第47回サマーエンデュランス 鈴鹿10時間耐久レース - イベント・レースレポート

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第47回サマーエンデュランス 鈴鹿10時間耐久レース

2018年8月26日 更新

鈴鹿10H、初勝利は888号車Team GruppeM Racingの手に!

8月26日、三重・鈴鹿サーキットで幕を開けた第47回サマーエンデュランス「鈴鹿10時間耐久レース」の決勝。276周に渡る戦いの中で真っ先にチェッカーを受けたのは、No.888 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing。予選2番手ながらスタート直後にポジションダウン、しかし3時間後には上位に返り咲いて見事初勝利を手にした。
 
前日同様、厳しい暑さの中で決勝を迎えた今大会。午前10時、グリッドには”ル・マン スタート”に準じて参戦車両が勢揃い。その後、スタートドライバーのドライブによってダミーグリッドを離れ、セーフティカーに先導されてフォーメーションラップに入った。一方、ポールポジションスタートのNo.28 HubAuto Corsaのフェラーリ488 GT3はマシントラブルに見舞われ、スタートが切れず。遅れて隊列に加わったが、他車を追い越して先頭へと戻ったことが後にスタート手順違反に問われ、ドライブスルーペナルティの対象となった。
 
レースは最初の1時間を迎えると、チームが次々とルーティンのピット作業を開始。なお、今大会では1回のスティントを65分以内に定めており、またその作業時間を最少で82秒としている。この点から考えても耐久レースの特徴ともいえる”ピット作業でのポジション逆転”という可能性は極めて低く、トラブルを除けばコース上での攻防戦だけが順位変動に直結することになる。ただ、レース開始3時間後、2台の接触が原因でコース上がフルコースイエロー扱いになり、さらにセーフティカーランが導入されたため、各車の差が一気に縮まったため、順位争いが白熱するかに思われた。しかし、そこはGT3車両によるガチンコバトル。眼を見張るような極端な順位変動はなく、どちらかといえば膠着した僅差の攻防戦が長く続いた。
 
結果、レース序盤からつねに上位で周回を重ねてきた888号車が安定したレース運びを完遂。2番手にはじわりじわりと順位を上げてきたNo.43 Mercedes-AMG Team Strakka Racing、3番手にNo.6 Audi Sport Team Absolute Racingが続き、そのまま10時間レースのゴールを迎えた。
 
なお、SUPER GTで活躍するチームとしては、No.00 Mercedes-AMG Team GOOD SMILEが5位入賞を達成。谷口信輝、片岡龍也のレギュラーコンビに小林可夢偉がジョイントしたチームは、チェッカーまで残り30分を切ってもNo.08 Bentley Team M-Sportとのバトルを展開するという厳しいコンディションをくぐり抜けるパフォーマンスを披露している。
 
・鈴鹿10時間耐久レース 決勝結果(総合Top6)
1.No.888 Mercedes AMG Team GruppeM Racing(メルセデス AMG GT3)276L 10:00’32.584
2.No.43 Mercedes-AMG Team Strakka Racing(メルセデス AMG GT3)+31.635
3.No.6 Audi Sport Team Absolute Racing(Audi R8 LMS GT3)+32.901
4.No.66 AUDI SPORT TEAM WRT(Audi R8 LMS)+33.153
5.No.00 Mercedes-AMG Team GOOD SMILE(メルセデス AMG GT3)1Lap
6.No.08 Bentley Team M-Sport(ベントレー コンチネンタルGT3)1Lap

 

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2018年8月26日 更新

鈴鹿10H、大会初のポールは28号車HubAuto Corsaが獲得

月25日、三重・鈴鹿サーキットにおいて第47回サマーエンデュランス「鈴鹿10時間耐久レース」の予選が実施され、No.28 HubAuto Corsaのフェラーリ488 GT3がポールポジションを手にしている。
 
