンス向上は限られてくる。
 
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「ノーマルのボディ剛性を考えるとある程度の向上しか期待できません。」とProgress Group代表 Jeff Cheechovがメールでコメントした。 「ダンパーや車高調整に変え、アクティブダンパー機能を残すのにブラックボックスインターフェースが必要となるだろう。」
 

車高調整ダンパーを選んだ場合、乗り心地が犠牲になるとトヨタパフォーマンスパートナーDG-SpecのDan Gardner氏はいう。硬いスプリングと低い車高でラップタイムは1-1.5秒縮むかもしれないがストリートの乗り心地はキツイはず。シャーシバランスが狂ってしまう可能性が高い。一つ変えたら他のエリアでバランスを保たなければならない。

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しかし、軽量化を図るならブレーキキットを変えれば大きな成果が期待できる。リベット付きアルミのハットを利用しながらもフロントローターは各25ポンドだ。その重さはどれだけ耐久性に必要か分からないが、StoptechのErik Steinkamp と Tyler はアフターキャリパーとブレーキに交換すれば軽量は期待できるという。貴重なバネ下重量を減らすだけではなく、Stoptechパーツを使えばステンメッシュのブレーキラインで耐熱効果とペダルフィール向上にも繋がるという。
 

トヨタスープラは、BMW3リッターツインターボ直6エンジンから335 hp と 365 lb-ft トルクを発生している。Stantonはサーキットで十分に感じたが、もっとパワーが欲しい人達は今開発中のECUチューンを待てばいい。
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今後の課題
スープラのデザインに関して良いコメントはいっぱい寄せられたが、パーツ開発と今後メンテナンスする人達の課題も指摘された。トヨタと BMWコラボなため、欧州車(特にBMW)に使われるパーツが多い。トヨタに慣れているメカニックはE-Torxソケットセットを取り出し、日本車が使うスタッドではなく、ドイツ車が好むラグボルトでホイールをマウントしなければならない。これは決して欠点ではないが、車のオーナーとメンテスタッフが慣れなければならないことだ。
 

先程も言ったが、電子制御ダンパーはアフターパーツシステムでも利用できる。しかし完全に車高調整サスペンションに変えた場合電子パーツは全て取り外す必要性がある。そうすると簡単にバイパスできない警告が出てしまうのでTEINの様な会社はキャンセラーシステムを導入するという。電子制御サスペンンションを利用している最新型のスポーツカーであれば全部同じだ。
 
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スープラ(とZ4)のリヤスタビライザーバー問題かもしれない。このバーはリヤサブフレームの上にあり、交換する場合下の部分を全て取り外す必要がある。Tein Paul Pilpaによると、リザーバータンク位置の問題で2,3-way調整式ダンパーを開発している会社にとってクリアランス問題が出るかもしれないと言う。だからSEMAはこの様なイベントを開き、すべての寸法を図れるようにしている。そうすればパーツメーカーは早めに問題を発覚し、解決に向けて開発を進められる。
 

スープラは、最近の車でも多いエレクトロニックパーキングブレーキを使用している。これはスイッチで作動できる別のソレノイドバルブをリヤキャリパーに付けている。エレクトロニックブレーキを残すビッグブレーキキットを開発することは可能だが、コスト的に割りに合わないとStoptechは思う。リヤブレーキを取り替える客数は少なく、ここまで変える人達はフルレーシングブレーキに変えるため、サイドブレーキを必要としていない。
 
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全体の印象
 

2020スープラがデトロイトで発表された時、ネット上の反響は微妙だった。しかし、SEMAで話した人達はほとんどこの車に期待していた。ほとんどBMWのパーツかもしれないが、スープラにはポテンシャルがいっぱいありそう。どれくらいのユーザーがスープラをカスタマイズするか分からないが今年のSEMAショーでMk V スープラは人気車になるに違いない。チューナー達がこのプラットフォームでどんな車作りをするかが楽しみだ。
 

記事提供元:SUPER STREET
http://www.superstreetonline.com/features/news/2020-toyota-supra-aftermarket-take/
 

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