SUPER FORMULA 第3戦 AP プレビュー
シーズン初のQ3を導入するオートポリスは1レースの戦いに
今シーズンは、開幕戦を三重・鈴鹿サーキットから栃木・モビリティリゾートもてぎへと移して開催した全日本スーパーフォーミュラ選手権。早くもシーズン2大会目、レースとしては3戦目を迎える。その舞台となるのは、大分・オートポリス。5月開催だった昨シーズンは、予選日は悪天候で走行がままならず、決勝日に予選と決勝を実施するワンデーレースとして行なわれた。今週末も少し雲行きが怪しげだが、ステアリングを握るドライバーによって、スリリングなバトルを繰り広げてくれることだろう。
・ノックアウト予選Q3が復活!
1大会で2レースを実施するスーパーフォーミュラ。そのレースフォーマットでは、同日に予選と決勝を行なうスピーディな展開となるだけに、持ち込みセットから好調であること、あるいは短時間で的確なセットアップを見出し、そのクルマをドライビングすることが求められる。ドライバーはもちろんのこと、クルマを用意するエンジニアリングのスキルも相当高くなければ、目まぐるし展開を味方にすることは難しい。すべてのポテンシャルを最大限引き出すことの難しさが、レースを左右していると言える。
頭脳戦ともいえるシングルシーターのスーパーフォーミュラだが、今回のオートポリスは土曜日に予選、日曜日に決勝を行なうという極めてオーソドックスなフォーマットで開催される。しっかりとアプローチしてレースに挑む…と言いたいところだが、今シーズンから新たなフォーマットが導入されている。それが、予選方式の変更だ。土曜日は午前中にフリー走行、午後からは予選を行なうが、そのセッションをこれまでの2回から3回へ増やしたのだ。これはドライバーサイドからの提案をもとに、新たに導入されたものだという。結果、通常より1セット増の4セットのニュータイヤを用いてアタックを実施する。
24選手が2組に分かれ、Q1を実施。各組から上位5台がQ2へと駒を進める。そのQ2を出走した10台から上位5台がQ3へと進出可能となる。Q2までの予選では、全12台によるポールポジション競争だが、Q3では最終的に5台によるアタック合戦を展開することになり、まさに真の最速ドライバーが決まるドキドキ感を味わうことができそうだ。
ちなみに、Q3導入時は「SUPER POLE QUALIFYING Supported by YOKOHAMA TIRE」と銘打たれ、最速ドライバーつまりポールポジション獲得者には賞金100万円が横浜ゴムから贈られるとのこと。単発のボーナスを授与できるとあってドライバーのやる気も上昇するのではないだろうか。なお、今シーズンQ3を導入するのは、今大会と8月初旬の第8戦SUGO大会の2回。100分の1、時には1000分の1を競うドライバーの手に汗握るアタックラップに注目してほしい。
・太田の勢いに待ったをかけるのは誰?
開幕戦のもてぎは、初日が雨模様となり、第1戦はペースカー先導によるレースにとどまり、事実上レースらしい展開は見られないままだった。一方、第2戦は最後の駆け引きをモノにし、トップ争いに終止符が打たれた。そして両レースを制したのが太田格之進(No.6 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だった。
昨シーズンはアメリカでのレースにも参戦し、武者修行した太田。今年はSUPER GTにも参戦するなど日本国内でのレースにも精力的に参戦する。参戦4年目の今年は開幕戦で2勝するという理想的なシーズン立ち上がりとなったため、このオートポリスでも予選から積極的な走りを見せてくるはず。勢いに乗る太田に待ったをかけるのは、果たしてどのドライバーになるのか。
その最右翼となるのは、やはりディフェンディングチャンピオンの岩佐歩夢(No.1 TEAM MUGEN AUTOBACS)か。予選での一発の速さ、決勝での粘りは太田に引けを取らない。前回に続き、このふたりによる熱いバトルが再燃する可能性もあるだろう。一方、ふたりのチームメイトも黙ってはいない。太田のチームメイトである牧野任祐は、もてぎ戦で結果を残せず辛酸を嘗めた。そのリベンジをオートポリスで目論んでいるはずだ。昨年のチームチャンピオンのドライバーのひとりとして、復調を見せて欲しい。また岩佐のチームメイトである野尻智紀は2度ドライバーズチャンピオンに輝いたベテランだ。試合巧者であり、最多ポールポジション獲得者でもある。ここしばらく理想的な勝ちレースからはやや遠ざかってはいるが、すべてのパーツがうまく噛み合えば、誰もが手を付けられない圧勝の戦いを見せるドライバーでもあるので、オートポリスではリズムに乗れるかが勝負の鍵を握ることになるだろう。
トヨタエンジンユーザーからは、やはり2024年チャンピオンの坪井翔(No.36 VANTELIN TEAM TOMʼS)の名前を挙げずにはいられない。勝負を構築するスキルに長けるドライバーであり、先のSUPER GTでも独走によるシーズン初優勝を達成した。このままオートポリスでもいい流れをキープし、来週のGT第2戦富士に繋げたいはずだ。
この他にも、注目のドライバーの名をあげていくと、枚挙にいとまがないのが今シーズンのスーパーフォーミュラだ。予選で僅差のグリッド争いをしたかと思えば、決勝ではタイヤをマネージメントし、息が詰まるほどの繊細な駆け引きを繰り広げる。まさにダイナミックなドラマを惜しみなく発揮するドライバーの奮闘の行方をしっかりと見守ってほしい。
■主なタイムスケジュール
4月25日(土)
09:15 – 11:10 フリー走行1回目
13:00 – 13:50 ピットウォーク
14:15 – 14:25 予選Q1・A組
14:30 – 14:40 予選Q1・B組
14:50 – 15:00 予選Q2
15:10 – 15:17 予選Q3
17:00 – 17:30 キッズピットウォーク
4月26日(日)
09:40 – 10:10 フリー走行2回目
10:45 – 11:35 ピットウォーク
13:35 – 14:30 スタート進行
14:30 – 決勝レース 41周/最大75分