エッセン・モーターショー2025:ベストビルド&チューニングハイライトホール別完全ガイド 詳細ページ(28327) - イベント・レースレポート

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エッセン・モーターショー2025:ベストビルド&チューニングハイライトホール別完全ガイド




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ヨーロッパ屈指のインドア・カーイベントといえば、やはりエッセン・モーターショー(EMS)だ。出展ブースの数、展示車両のバリエーション、そのどれを取っても規格外。個人的にも毎年楽しみにしているイベントのひとつだが、2025年は現地取材に本物のベテランが入った。20年にわたりEMSに通い続けてきた、イェルーン・ウィレムセン。本稿は、そのエッセン・モーターショー取材レポート第1弾である。
 

– マリオ・クリストウ
 

熱気もひと段落したところで、あらためてエッセンについて語ろう。エッセン・モーターショーの記事を書くたびに、いつも同じ壁にぶつかる。いったい、どこから書き始めればいいのか。このホールを20年歩き続けてきた今でも、決定打となる書き出しは見つからない。ならば、もういい。小難しい前置きは抜きにして、まずは基本からいこう。
 

11月下旬。舞台は…そう、ドイツ・エッセンにあるエッセン・メッセ。9つもの巨大ホールを使い、20か国以上から500を超える出展者が集結する。1週間で来場者は約36万人。名実ともに、ヨーロッパ最大級…いや、最大の自動車イベントと言っていいだろう。会場ではライブ形式のモータースポーツデモをはじめ、サイン会や新製品プレゼンテーションなど、息つく暇もないプログラムが展開される。
 

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しかし、我々カーエンスージアストにとって最大の見どころは、ホール5に設けられた「チューニング・エクスペリエンス」だろう。ここには、スヴェン・シュルツ率いるキュレーションチームによって厳選された150台以上のマシンが並ぶ。さらにホール6、ホール7には、JPパフォーマンス、KWサスペンション、Streetec GmbHといった名だたるチューニングカンパニーが出展。このあたりの話は、後ほどじっくり触れていくことにしよう。
 

まずはチューニング・エクスペリエンスのホールからスタートだ。シャッターを切る前に、まずは会場の景色と音、その空気感を全身で味わうのがいつもの流儀。見慣れた“大物”たちの姿もあれば、初顔合わせとなる新世代のビルドも多い。旧友、新しい仲間たちと語り合いながら歩き回る、長い一日の始まりとしては、実に心地いい導入だった。
 

並ぶクルマの振れ幅は、とにかく圧倒的だ。明らかにナンバー取得を想定していないフルショーカーから、気負いのないストリートビルドまで、その幅は実に広い。アプローチもまた無限大。純正の延長線上を突き詰めたOEM+から、振り切ったシャコタンスタイルまで…その間に存在するあらゆる解釈が、ここには集まっている。
 

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真っ先に目を奪われたのが、ニック・スタッブスが手がけたこのメルセデス・ベンツ190Eだ。ネット上では何度も目にしてきた一台だが、実車の存在感は別次元。何より好感が持てるのは、明確なプランを持ち、それを最後まで貫き通している点。ブレないコンセプトが、この190Eの完成度を一段引き上げている。
 

そのプランは、細部に至るまで完璧に具現化されている。外装は言わずと知れたファルケンのリバリーを纏い、インテリアに目を移しても、そのカラーウェイがしっかりと踏襲されている。そしてエンジンベイには、M113型V8を搭載。この190Eについては、近いうちに本誌でフル特集をお届けする予定だ。
もう一台の見覚えのある顔が、マーティン・ゾンビエルスキのメルセデス・ベンツW108だ。2年前のUltraceで初めて目にし、そのときも強く印象に残った一台。そして今回見ても、その魅力はいささかも色褪せていない。実はこのクルマ、文字どおり“2台分”の存在だ。ベースにはメルセデス・ベンツW211のシャシーを用い、その上にW108のボディを載せている。
 

つまり、中身は現代車ならではの快適装備を備えつつ、外観は1969年当時の佇まい。そこに金属製のワイドフェンダーを組み合わせるという、実に贅沢な構成だ。フロントに鎮座するHellaのドライビングランプは、あの悪名高きメルセデス・ベンツのレーシングマシン“レッドピッグ”へのオマージュとなっている。
 

