なるか、トヨタ3連覇!迫るアウディ、ポルシェは? 詳細ページ(9384) - イベント・レースレポート

スポーツカー専門 GTNET

  1. スポーツカーの中古車ならGTNET
  2. 国内イベント・レースレポート
  3. なるか、トヨタ3連覇!迫るアウディ、ポルシェは?

なるか、トヨタ3連覇!迫るアウディ、ポルシェは?




今年も世界をまたにかける耐久レースが日本に上陸! WEC・世界耐久選手権第6戦が10月10~12日、静岡・富士スピードウェイにおいて開催される。今年のル・マン24時間の覇者は富士での初勝利を、そして迎え撃つ、地元・トヨタは富士3連勝を目指して攻防戦を繰り広げること、必至。加えて、今季から参戦するポルシェも負けじと善戦を目論む。

■LMP1はますますヒートアップ!

昨シーズンまでは、トヨタvsアウディというガチンコバトルだったWEC最高峰クラスのLMP1。今年は耐久レースで数々の歴史を刻んできたポルシェも新たに加わり、三つ巴の戦いを展開している。

 

当然のことながら、そのチームドライバーの顔ぶれも華やか。アウディは6選手のうち、4選手が日本と何らかのつながりがあるドライバーだ。まず1号車のロイック・デュバルは今季、スーパーフォーミュラに参戦中で、SUPER GT(2010年)
、フォーミュラ・ニッポン(2009年)のタイトルホルダーでもある。もうひとりのトム・クリステンセンは、2004年、アウディ・R8でル・マン24時間レースで総合優勝を果たしたチーム郷のドライバーのひとりであり、1992~96年まで日本国内のツーリングカーやフォーミュラレースに参戦したキャリアも持つ。一方の2号車をドライブするアンドレ・ロッテラーは、デュバル同様に今季のスーパーフォーミュラに参戦しており、こちらもSUPER GT(2009年)とフォーミュラ・ニッポン(2011年)でタイトルを獲得しているキャリアドライバー。また、“ベンちゃん”の愛称で知られるブノワ・トレルイエも同様に、フォーミュラ・ニッポン(2006年)とSUPER GT(2008年)のチャンピオンの経験を持つなど、みな、日本によく“馴染んだ”ドライバーである。

 

そんな彼らのうち、特にデュバルとロッテラーは今も日本のフォーミュラレースに参戦中のため、コースもよく熟知しており、レースを戦う上で重要なノウハウをたんまり持っているはず。特に、天候はもとより、路面コンディションなど、時間の推移によって異なる僅かな変化も巧みに感じ取るはず。それがチームにとってもアドバンテージとして活きてくるはずだ。

 

一方、“耐久の雄”と呼ばれたポルシェ。ル・マン24時間レースでこれまで16度の優勝経験を誇るチームは2014年に復帰を果たしたこともあり、2台の車両のゼッケンを「14」と「20」にしたほど。復帰にかける思いも強く、ドライバーも昨シーズンまでF1ドライバーだったマーク・ウェーバーを招致。加えて、来シーズンに向けて現在LMGTE Proクラスのワークスドライバーであり、また日本のSUPER GTでも活躍中のフレデリック・マコヴィッキィを同チームのLMP1クラスドライバーにステップアップする可能性もなくはない。日本でも人気の高い“マコちゃん”がトップクラス参戦となれば、さらに日本の耐久レースファンもヒートアップすることになるはずだ。

■日本人ドライバーにもかかる期待

日本にお馴染のドライバーなら、まだほかにも。モチロン、日本人ドライバーのことだ。今シーズン、国内ではスーパーフォーミュラとSUPER GTの両カテゴリーに参戦中の中嶋一貴は、WECが富士で開催された2012年から2連勝を飾っており、今年は3連覇がかかる。なお、昨年の決勝は終始ひどい雨で赤旗中断などを繰り返した展開で、正直レースというには物足りない内容(16周の周回で終了)でもあった。しかし優勝は優勝。そのぶん、今年は正々堂々の勝利を飾り、面目躍如といきたいところだろう。

さらには、WECの紅一点、井原慶子だ。LMP2のOAKレーシングから参戦中の井原だが、かつてはフランスとイギリスのF3にも参戦した経験を持つ。現在はWEC参戦の傍らFIA国際自動車連盟のWomen in motorsport評議会委員も務めるなど、女性とモータースポーツとの関わりにおいて様々な活動にも尽力するパワフル・ウーマン。昨年の富士は体調を崩し、万全のレースをするには難しい状態だったが、今年は存分なパフォーマンスの披露に期待したい。

■トヨタ、地元のレースをどう戦う?

富士の戦いを前に、前半の4戦において、トヨタのTS040 HYBRIDは3度のポールポジションと2度の優勝という結果を残している。8号車が開幕戦から2戦連続で優勝。一方7号車はル・マン24時間では中嶋一貴が日本人初となるポールポジションを獲得するという偉業を見せてきた。しかしながら、決勝ではリタイヤを喫し、残る8号車が表彰台という結果に甘んじた。それだけに、とりわけ7号車はル・マンの再来とばかりポールポジションを獲り、ル・マンで果たせなかった優勝というものをより強く意識するはず。富士戦の前、アメリカでの一戦も突然の雨で波乱を生む展開になっただけに、この富士はなんとかトラブルフリー、ハプニングフリーで戦いたいと願っているはずだ。

 

レースウィークは10日(金)から公式練習がスタート。11日(土)は公式練習と予選が行われ、決勝は12日(日)午前11時に号砲となる。

◎主なレーススケジュール

・10月11日(土)
04:30 -    ゲートオープン
09:30 – 10:30 WEC 公式練習3回目
11:30 – 12:00 全日本F3 公式予選
12:10 – 13:10 WEC ピットウォーク(12:20 – 12:50 サイン会)
13:20 – 13:45 WEC 予選(LMGTE Pro & LMGTE Am)
13:55 – 14:20 WEC 予選(LMP1&LMP2)
14:50 – 15:30 全日本F3第14戦 決勝

・10月12日(日)
07:00 -    パドックオープン
08:00 – 08:30 全日本F3第15戦 決勝
08:45 – 09:45 WEC ピットウォーク(9:00 – 9:30 サイン会)
10:00 – 10:10 WEC コースインラップ
10:15 – 10:40 WEC グリッドウォーク
10:57  WEC フォーメーションラップスタート
11:00 – 17:00 WEC 6Hours of Fuji 決勝レース(6時間)

 

記事:島村元子/ TEXT : Motoko SHIMAMURA










スポーツカーの中古車情報ならGTNET