これまで真夏の1000kmレースとして親しまれてきた鈴鹿での耐久レース。2007年から2017年までの11年間はSUPER GTのシリーズ戦に組み込まれていたが、今年から新たに10時間耐久レースとしてスタートを切った。 レースウィークの木曜日にはサーキットから鈴鹿市内の商業施設までの一般公道を使い、レーシングカーによる”パレードラン”の開催を予定していたが、折しも日本列島に接近中の台風20号の影響から中止になるという不運に。しかし、金曜日の走行からは安定したドライコンディションに恵まれた。
 
土曜日の予選日は早朝から気温がぐんぐんと上昇。忘れかけていた”酷暑”が再来する。前日に行われたフリー走行を経て挑んだ予選は、登録ドライバー3名が各々15分間のタイムアタックを実施。その合算タイム順に上位20台が進出できる「ポールシュートアウト」というラストアタック枠(実際には上位24台が出走)が設けられた。
 
フリー走行時から安定した速さを見せていたのがHubAuto Corsaの2台。うち、28号車にはSUPER GTに参戦中の吉田広樹が助っ人ドライバーとして出走。この28号車が最後のポールシュートアウトで2分01秒740のトップタイムをマークし、「10H」初のポールシッターとなった。一方、今大会にはSUPER GTにレギュラー参戦中の車両も9台、またチームとしては11チームが参戦。加えて、今大会に向けて設立された新チーム等、さまざまな形で出場しているが、その中でトップタイムをマークしたのは、No.21 Audi Team Hitotsuyamaだった。
 
・鈴鹿10時間耐久レース 予選結果(総合Top6)
1.No.28 HubAuto Corsa(フェラーリ488 GT3)2’01.740
2.No.888 Mercedes AMG Team GruppeM Racing(メルセデス AMG GT3)2’02.037
3.No.27 HubAuto Corsa(フェラーリ488 GT3)2’02.080
4.No.75 SunEnergy 1 Racing(メルセデス AMG GT3)2’02.300
5.No.23 KCMG(日産GT-R NISMO GT3 2018 モデル)2’02.415
6.No.911 Manthey-Racing(ポルシェ911 GT3R)2’02.425
 
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2018年8月25日 更新

初開催10時間レース、唯一の不安は台風!?

昨年まで「鈴鹿1000km」が行われていた三重・鈴鹿サーキット。今年から「サマーエンデュランス 鈴鹿10時間耐久レース」として生まれ変わる。国内外の参戦チーム、ドライバーによって作り上げられる新たな耐久レース「鈴鹿10h (スズカ・テンエイチ:略称)」は、どんな展開になるのか?
 
■真夏の10時間レース、主役はGT3カー
初めての”10h”を迎えた鈴鹿サーキット。早くも現地では参戦チームがサーキット内で着々と準備に取り掛かっているが、折しも近畿や中部地方が台風20号の接近に伴い、この先の天候が気がかりになっている。23日には、鈴鹿市内で実施予定だった『鈴鹿モータースポーツフェスティバル「〜交通安全を世界へ〜レーシングカーパレード」』はじめ、トークショーなどのイベントが、大雨警報発令のためにあえなく中止となってしまった。GT3というレーシングカーがサーキットからイオンモール鈴鹿までの道路(サーキット道路の名称で知られている)をパレードする、つまり公道をレーシングカーが走行するという話題のイベントだっただけに、”お流れ”になってしまったのは極めて残念。天候に泣かされる事態となったが、今後も台風の進路によっては天候が激変する可能性も高いだけに、注意が必要だ。
 
さて、この”10h”だが、鈴鹿で過去に46回開催されてきた1000kmレースに変わって開催されることになったわけだが、いったい昨年の1000kmと何が異なるのだろう。もちろん、1000kmと10時間では走行時間の違い、という点が挙げられるだろう。ちなみに昨シーズン、SUPER GTの第6戦として開催されていた1000kmでは、お昼の12時半過ぎにスタートを切り、トップチェッカーの車両が171周を走破してチェッカーを受けたのがゴールは午後6時半前だった。つまり、およそ6時間のレースというわけだ。
 
