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今季初開催の鈴鹿、初日第4戦は波乱の展開をフェネストラズが制す!




5月23日、三重・鈴鹿サーキットにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦の予選および決勝が行なわれた。午前中の予選はかろうじて雨を免れたものの、午後からの決戦は時折パラパラと雨が降った。しかしながら、完全なウェットコンディションは回避。そのなかでレースは大荒れの展開を迎え、31周の戦いで勝利したのは、予選14位スタートのNo.37 サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOMʼS)だった。
 

専有走行は完全ドライで実施されるも

開幕大会のもてぎ同様、今回の鈴鹿も予選と決勝を同日に行なう1デーレースを2日間にわたって開催するスタイルとなる。一方、雨のレースとなったもてぎを皮切りに、その後の大分・オートポリスでは悪天候によって決勝がキャンセルされており、今シーズンのスーパーフォーミュラは、今までのところ好天に恵まれていない。
 

そんななか、大会前日の金曜日には午前と午後、2回の専有走行を実施。開幕大会のもてぎで2連勝を果たしているNo. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が快走を見せ、午後のセッションで総合トップタイムとなる1分37秒507をマーク。これにわずか約100分3秒差でディフェンディングチャンピオンのNo. 1 岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)、さらにトップから約0.1秒差でNo.65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)が続く結果となった。
 

Round.4 予選

明けた土曜日は朝から鉛色の空が一面に広がる。サポートレースの予選中に霧雨が降ってはいたが、幸いにして午前9時30分からの公式予選はドライコンデイションnでの実施が可能となる。
 

気温20度、路面温度22度と前日の専有走行時の路面コンディションと比べて温度が20度ほど低くなっており、各車はセッションスタートともにピットを離れ、マシンチェックのアウトーインを終えるとすぐさまニュータイヤへと交換、タイヤに熱を入れるべく周回を重ねるアプローチを採った。
 

Q1・A組では、アタックラップでNo. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がコースオフ。デグナー2つ目でクルマの挙動が乱れ、アタックチャンスを逃すことに。前日からタイムが伸び悩むなか、一発のチャンスにかけたが結実しなかった。また、暫定トップタイムをマークし、最終的に2番手時計となったNo.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)だが、このベストタイムが走路外走行中のものと判定され、タイム抹消扱いに。結果11番手となりQ2進出を逃す波乱となった。その一方で、ルーキーのNo.50 野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)が、坪井の”おこぼれ”をいただくことになり、Q2進出を果たした。結果的に岩佐がトップで通過し、No.14 福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)、No.64 佐藤 蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)がトップ3を形成した。
 

続くQ1・B組には、前日の専有走行でトップタイムを叩き出した太田はじめ、現役SF選手として最多ポールポジションを獲得するNo.16 野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)、また第2戦決勝で2位となったNo.38 阪口晴南 (SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)らが出走。そんななか、専有走行中にデグナーカーブでコースアウトし、車両をクラッシュさせたルーキーのNo.97 ロマン・スタネック(ナビクル Buzz MK RACING)はアウトーインせず、そのままアタックラップへと挑んだ。
 

太田はライバルより遅くアタックを開始。ひとまず野尻が1分37秒662のタイムでトップに立ったが、続々とクルマがメインストレートを駆け抜けてチェッカーを受けるなか、太田が野尻のタイムを0.195秒上回ってトップに。3番手には阪口が続く結果となった。なお、ルーキーのNo. 28 小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)は、アタックのタイミングがやや遅れ、その直前にチェッカーを受ける形となり事実上アタックは叶わなかった。
 

ポールポジション獲得を目指し、12台が出走したQ2は午前9時50分にスタート。野尻が各セクターで最速タイムをマークしていたが、その後を追うように走行する岩佐がタイムを確実に削り取っていく。一旦、野尻が1分37秒647のタイムでトップとなるも、間髪おかず岩佐が0.018秒差でトップ奪取をしてみせた。そして、3番手につけたのは野村。終わってみれば自身もオドロキの自己ベストリザルトを手にしている。なお、ホンダエンジンユーザーがトップ3を占めたため、トヨタエンジンユーザーのトップは4番手時計の阪口となった。
 

一方、しんがりで好タイムを目指していた太田だったが、やや暴れるクルマをコントロールする形となったか、デグナーカーブ2つ目、さらにスプーンで挙動を見出して痛恨の走路外走行扱いに。結果、べストタイムが採用されず。決勝は12位からの追い上げを目指すことになる。
 

【第4戦鈴鹿 予選トップ3】

1.No. 1 岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)1分37秒119
2.No. 16 野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)1分37秒137
3.No.50 野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)1分37秒600
 

