SUPER FORMULA 第5戦APプレビュー
1ヶ月ぶりの決戦。舞台は九州へ
モビリティリゾートもてぎで開催された2連戦からおよそ1ヶ月。今週末には、早くもシリーズ第5戦の戦いが控える全日本スーパーフォーミュラ選手権。その舞台となるのは、本州から離れて九州・大分へと移り、オートポリスで再びバトルを繰り広げることになる。年に一度の九州決戦、また新たなヒーローが生まれるのか。さらに盛り上がりそうな気配だ。
・山間に位置するサーキット
新緑がまぶしい季節となり、天候が良ければ初夏を存分に感じることができる時期に開催される今回の一戦。ワインディングロードを登り、観光気分も存分に味わえる先に待っているのが、オートポリス。開催時期は昨年とほぼ変わらないが、今年は5戦目。去年は2戦目だっただけに、今年は早くもシーズン中盤を意識した戦いとなる。
阿蘇山に囲まれるような場所にあるオートポリスは、アップダウンに富み、コーナーも低、中、高速コーナーが多彩に組み込まれている。また、車両のピットがメインストレートの左側、つまりコースの外側に配置されているというユニークなコースでもある。
・九州決戦の見どころは?
年に一度の開催、しかもシーズンオフでのテスト開催もないオートポリス。文字通り、ぶっつけ本番の戦いとなる。チームが持つ豊富なデータを活用し、ベースセットを持ち込むことになる。もちろん、経験のあるドライバーにとっては”勘を戻す”ところからの調整となるだろうが、今シーズンからステアリングを握るドライバーにとっては、その適応力が問われる戦いでもある。自身のスキルの高さをアピールする絶好のチャンスというわけだ。ただ、経験あるドライバーにとっても今年の一戦は”特別感”があるのではないだろうか。というのも、スーパーフォーミュラでは今シーズンからタイヤスペックが変更されており、そのタイヤを装着して走行するのは初めて。この点は参戦ドライバー全員が”イコールコンディション”であるため、予選日朝のフリー走行で誰がいち早く路面に見合うセッティングを導き出すか、その点も注目だ。
・シーズン中盤戦に向けて
3月上旬にシリーズが開幕した今シーズンは、鈴鹿、そしてもてぎで1大会2レースを開催、すでにこのオートポリスで5戦目を迎える。シーズン中、全12戦での開催であるため、早くもシーズン中盤に向けての一戦に位置する。つまり、タイトル争いを意識する以上、好成績を残すことが求められるのがこの大会でもある。これまでの2大会を振り返れば、No. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が初チャンピオン獲得に向け、いい波に乗っているのは明らか。初戦を制した牧野の僚友、No. 6 太田格之進らに対し、ディフェンディングチャンピオンのNo.1 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)は、圧倒的な速さや強さをまだ存分に発揮できていないとも言える。ポイントランキングだけでシーズンを占うにはまだ時期尚早ではあるが、そろそろ巻き返しに入らなければ、タフな戦いが続くなかでのシリーズ連覇達成には暗雲立ち込める事になりかねない。そういう意味でも、このドライバーのポテンシャルが他のサーキットよりも問われやすいオートポリスは、いつも以上のドラマが期待できるのではないだろうか。勢いに乗る大田や牧野がこのまま突っ走るのか、あるいは、未だ優勝に手が届きそうで届かないNo.15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)が悲願の勝利を果たすのか。はたまた、そろそろ”エンジン始動”といきたいNo.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)が”目覚める”のか……。そして、今大会には、WEC参戦で欠場していたNo. 7 小林可夢偉(Kids com Team KCMG)や怪我で参戦を見送っていたNo.19 オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)が出走。腕に覚えのあるドライバーたちがどのようなベストパフォーマンスを披露するのか、しかと見届けてほしい。
主なタイムスケジュール
5月17日(土)
09:15 – 10:45 フリー走行1回目
12:40 – 13:30 ピットウォーク
14:00 – 14:10 予選Q1・A組
14:15 – 14:25 予選Q1・B組
14:35 – 14:42 予選Q2
16:30 – 17:00 キッズピットウォーク
5月18日(日)
09:40 – 10:10 フリー走行2回目
10:45 – 11:35 ピットウォーク
14:30 – 決勝レース 41周/最大75分