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第94回ル・マン24時間、まさかの結末でポールはNo.15 BMW MハイブリッドV8の手に!




第93回ル・マン24時間レースの最終予選であるハイパーポール1およびハイパーポール2が行なわれ、BMW Mチーム WRTのNo.15 BMW Mハイブリッド V8(ケビン・マグヌッセン/ラファエル・マルチェッロ/ドリス・ファントール)がポールポジションを手にした。一方日本のトヨタ・レーシング No.7 トヨタTR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース)とNo.8 トヨタTR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー)の2台はハイパーポール2に進めず厳しい結果に終わっている。
 

・マイナーチェンジした3段階のノックアウト式で予選を実施
ハイパーポールと呼ばれる最終予選を採用するル・マン。昨年、その内容を改めたが、今年もさらに一部内容に変更が加わっている。全参戦車両は、ハイパーカークラスは単独で、そしてLMP2とLMGT3は混走で予選を行ない、そこから上位の結果を残した車両がそれぞれ「ハイパーポール1(H1)」、さらに「H1」で上位の結果を残した上位10台が出走可能な「ハイパーポール2(H2)」と都度ノックアウトを実施することは、昨年と変わらない。だが、P2とGT3クラスの進出台数が昨年比で3台増加した。
 

全車出走の予選は、10日(水)に行なわれ、トップクラスのハイパーカークラスでは全18台から上位15台が「H1」に出走。最初の予選で7号車が12位、8号車が8位となったトヨタ陣営は、7号車が小林、8号車はル・マン参戦5回目の平川が初めてH1のアタックを担当した。なお、アタッカーはすべてのセッションで異なるドライバーが出走しなければならない。またLMGT3では、今年パイパーポールに出走可能なドライバーのランクが去年から変更されており、よりスキルの高い選手が出走できることになった。
 

ハイパーカークラスの「H1」は午後9時5分にスタート。各車タイミングを見計らい、またライバルを牽制しながらのアタックラップを見せるかなか、10日の予選でトップタイムをマークしたNo.35 アルピーヌA424(アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ/シャルル・ミレッシ/フェルディナント・ハプスブルク)が3分23秒018のタイムでまたしてもトップ通過を果たし、これにNo.38 キャデラックVシリーズ.R(セバスチャン・ブルデーアール・バンバージャック・エイトケン)、そして今回がル・マンデビューとなるNo.17 ジェネシスGMR-001ハイパーカー(アンドレ・ロッテラー/ルイス・フェリペ・デラーニ/マティス・ジョベール)がトップ3を形成。
 

一方で7号車の小林はベストタイムがトラックリミット違反を取られ、タイム抹消に。3分24秒268のタイムが採用された。また8号車の平川はアクシデントに遭遇し、タイムアップならず。こちらも3分24秒578というタイムに留まり、2台は「H2」への進出が絶たれた。結果、H1でアタックを終えたのは、トヨタの2台に加え、No.007 アストンマーティン・ヴァルキリー(ハリー・ティンクネル/トム・ギャンブル/ロス・ガン)、No.50 フェラーリ499P(アントニオ・フォコ/ニクラス・ニールセン/ミゲル・モリーナ)、 No.36 アルピーヌA424(フレデリック・マコウィッキ/ジュール・グーノンビクトール・マルタンス)となった。なお、フェラーリは10日(水)の予選でNo.83 フェラーリ499P(イェ・イーフェイ/ロバート・クビサ/フィル・ハンソン)がひと足先に”脱落”しており、「H2」にはNo.51 フェラーリ499P (アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ)のみが出走。昨年ル・マンで優勝と3位に入ったチームとしては、まさかの結果に甘んじることとなった。
 

「H2」に進出した10台によるアタックには、キャデラックが3台、BMWとジェネシスが2台揃って進出する活躍。残りはアルピーヌ、フェラーリ、アストンマーティンがそれぞれ1台という顔ぶれとなった。
 

H2でも各車は戦略の違いからか、アウトーインでタイヤを交換してアタックするチームと、そのままアタックラップに挑むチームに分かれた。H1と比べて気温、路面温度に大差はなかったが、ラップタイムが上がり、3分22秒台へと突入する。なかでも着実にタイムアップを果たしたのが、No.15 BMW MハイブリッドV8(ケビン・マグヌッセン/ラファエル・マルチェッロ/ドリス・ファントール)。ラストアタックで3分22秒564をマークし、後続との差を一気に離した。これでポールポジションが確定するかと思われたが、チェッカーフラッグが振られるなかでアタック中だった38号車が3分22秒559を叩き出し、トップに浮上。これで、H1で2番手につけていた38号車が15号車に対して1000分の5秒差でポールポジションを掴み取った”はず”だった。
 