決勝 天気とSCによって波乱の結末に

午後に入り、いっそう冷たく強い風が吹くようになった鈴鹿。サポートレース中にウェット宣言が出されたものの、スーパーフォーミュラのレコノサンスラップ中は天候が安定しており、ドライタイヤでのレースが可能な状態だった。
 

気温20度、路面温度24度と午前中の予選とほぼ似通ったコンディションの下、31周の戦いが号砲を迎え、ポールポジションスタートの岩佐が難なくスタートを決め、予選2番手の僚友、野尻を従えるような形で周回を重ねていく。一方、自己ベストの予選3番手スタートを切った野村は失速。後続車に飲み込まれる形となり、9番手までポジションを落とした。逆に予選で後方に沈んだ太田、坪井、牧野らは巧妙な走りで周回毎にポジションを上げて入賞を目指すことになった。
 

タイヤ交換が可能となる8周を迎え、アンダーカットを狙う太田が真っ先にピットへ舞い戻る。この周には7台がピットイン、さらに翌周に5台が続いたが、トップ3の岩佐、野尻、そして阪口はステイアウトを選択。このあたりからポツポツと雨が降り始め、路面状況が不安定になってはいたが、序盤に出遅れた野村が粘り強くポジションを上げる好走を見せ、元の”定位置”となる3番手を取り戻していた。
 

レース後半に向かうなか、気がかりだった降雨も落ち着いていたが、18周目の130Rでクラッシュが発生。No. 9 野中誠太(KCMG)が激しくクラッシュバリアに突っ込んだことで、レースはセーフティカーが導入される。これを機にタイヤ未交換組のピットが慌ただしくなり、翌19周終わりで続々と各車が帰還を果たす。これを見て俄然ペースアップしたのが、太田。しかし岩佐のチームも手早く作業を終えてコースへと送り出すことに成功、再びトップで1コーナーへの進入をしてみせた。
 

これで、トップ岩佐の背後に太田が着ける形となり、3番手以降はNo.14 福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)、阪口、No.65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)、No.19 ザック・オサリバン(TEAM IMPUL)と続き、岩佐と同じタイミングでタイヤ交換を強いられた野尻はオサリバンの背後に甘んじる。
 

19周からSCランとなると、再び雨が降り始め、ハーフウェットに近い状態となる。21周終了をもってリスタートを迎えたが、その再開を前にトップ2台が激しく牽制。結果的にリスタートで岩佐の加速がにぶり、太田がトップを奪って見せる。だが、その後方ではフラガと野尻がそれぞれ態勢を崩してコースオフするなど大混乱の状態に。これにより再びセーフティカーが導入され、岩佐をはじめとする上位10台が続々とピットに舞い戻り、ウェットタイヤへの交換を行なった。だが、その一方で後方に沈んでいた7台はステイアウトを選択。これにより、再開時のコンディションと装着したタイヤによって明暗が分かれる展開が待ち受けた。
 

レースは、ステイアウトを選択した車両が上位グループを形成。そのトップに立っていたのが、予選14番手だったフェネストラズ。これにNo. 3 ルーク・ブラウニング(REALIZE KONDO RACING)、No.39 大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、No.22 松下信治(DELiGHTWORKS RACING)、さらに坪井ら計7台が先行し、ひと足先にウェットタイヤへ交換していた1台がこれに続き、交換組のトップだった太田は9番手からレース再開を待つ形となる。
 

そしていよいよセーフティカーのルーフライトが消灯し、残り4周の”ガチバトル”に。クリアにリスタートを決めたフェネストラズに対し、ブラウニングと大湯は苦戦。ここで不安定なコンディションを味方につけた松下が一気に2番手を奪取、その後方では坪井も負けじとポジションアップを決めてみせ、3番手へと浮上した。
 

こうして試合巧者の3選手がそのままトップ3をキープ。フェネストラズが昨年の第9戦富士での勝利以来となる自身3勝目を挙げ、今シーズンからスーパーフォーミュラに復帰を果たした松下が2位で続き、自身としては2022年第3戦鈴鹿での初優勝以来となる表彰台となった。また、3位の坪井にとっても、待望のシーズン初表彰台獲得という結果を手にした。一方、ポールスタートの岩佐は13位、そして大逆転勝利を狙った太田は7位で戦いを終えている。
 

明日も23日も、予選と決勝を1デイ形式で実施。天気は回復傾向にあるため、明日こそ完全なドライコンディションでのバトルを期待できそうだ。
 

【第4戦鈴鹿 決勝トップ3】

1.No.37 サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOMʼS)1:05’12.423 31周
2.No.22 松下信治(DELiGHTWORKS RACING)+0.760
3.No.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)+1.159










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