5年ぶりの予選Q3で岩佐歩夢がポールポジションを獲得
4月25日、大分・オートポリスで全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の公式予選が行なわれた。予選は今シーズンから復活したQ3までのフォーマットで実施され、そのすべてのセッションでトップタイムをマークしたNo.1 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)が後続に差をつける最速の走りでシーズン2回目となるポールポジションを獲得した。
4月初旬にモビリティリゾートもてぎで開幕した今シーズンのスーパーフォーミュラ。わずか3週間で最南端の開催地であるオートポリスで第3戦を行なう。なお今大会は、もてぎ大会のような1日1レースではなく、予選、決勝を各日に行なうオーソドックスなスタイルが採用されている。このため、予選の方式に変化を持たせ、3回にわたってアタック合戦を繰り広げることになった。スーパーフォーミュラとしては、2021年以来、5年ぶりのQ3復活となる。このフォーマットでは、まず、Q1で参戦ドライバー24名をA、Bの2組に分け、各組から上位6名がQ2に進出。計12名によるアタックとなるQ2からは、上位5名がQ3に進んでポールポジションを競う形とした。
これに先立ち行なわれた朝のフリー走行でトップタイムをマークしたのは、ディフェンディングチャンピオンの岩佐。0.169秒差でNo.14 福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)が続く一方、先のもてぎで連勝したo. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は12番手に留まった。
午前中は青空が見えていたオートポリス。気温15度、路面温度19度というコンディションは、午後2時15分からの予選を迎える頃にはそれぞれ20度、32度まで上昇。だが、上空には薄曇りが一面に広がった。まずQ1・A組には、No.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)、No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)のチャンピオン経験者ふたりはじめ、No. 28 小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)、No.50 野村勇斗(San-Ei Gen with B-Max)、No.53 チャーリー・ブルツ(TEAM GOH)らルーキーが出走した。そのなかでフリー走行で好調だった福住に注目が集まったが、思うようにタイムが伸びず、6番手でなんとかQ1を通過。結果、この組をトップで通過したのは坪井で、これに1000分の4秒差で野尻が続くことに。また、ルーキー野村が5番手でQ1突破を果たしたが、小林とブルツは敗退を喫した。一方のB組には、注目の岩佐、太田が出走。ルーキーでは先の第2戦で大きくポジションアップする活躍を見せたNo.97 ロマン・スタネック(ナビクル Buzz MK RACING)が出走した。そのなかで最速ラップをマークしたのは、岩佐。フリー走行で刻んだベストタイムを更新してみせた。太田はこれに0.156秒遅れの2番手に。そして僅差でNo.37 サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOMʼS)が続く結果となる。なお、セッション序盤、アウトラップを終えたばかりのNo.12 小出 峻(ThreeBond Racing)が1コーナー先で痛恨のコースアウト。赤旗の原因を作ることになり、ここで出走のチャンスを喪失している。
Q1よりさらに気温、路面温度が下がり、19度、30度のコンディションでQ2がスタート。12台がQ3に進出できる上位5台入りを目指して緊迫のアタック合戦を迎える。まずタイヤのスクラブを行なうためにピットアウトからコースを1周してピットイン。タイミングを見計らってアタックラップへと向かう。残り1分を切るあたりから本格的なアタックが始まると、まず野尻がトップタイムを刻んだが、あとから滑り込んだ岩佐が1分26秒419をマーク。Q1での自身のタイムを上回る走りでトップを奪う。結果、野尻は0.1秒差で2番手通過を果たしている。3番手にはNo.38 阪口晴南 (SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が続き、フェネストラズ、太田がトップ5入りしたが、岩佐と太田のタイム差はわずか0.164秒というものだった。また、惜しくも6番手でQ3進出を逃した坪井と太田のタイム差はわずか0.081秒。まさに、シビアな予選を印象付ける結果となった。
Q1での赤旗の影響を受け、当初の予定より11分遅れでスタートしたQ3。5年ぶりのアタック合戦は7分間で行なわれる。出走する5名のうち、2021年のQ3を経験しているのは3名。岩佐と太田にとっては初めてのQ3だ。このセッションでも阪口がアウト〜インでタイヤを交換し、アタックに向かう戦略を採る。残り1分を切り、まずアタックに入ったのは岩佐。これにフェネストラズ、阪口、野尻、そして太田と続く。
真っ先にチェッカーを受けた岩佐が刻んだタイムは、1分25秒866。またも自己ベストタイムを更新し、唯一の25秒台へと突入する圧巻の走りを見せつけ、文句なしのポールポジションを手にした。今シーズン2回目、通算6回目となる。野尻は岩佐に続いて2番手につけていたが、ラストアタッカーとなった太田が0.005秒差で野尻を上回って2番手をもぎ取る。太田は、最終コーナー立ち上がりで大きくラインが膨らみ、右両タイヤをほんの少し縁石に乗り上げる形になったのがタイムロスになったことが悔やまれた。
これにより、今シーズンから導入された「SUPER POLE QUALIFYING Supported by YOKOHAMA TIRE」をモノにした岩佐には、賞金100万円が贈られた。
明日決勝を迎える第3戦のスタートは午後2時30分。41周の戦いとなる。
【第3戦オートポリス 予選トップ3】
1.No.1 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)1’35.866
2.No.6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’26.139
3.No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN AUTOBACS)1’26.144