しかしながら、その後、このタイムが削除されることに。H2のアタックに向かうなか、指示を待たずに作業レーンを離れてファーストレーンに進入したことが審査対象となり、該当タイムが取り消されるという裁定が下されたのだ。こうしてキャデラックによる2年連続のポールポジションは幻に終わり、10番手へ。代わって15号車がポールポジションを手にし、No.12 キャデラックVシリーズ.R(ルイ・デレトラズ/ウィル・スティーブンス/ノーマン・ナト)が2番手、そして予選開始から安定感を見せ続けた35号車が3番手に。なお、初ル・マンで2台揃ってH2まで駒を進めたジェネシスは、19号車が6番手、17号車が9番手と奮闘した。
 

・LMP2とLMGT3は、混走でのアタックに
ハイパーカークラスに先んじて行なわれたLMP2とLMGT3クラスのH1およびH2。LMP2クラスは全チームがオレカ07・ギブソンの車両を使って出場する。
 

日本からの参戦、かつル・マン初挑戦となる太田格之進がドライブするプロトン・コンペティションの9号車(ヨナス・リード/太田格之進/ハリー・キング)もH1出走の権利を得ており、H1に太田が出走した。しかし、ベストラップと思われたタイムはトラックリミット違反扱いとなり、セカンドタイムがチームベストタイムとして採用され、惜しくもトップ10までに残れず。H1ではクラス最後尾の15位となった。
 

H2でトップタイムをマークしたのは、H1で3番手につけていたフォレスティア・レーシング・バイ・パニスの29号車(ルイ・ルーセ/エステバン・マッソン/オリバー・グレイ)。逆にH1でトップだったインターユーロポル・コンペティションの43号車(ヤクブ・スミエコフスキー/トム・ディルマン/ニコラス・イェロリー)は4番手に後退した。H2で2番手に浮上したのは、IDECスポールの28号車(ポール・ラファーグ/バレリオ・リニチェッラ/ヨブ・ヴァン・ウィタート)だった。
 

一方、LMGT3クラスでは、No.27 アストンマーティン・バンテージAMR LMGT3(イアン・ジェームス/ザカリー・ロビション/マティア・ドルディ)がH1、H2ともにトップタイムを叩き出す活躍。2番手にはNo.21 フェラーリ296 LMGT3エボ(フランソワ・エリオ/サイモン・マン/アレッシオ・ロベラ)、3番手にはかつてトヨタのハイパーカークラスでも活躍していたホセ-マリア・ロペスが加入するNo.87 レクサスRC F LMGT3(ペトル・ウンブラレスク/クレメンス・シュミット/ホセ-マリア・ロペス)がそれぞれ続いた。
 

2回にわたって行なわれた各クラスのハイパーポールが終了し、その後、4回目のフリープラクティスが1時間に渡って行なわれた。あとは、いよいよ決勝日にあたる13日(土)にウォームアップを経て決勝スタートを待つばかり。”スプリントレース”を彷彿させる長く過酷な年に一度の戦いが号砲を迎える。
 

第94回ル・マン24時間レース予選(ハイパーポール)各クラストップ3

<ハイパーカー>
1.No.15 BMW MハイブリッドV8(ケビン・マグヌッセン/ラファエル・マルチェッロ/ドリス・ファントール) 3’22.564
2.No.12 キャデラックVシリーズ.R(ルイ・デレトラズ/ウィル・スティーブンス/ノーマン・ナト) 3’23.078
3.No.35 アルピーヌA424(アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ/シャルル・ミレッシ/フェルディナント・ハプスブルク) 3’23.620
 

<LMP2>
1.No.29 オレカ07・ギブソン(ルイ・ルーセ/エステバン・マッソン/オリバー・グレイ) 3’32.855
2.No.28 オレカ07・ギブソン (ポール・ラファーグ/バレリオ・リニチェッラ/ヨブ・ヴァン・ウィタート) 3’33.242
3.No.24 オレカ07・ギブソン(デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン/エドワード・ピアソン/ジャック・ドゥーハン) 3’33.510
 

<LMGT3>
1.No.27 アストンマーティン・バンテージAMR LMGT3(イアン・ジェームス/ザカリー・ロビション/マティア・ドルディ) 3’52.433
2.No.21 フェラーリ296 LMGT3エボ(フランソワ・エリオ/サイモン・マン/アレッシオ・ロベラ) 3’53.412
3.No.87 レクサスRC F LMGT3(ペトル・ウンブラレスク/クレメンス・シュミット/ホセ-マリア・ロペス) 3’53.614
 

(TEXT : Motoko SHIMAMURA)
 

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ハイパーカークラスのポール:No.15 BMW MハイブリッドV8
 

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LMP2クラスのポール:No.29 オレカ07・ギブソン
 

lemans24h_q03
 
LMGT3クラスのポール:No.27 アストンマーティン・バンテージAMR LMGT3
 










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