一方、”10h”は、伝統の鈴鹿1000kmレースのコンセプトを継承しつつ、 IGTC(インターコンチネンタルGTチャレンジ)の第3戦として行なわれる。結果、このカテゴリーにシリーズ参戦する海外勢をはじめ、日本のSUPER GT(ただしGT300300クラスのみ)やスーパー耐久シリーズなどに参戦する日本のチームも数多く出場することができる。つまり、鈴鹿での開催によって、IGTCで活躍中のチーム、クルマと日本のレースに参戦するチーム、クルマが一堂に会して戦うことになるのだ。海外からの参戦チームのクルマを観戦する楽しみはもちろんのこと、国内でもSUPER GTとスーパー耐久の車両が同じレースイベントでサーキットを走行するというのは、なんとも興味深いく、貴重なイベントと言えるだろう。特に、日本オリジナルのJAF-GT車両(2台がエントリー)の参戦は、IGTCにシリーズ参戦するチームやドライバーにとっても大変興味深い存在になるはずだ。なお、装着タイヤはワンメイクとなり、鈴鹿ではピレリタイヤがサプライヤーとなる。すでに今シーズンからスーパー耐久がピレリタイヤのワンメイクとなっているものの、SUPER GTでは装着チームがないため、参戦チームは初めてのピレリタイヤで鈴鹿を戦うことになる。これもまた普段との戦い方の違いなどの影響があるのか、見どころになると思われる。
 
■国内参戦組は特別編成チームも
SUPER GTからの参戦チームとして注目を集めるのが、Modulo Drago CORSE(NSX GT3)だろう。SUPER GT第5戦富士では、土曜朝の練習走行で他車との接触で大クラッシュ。そのダメージは大きく、修復不可能ということでレースをキャンセルした。また、その時点で”10h”への参戦そのものも危ぶまれていた。チームとしては苦渋の判断で車両を新たに投入。このレースウィークにシェイクダウンしてレースに挑むという。鈴鹿にはレギュラードライバー(道上龍、大津弘樹)に加え、普段はGT500に参戦する小暮卓史が3人目として参戦。道上とのコンビでGT500を席巻したことも記憶に新しいだけに、どのようなパフォーマンスを披露してくれるのか、楽しみだ。
 
さらに、同じNSX GT3で新たなトリオを結成するのが、「Honda Team MOTUL」。まるでドリームチームのような布陣を敷く。というのも、ドライバーにはGT500クラスに参戦中の武藤英紀、中嶋大祐、そして山本尚貴がトリオを結成するからだ。さらにはそのチーム監督を、もとF1ドライバーの中野信治た務めるという。ちなみにNSX GT3を駆るこれら2台の車両は、みなプロドライバーがステアリングを握るため、クラスとしては「プロ」に区分されるが、エントリーとしては、このほかジェントルマンドライバーとプロドライバーで構成される「プロ-アマ」や、文字通りジェントルマンドライバーばかりのアマチュアチームは「アマ」、というように3つにカテゴライズされている。
 
願わくば、台風一過での開催となってほしい”10h”。新たな日本の耐久レースに歴史を刻む一戦で、どのようなドラマが見られるのか実に楽しみだ。
 

■主なタイムスケジュール
・8月24日(金)
9:40〜11:40 【10H】特別スポーツ走行
13:00〜13:30 【Ferrari】予選1
13:50〜15:50 【10H】フリー走行1
16:10〜16:40 【Porsche】フリー走行
17:20〜 【Ferrari】決勝1(30分)
18:30〜20:00 【10H】フリー走行2

・8月25日(土)
9:50〜10:20 【Porsche】予選
10:40〜11:10 【Ferrari】予選 2
11:35〜12:35 PIT WALK
13:00〜13:15 【10H】予選 (Driver 1 Time Attack) 
13:30〜13:45 【10H】予選(Driver 2 Time Attack) 
14:00〜14:15 【10H】予選 (Driver 3 Time Attack) 
14:45〜15:00 【10H】ポールシュートアウト(上位20台) 
15:40〜 【Ferrari】決勝 2(30minutes)
17:00〜 【Porsche】決勝(30minutes)

・8月26日(日)
8:00〜8:20 【10H】フリー走行
10:00〜20:00 【10H】決勝








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