遠目でも映えるR34 GT-T、近くで見るとさらに際立つ完成度 詳細ページ(27705) - イベント・レースレポート

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遠目でも映えるR34 GT-T、近くで見るとさらに際立つ完成度




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記事提供元:MOTORTREND
ライター:Rodrez フォトグラファー:@redherringphotography
 
 
アメリカに上陸したR34は、転売候補から「手元に残すべき1台」へと変わった。
 
『Need for Speed Underground 2』を徹夜で遊び、果てしなく続く『ワイルド・スピード』シリーズを追いかけていたあの頃から、ブレンダン・マクギネスの心はスカイラインに惹きつけられていた。歴代フラッグシップの魅力をすらすら語れるエンスージアストの例にもれず、彼の目標は「いつか自分のスカイラインを手に入れること」だった。
 
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2台あればもっと楽しい

 
数年後、彼は憧れのR32スカイラインを手に入れるだけでなく、1998年式R34 GT-Tまで手にしてしまった。「友人のジョーダン(Enticed Imports)から連絡があって、“R34に興味ある? 合法化前のラストチャンスかもしれない”と言われました。一緒にオークションページを見て……断れるわけがなかった」
 
 
何度挑んでも、オークションではことごとく敗れてツキに見放されたかに思えた。ブレンダンはこう振り返る。「入札しても毎回競り負けてばかりだった。でも、内装欠品とモディファイの多さで誰も欲しがらなかったこの1台に出会えた。俺は“引退したサーキット車”が大好きなんです。シンプルで、独特のキャラクターを持っているからね」
 
チューニング内容は致命的なものではなく、欠けていた内装パーツも探せば揃えられるレベル。そう判断して入札を入れると、見事に落札成功。こうしてブレンダンは、書類上ではあるが2台のスカイラインを所有することになった。実車が届くまでには半年以上を要したが、到着したその瞬間、このR34はアメリカ北西部で初めて州に合法登録されたR34、ひょっとすると全米初の1台となったのだ。
 
 
 
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コンディションは極上

 
写真でしか見ていなかったため、前オーナーのチューニング歴を考えればブレンダンはあくまで低めな期待しか持っていなかった。最初は「少し楽しんでから売却」と考えていたが、その気持ちは現車を目にした瞬間に変わった。「実物を見て驚きました。あれだけ手が入っていて内装も抜けているのに、コンディションは完璧だった。リフトに載せたら信じられない光景だったね。フリーズプラグ、アーム類、ターボのフィッティングに至るまで新品同様。オイル漏れも錆も一切なしだった」
ブレンダンは点検とリフレッシュのためにエンジンルームをバラし、バキュームラインやカプラーを総入れ替え。さらにはブローオフバルブ用のプラグまで自作してしまった。ターボには軽い内部加工を施し、Blitz製ダウンパイプ、インタークーラー、チャージパイピング、吸気系をセットアップ。内部はノーマルのままのRB25 Neoだが、楽に350psを発生し、シンプルで信頼性も高い“即戦力”ユニットとなっている。「純正NeoはOEMプラスの魅力を感じさせてくれるんだ。ビルトモーターと純正ではフィールがまったく違う。このR34はオリジナルの走りのスピリットを残したいと思ってる。それに…まだテールパイプから火も吐くんだから、それだけで十分楽しいよ」
 
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精悍にワイド化

 
このGT-Tは、F1 GTRフロントディフューザーとダクト付きボンネットによって、よりワイドで獰猛なルックスを獲得。さらにBV2カーボンフェンダーが鋭いプレスラインを生み出し、Aピラーへとつながる位置にはKDCサイドミラーが鎮座する。下へ目を移せばImpul製サイドスカートが伸び、リアにはURASワイドフェンダー。背後には迫力のEspritウイングがそびえる。ディープブラックに塗り上げられたボディに組み合わせるのは、フロント18×9.5J、リアはさらに1インチワイドなWORK T5Rだ。
R34の車高はあくまで実用的で機能的な高さにセットされている。それこそがこのクルマの本来の役割だからだ。「納車から最初の2か月で、すでに1000マイル以上走ったよ。スカイラインは走らせてこそだし、どこへ行っても誰かを笑顔にしてくれるクルマなんだ」足まわりはGPスポーツの車高調にBlitz製前後タワーバーを追加し、剛性をしっかり確保。さらに新品純正ブッシュ類を一式入れ替えてサスペンションをリフレッシュ。高速域での安定性を狙ってHICASは無効化されている。
ブレンダンは欠けていた内装パーツを一部組み戻し、暫定的なシートを装着しているが、まもなくステータス製バケットに置き換える予定だ。ダッシュ上部には追加メーターがずらりと並び、往年の名機A’PEXi SAFCがパイオニア製ダブルDINのすぐ上に収まる。さらに、ダッシュを貫通するワンオフロールケージも当時のままキャビン内で存在感を放ち続けている。
 
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一瞬で変わった未来

 
R34を見つけてオークションで落札した当初、将来のプランはまだ定まっておらず、売却する可能性も十分あった。しかし現車を目にした瞬間、その考えは一変。今では手元に残すことを決めている。「これからもエンジンルームや内装を仕上げるためにパーツを作っていくつもりだけど、基本は定期的にメンテして普段から走らせている。ときにはサーキットやイベントにも持ち込むよ。――日本でこのR34を仕上げてくれた誰か、本当にありがとう」
 
 
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スペックリスト

 
1998 Nissan Skyline R34 GT-T
•オーナー:Brendan McGuiness
•Instagram:@b.mc.guiness
 
エンジン
RB25 Neo/内部ノーマルターボにライトチューン/Blitz ダウンパイプ・吸気・インタークーラー・パイピング/HKS SSQV V1 ブローオフバルブ・アッパーインテークパイプ/Reinhard タクミマフラー
 
サスペンション
GPスポーツ車高調/新品純正ブッシュ一式/HICASキャンセル/Blitz 前後タワーバー/CUSCO 6点式ロールケージ(ガセット付)
 
ブレーキ
ステンメッシュブレーキライン
 
ホイール & タイヤ
WORK T5R 2P フロント18×9.5J +12/リア18×10.5J +12
Hankook Ventus V12 Evo2 フロント225/40/リア265/35
 
エクステリア
Car Shop F1 GTR フロントディフューザー/BV2カーボンフェンダー・カーボンダクト付ボンネット/Esprit GTウイング/URAS リアワイドフェンダー/Impul サイドスカート/Nismo フェンダーカバー/KDC サイドミラー
 
インテリア
Naniwaya Japan シート/Status Racing ハーネス/Depo ステアリング/新品純正GT-Rペダル&センターコンソール/Nismo カーボンシフトノブ・メータークラスター/URAS メーターフード/Ridiumworks ターボタイマーマウント・V1 A’PEXi コンソールマウント・コイルホルダーパネル/2代目トヨタ・アリスト純正フロアマット/Depo 追加メーター/A’PEXi SAFC・AVCR/Blitz ターボタイマー
 
Thank You
Mattari shop/Ridiumworks
 
 
Special Thanks
Red Herring Photography/Enticed Imports/Drift Team Nerd/Drift Team LateNotice/Ignition Speed Shop
 
 

フォトギャラリー

 

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