コンセプトが現実に──Landed Show Thailand、2025年も開催!
記事提供元:SPEED HUNTERS
記者:Waruth Seehanath
タイの冬の名残が残る季節。バンコクからクルマで約2時間半、ナコーンラーチャシーマー県(通称コラート)で、とあるカーイベントが今年も開催された。
会場は、ランチョ・チャーンウィー・リゾート&カントリークラブ。完璧に手入れされたゴルフコースのグリーン上で行われるこのイベントこそが、「Landed Show」だ。昨年初開催されたLanded Showは、2025年の今年で2回目。誰もが予想以上のクオリティと熱気を感じたはずだ。
このイベントは、Keng Benz Dang、Stance Mania、Khub-Tie、Adap、Garage N1といった、クルマへの情熱を共有する仲間たちによって立ち上げられた。きっかけは、グループ内で最年少メンバーがふと「こんなイベントやってみたい」と言い出したこと。ちょうどその頃、ランチョ・チャーンウィーのオーナーもクルマ好きだと聞き、「これはいけるかも」と一気に話が進んだ。実際に会って話してみると、互いのビジョンは完全に一致。会場の確保は驚くほどスムーズに決まった。
名門リゾートの18ホールあるコースの中で、我々が惹かれたのは7番ホール。美しい背景、クラブハウスからのアクセス、そして何よりローダウン車両でも安心して出入りできる地形。それはまさに理想的なステージだった。
だが、話はそう簡単ではなかった。いざ現実に戻って企画を詰めていくと、発電機のレンタルからステージの設営費まで、想定以上にコストがかかることが判明。しかも、こうしたイベントを主催するのは我々にとって初めて。スポンサーにどうプレゼンすればいいのかすら分からなかった。なにせ、タイでは前例のないタイプのイベントだったからだ。
とはいえ、まずはシンプルなプレゼン資料を作り、最初の企業に話を持ち込んだところ、なんと即OK。それは嬉しかったが、あまり資金をお願いしていなかったこともあり、さらなるスポンサー探しが続いた。しかし、我々の壮大なビジョンをうまく伝えきれず、理解を得るのは難航した。そこで考えたのが、「百聞は一見にしかず」。実際に7番ホールに我々のクルマを並べて撮影し、それをプロモーションに使用することにした。これが大成功。コンセプトが一気に伝わり、その後はスポンサーの協力も続々と集まった。
2024年に開催された初回Landed Showは大盛況。大勢の来場者が集まり、大きな手応えを感じた我々は、自然と2025年開催に向けて動き出していた。
そして迎えた2025年。国内外からさらに多くのゲストが集まり、イベントはさらに進化。マレーシアから仲間たちも駆けつけ、参加台数も昨年を大きく上回った。
Landed Showは、タイのモディファイ&カスタムシーンにとって、新たな時代を切り拓く存在になりつつある。これからこのイベントがどう成長していくのか、今から楽しみで仕方がない。そしてこのLanded Showは、6月にバンコク・ムアントンターニで開催される、タイ最大のカーイベント「Impact Speed Festival」の前哨戦とも言える存在でもある。このフェスティバルは6ZeroとInfinite Mediaによって運営され、3日間2泊のスケールで開催。モータースポーツ業界のキープレイヤーから、チューニングショップ、メディア、そして全国のカーオーナーたちが集結する。
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その答えが、ここにあるかもしれない。
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