ル・マン24時間、中嶋一貴が日本人初ポールポジション獲得!
ル・マン24時間レースの予選2日目が行われた6月12日。3回目のセッションで中嶋一貴のNo.7 トヨタTS040ハイブリッドがトップタイムをマーク、ポールポジションを獲得した。日本チーム&日本人ドライバーという組み合わせによるポールポジションは史上初となる。
前日同様、強い日差しが照りつける天気となった予選2日目。この日は、セッションが2回設けられており、各チームとも初日のベストタイムを更新すべく、早速アタックラップに入っていく。一方、初日は駆動系トラブルで十分な走行を続けることができなかったNo.0 ニッサンZEOD RC。まずは本山哲がコースインし、ル・マンの特設コースを初計測、順調に周回を重ねていった。だが開始45分にして、セッション初の赤旗中断があり、さらには残り時間30分強で2度目の赤旗が提示されるなど、アタックチャンスを失ったチームも少なくないはず。しかしながら、残り15分ほどで再開されたセッションでチームベストタイムを更新するチームも出現。そしてその中のひとりがNo.7 トヨタTS040ハイブリッドをドライブする中嶋一貴だった。
中嶋はチームベストタイムを3周続けて更新、ポジションも4番手から2番手へ、そしてセッション終了直前には3分22秒589のタイムをマークし、トップへと躍り出る。ライバルたちも負けじとそれぞれベストタイムを塗り替える活躍をみせたが、中嶋のタイムには及ばず。まずは暫定ポールポジションを手にした。一方、前日の予選1回目、そして2日目の予選2回目で赤旗が重なったことから、最後のセッションは予定を30分延長。合計2時間30分で行われることとなった。
日没を前にしてコースインしていた7号車の中嶋。セッション開始15分を前に、あっさりと自己ベストタイムを更新。3分21秒789の好タイムをマークすると、ライバル達もこれに感化されたようにタイムアップ。だが、中嶋のタイムには及ばない。昨年の予選セッションでは全予選セッション終了前の10分でポールポジションが決まったが、今年は終盤になって黄旗が提示されるなど不安定な条件が重なり、逆転劇もならず。結果、中嶋一貴が日本人初となるポールポジションを獲得している。
2日にわたる予選を終了したル・マン24時間。金曜日は走行セッションが実施されず、ピットウォークやル・マン市内でのパレードなど、ファンサービスの一日となり、待ちに待った決勝レースは14日・土曜日の午後3時に号砲を迎える。
◎予選総合結果(各クラストップ)
LMP1 No.7 トヨタTS040ハイブリッド(A.ブルツ/S.サラザン/中嶋一貴)3’21’789
LMP2 No.46 リジェJS P2・ニッサン(P.ティリエ/L.バデイ/T.ゴメンディ 3’37.609
GTE Pro No.51 フェラーリ458 イタリア(G.ブルーニ/T.バイランダー/G.フィジケラ)3’53.700
GTE Am No.81 フェラーリ458 イタリア(S.ワイアット/M.ルゴロ/S.バード)3’54.665
Text & Photo : 島村元子 / Motoko SHIMAMURA