こちらもネット上では何度も目にしてきた一台、ヨセフィーヌ・リンドクヴィストが製作・所有するVWブラジリアだ。このクルマについては、アレン・ハセタがすでに特集記事を執筆している。『The Art Of Not Giving Up ― もうひとつのフォルクスワーゲン』未読の人は、ぜひチェックしてほしい。
 

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このVW T2バスは、もはや完全にフルショーカーと呼ぶべき存在だろう。初めて目にしたのはポーランドで開催されたUltraceだったが、何度見ても圧倒される一台だ。改造内容を挙げ始めたらキリがないが、すべての起点となっているのは、車体中央に搭載されたBMW製V12エンジンにほかならない。
マクラーレンF1さながらのセンタードライビングポジションへとシートレイアウトは変更され、全幅はほぼ倍近くまで拡大されている。好き嫌いは分かれるだろうが、この作り込みと労力には、素直に敬意を払うしかない。
 

そして「作り込みへの敬意」という流れで紹介したいのが、正直に言って自分の守備範囲外にあるジャンル―ホットロッドだ。嫌いというわけではないが、オランダの公道ではまずお目にかかることのないタイプのクルマでもある。おそらく他の国でも事情は似たようなものだろう。快適に走れるとは、どうにも思えないからだ。とはいえ、ここでは余計な先入観は置いておいて、目の前にあるこの一台に集中しよう。
このホットロッドのベースとなっているのは、よくあるアメリカ車ではなく1948年式のイタリア車フィアット1100。まさに型にはまらない発想を体現した一台だ。さらにエンジンに目をやると小さなロゴが目に入る。そう、搭載されているのは本物のフェラーリ製V8エンジンである。

 

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イギリス出身の読者なら、ロータス・オメガ、あるいはロータス・カールトンと勘違いしてしまいそうだが、これは別物だ。こちらのほうがはるかに希少な存在で、1991年にオペル自身のためにイルムシャーが製作したDTMホモロゲーションモデルである。当時のDTMレギュレーションでは、レースカーの市販仕様を最低500台生産する必要があり、その条件を満たすために生まれたのが、このオペル・オメガEVO 500だ。ボンネットの下には、レース仕様から直接フィードバックされた4.0リッター24バルブ直列6気筒エンジンが収まり、最高出力は230bhpを誇る。
 

外観もレースカーとほぼ見分けがつかないほどだが、いくつかのモディファイが施されている。足元には19インチの3ピースRHクロスラインを装着し、随所にK-Tech製のカーボンパーツが奢られている。
 

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このコンビは、はるばる南アフリカからやってきた。製作を手がけたのはChicanos Customsのチップ・ムーサで、イギリスのCar Audio & Securityの面々によってエッセンへと運び込まれている。南アフリカではBMW E34 M5ツーリングが正規販売されなかったため、オーナーは創意工夫を凝らすことになった。ベースに選んだのはBMW 525ツーリングで、フロントフェンダー、グリル、バンパー、サイドスカートはもちろん、純正交換用のヘッドライト、テールライト、フォグランプ、ウインカーに至るまで、あらゆるパーツを換装し、本物のM5ツーリングさながらの姿へと仕上げている。
 

だが、このスワップは見た目だけに留まらない。ボンネットの下には、90年代初頭にヨーロッパ市場向けE34型M5のためにBMWが製造したS38B38エンジンを搭載。足まわりにはエアサスペンションが組み込まれ、低さを愛する我々の期待にもきっちり応えてくれる。さらに、トレーラーに載せられたBMW 1602との統一感を意識し、足元には17インチのBBS RSが選ばれている。
 

BMW 1602も同じショップによって製作された一台で、エンジンにはオリジナルのM10B16を今なお搭載している。こちらも足まわりはエアサスペンション化され、ホイールは同じ3ピースのBBS RSだが、サイズは16インチを選択。インテリアにはオフホワイトのレザーシートが奢られ、センター部にはパンチングとダイヤモンドステッチが施されている。フロントスプリッターとリアスポイラーは3Dプリンターで製作され、ワイドフェンダーを組み合わせることでターボ仕様を思わせる佇まいに仕上げられている。
 

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このBMW M3は、まさにOEM+という言葉を体現した一台だ。ひと目見ただけでは、ただローダウンされたM3に見えるかもしれない。しかし、細部に目を向けると、随所に小技の効いたディテールが隠されていることに気づくはずだ。まず注目したいのは、分かりやすい部分―ホイールとフィットメント。Airlift Performanceのエアライドによって、フェンダーとリムの関係は理想的なバランスに仕上げられている。
 

