N1シャーシに400Rスタイル、そして800馬力――これ以上のR33はある?
オーストラリアのチューナー「Andrew Hannason」が3年かけて仕上げたこの1台、なんと販売予定価格は…約5300万円!
GT-Rのスペシャルエディションは数え切れないほど存在するけど、「全部のイイとこ取り」した究極のGT-Rが作れたら…?もしR33ファンなら、間違いなくこんな姿になるはずだ。
このマシンのベースは、たった87台しか作られなかったR33 N1シャーシ。N1は、ABSなし、軽量化、そしてレース仕様のエンジンを搭載した特別なモデルだ。それに、伝説の400Rのデザイン要素を取り入れつつ、RB26エンジンを800馬力まで引き上げたっていうから、これはもう“神”仕様?
このプロジェクトを手掛けたのは、オーストラリアにある「Legendary Garage」のHannason氏とそのチーム。
3年もの歳月をかけ、N1にオリジナルの400Rバンパー、サイドスカート、ディフューザーを装着。さらに、ベンチレーション付きボンネットとカーボン製リアウイングもすべて本物の400Rパーツを使用している。
ボディカラーは、N1専用色だった「QM1ホワイト」で仕上げられ、ホイールはRays Nismo LM1 GT1の5本スポークに、ブルーのアクセントを入れた仕様。
肝心の中身もフルカスタムだ。エンジンはN1ブロックがベースだが、HKSやPRPといった有名ブランドの鍛造パーツで徹底的に強化。強化ツインターボ、大型インタークーラー、チタン製バルブも投入され、最終的に出力は800馬力に到達している。
パフォーマンス数値は公開されてないが、純正R33の0-100km/h加速が5.4秒、最高速250km/hを大幅に超えてくるのは確実だろう。ちなみにR33は、量産車として初めてニュルブルクリンクで8分未満を叩き出した車でもある。このスペックなら、現代のR35に迫るタイムを出しても不思議ではない。
インテリアも抜かりなし。400Rのフロントシート、ステアリング、フロアマットまで移植されている。特にフロアマットは入手が難しかったらしく、Hannason氏も「ここが一番時間かかった」と語っている。シフトは5速マニュアルで、センターコンソールに堂々と鎮座する姿がたまらない。「こういうレトロ感、最高だよな」と思わずニヤけてしまうポイントだ。
Hannason氏は、「N1って誤解されがちなんだ」と言う。「N1は、市販されたことがない希少な車で、基本的にホモロゲーションモデル。日産の関係者やチームがレース用に使うための車だった」
一方で、400Rはスペック的にはレアだけど、「ベースのR33 GT-Rを大量にNismoがカスタムしたモデルに過ぎない」とも説明する。「僕がやったのは、N1に400Rの要素を加えたこと。これが本来の400Rのあるべき姿だと思っている」
Hannason氏は、この究極のR33を近々オークションに出品する予定だそうだ。
ガイドプライスは約**£315,000、つまり5300万円だ。5300万円あったらフェラーリ296 GTBも買えるって?
だけど、R33のN1&400R仕様は、そんな現代のスーパーカーにも負けない「価値」がある一台ではないか?
さて、みんなはどっちに賭ける?