ホイールはポリッシュドリップにゴールドセンターを組み合わせた3ピースのBBS E88。サイズはフロントが9J×19インチ、リアが11J×19インチとなる。ゴールドセンターと輝くリム、そしてフェニックスイエローのボディカラー。この組み合わせが、個人的にはたまらなく刺さる。
 

リアハッチは純正CSL仕様へと換装され、リアディフューザーも同様にCSLパーツカタログからの流用だ。テールランプはUS仕様へ変更され、シルバーやクロームのパーツはすべてブラックアウト処理が施されている。インテリアに関しては、オーナーが貯金箱を叩き割ったと言わんばかりに、入手可能なM Performanceパーツをフル投入している。
 

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最後に紹介したいのが、1986年式のシトロエンCXだ。一般的にチューニングと結び付けて語られるクルマではないが、こうしたモデルにも確かなポテンシャルは秘められている。エクステリアは全体的にクリーンに整えられている一方で、最大の見どころは、このモデルには本来設定のないスーサイドドアの存在だ。
 

ドアを開けると、そこにはグアカモーレグリーンのファブリックで仕立てられた、フルカスタムのインテリアが広がっている。
 

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続いて足を運ぶのは、チューニングカンパニーが集結するホール6だ。そこでまず気づいたのが、今年はホイールメーカーの出展が明らかに増えているということ。クールな展示車両が並んでいたので文句はないが、この中で2026年まで生き残るブランドがどれほどあるのか、ふと考えさせられた。
 

まず最初に立ち寄るのは、ジャン=ピエール・クレーマー率いるJPパフォーマンスのブースだ。EMSでも屈指の規模を誇るスタンドを構え、しかも毎年きっちり“仕掛け”を用意してくるのが彼ららしい。イベントまでの準備過程は、YouTubeチャンネルを通して追いかけることもできる。そのYouTubeだが、彼らが活動をスタートしたのは2012年。これまでの総再生回数は、なんと21億回を超える。ドイツ国内では“知らない人はいない”と言っていい存在だろう。そんなジャン=ピエールが、こっそり教えてくれた裏話がある。現在、ドイツ語圏以外のファンに向けた英語字幕版コンテンツを準備中なのだという。
 

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まず真っ先に目を向けたのが、JPパフォーマンスが手がけた日産スカイラインR34 GT-Rだ。狙いは“究極のR34”を作り上げること。そのために車両は一度完全に分解され、再組み立てに用いられたパーツはすべてNISMO製という徹底ぶりで仕上げられている。
 

ボルトやビスの一本、ウインドウトリムを含む細かなパーツに至るまで、すべてが新たに置き換えられている。さらに足元には、R35 GT-R用ブレーキを収めるために特注されたNISMOホイールが奢られていた。
 

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大きなサプライズのひとつが、このカスタム・ワイドボディ化されたジャガーEタイプだ。金属加工はマイスター・メガーレが担当しており、完成まではまだ初期段階といったところ。JPパフォーマンスのメインスタンドの隣には、同社のサブブランドであるK80ホイールのブースが並んでいた。
 

そのEタイプのために用意されているというホイールを、ちらりと見ることができた。素材はすべてチタン製で、デザインも他に類を見ない独創的なものだった。
 

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それでは、会場に集結した他のチューニングカンパニーにも目を向けていこう。
会場を見渡すと、BMW M3ツーリング、さらには新型M5ツーリングまで、チューナーたちのお気に入りであることが一目で分かる。どこを見ても、そのどちらかが視界に入ってくるほどだった。
 

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アウディ・スポーツクワトロは、もはや日常使いできるクルマとは言い難い。現在では事実上プライスレスな存在だからだ。だがLCEは、その常識を自らのスポーツクワトロ解釈によって覆してみせた。
 

LCEが生み出した「ショート・クラシック」は、ラリーにもロードにも対応するまったく新しいモデルとして設計された一台だ。出力は300ps仕様から選択可能で、フルカスタマイズに対応し、しかも100%ドイツTÜV認証を取得している。今回展示されていたのは、マット仕上げの“タウジルバー”を纏った仕様。心臓部には2.5リッター20バルブの直列5気筒エンジンを搭載し、最高出力550ps、最大トルク680Nmを発生。誰もが知る、あの独特のサウンドを存分に響かせる。足元を飾るホイールは、Yido Performance製「Retro One」だ。
 

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フォトギャラリー

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