JAF鈴鹿グランプリ、太田が逆転勝利で鈴鹿2連勝 詳細ページ(25867) - イベント・レースレポート

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JAF鈴鹿グランプリ、太田が逆転勝利で鈴鹿2連勝




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11月10日、三重・鈴鹿サーキットで2024年全日本スーパーフォーミュラ選手権第9戦が開催された。前日に続き、午前に予選を行ない、午後から決勝というワンデーレースフォーマットでの戦いでは、予選2番手スタートのNo. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がスタート直後に逆転を見せ、その勢いのまま優勝を遂げている。
 

第9戦 決勝

ついにラストレースを迎える鈴鹿。前日と異なり薄曇りの天候となるも穏やかな天気のなかでまずは午前の予選を迎えた。Q1はA組、B組ともにQ2の進出を果たした選手の顔ぶれは大半変わらず。とはいえ、一番の違いはNo.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)がQ2進出を果たしたこと。前日の第8戦では、セッション中の赤旗中断からの再開で他車との位置取りの関係でタイヤのウォームアップのタイミングを逸し、ベストラップを刻めず、総合14位と沈んだ。決勝では怒涛の追い上げを見せ、観客を沸かせるパフォーマンスを披露したが、結果は5位。この結果によって、タイトル獲得の権利を喪失した。最終戦は「JA鈴鹿グランプリ」のタイトルがかかった栄えある一戦だけに、強い思いをもって挑んだに違いない。Q1・B組を3番手で通過すると、Q2では各セクタータイムでベストラップを刻むアタックを披露。ライバルより早めのアタックで1分36秒542のタイムを叩き出し、トップへ。そのあとからNo.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOM’S)がチェッカーを受けるも、2番手に。すると、前日にシーズン初優勝を果たした太田が野尻と坪井の間に割って入るタイムをマークする。一方、大逆転をかけて臨むNo. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、Q1・A組を2番手で通過したものの、肝心のQ2でタイムを伸ばせず。ポイント加点のあるトップ3どころか、10番手に甘んじる結果に終わった。
 

なお、タイトル争いだが、坪井が予選3番手に留まったことで牧野にもまだかろうじてチャンスは残ることに。仮に2番手となれば、この時点で坪井のタイトルが確定しただけに、まさに牧野は”首の皮一枚”状態で最終決戦に臨むことになった。
 

第9戦鈴鹿 予選トップ3

1.No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)1’36.542
2.No. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’36.797
3.No.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOM’S)1’36.844
 
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第9戦 決勝

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予選終了から、およそ4時間半の時間を経て迎えた最終決戦第9戦。日差しは顔を出さずとも、気温20度、路面温度25度というコンディション下で31周のシーズンラストレースが幕を開ける。
 
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ポールポジションの野尻を上回るスタートを決めたのが、隣の太田。1コーナーのホールショットを奪取するとその勢いのまま、後続を引き離しにかかる。逆に野尻はその太田についていけず、さらには、背後に迫った坪井に対して2周目の1コーナーの飛び込みで大外刈りを許してしまう。これで3位へと後退した野尻だったが、今度は同じ周のシケインでNo.8 福住仁嶺(Kids com Team KCMG)にも先行され、4位で周回を重ねることになった。
 

逃げるトップの太田に対し、2番手の坪井は思うように差を詰めることができず、逆にうしろの福住との攻防戦を気にかけなければならない状態。また、野尻はさらに6周目の1コーナー飛び込みでNo.65 佐藤 蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)に逆転され、5番手へとポジションを落とした。
 

着々と独走態勢を構築する太田。これに対し、状況を変えるためにフォーカスされたのがルーティンのピット作業だったが、まず、真っ先に動いたのが福住。これに野尻をはじめ、全8台がピットへ。そのなかで今回がスーパーフォーミュラのラストレースとなるNo.64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)がピット作業で逆転に成功。コース上で攻め立てていたNo.38 阪口晴南 (VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)の前に出た。一方、2位以上を目指す坪井、さらにポジションアップが必須の牧野ら7台が翌周にピットへ。この2周で15台が早くもピット作業を終えたが、この状況をしかと見届けるような形でトップの太田がピットへ。大きなリードをもって作業を済ませると、問題なく事実上トップをキープしたままコースへと復帰を果たした。
 

だが、その背後にはピット作業を済ませてタイヤが発熱した状態の坪井の姿が。気迫ある力走で13周目のヘアピンでは一触即発状態の攻防戦となり、その勢いでバックストレートさらには130R、シケイン⋯⋯と激しいバトルとなったが、太田はしっかり坪井をシャットアウト。メインストレートではクルマを左右に振りつつ、文句なしにトップで1コーナーへと飛び込んでいった。
 

まだピット作業を済ませていない最後の1台_No.15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がピットインしたのは、21周終了時。チームタイトルで競うDOCOMO TEAM DANDELION RACINGを逆転するためにも、できうる限り上位でのチェッカーが必要とあって、最後まで攻撃の手を緩めることなく、攻めの走りを見せた。
 

レースは終盤へと向かうなか、太田は再び2位以下との差を広げにかかる。これに対し、2位を走る坪井は3位福住との差や、タイトル争いのライバルである牧野のポジションや得点差を考慮してか、ポジションキープの走りに。結果、オープニングラップで見事なホールショットを掴み、独走の戦いをしてみせた太田がそのままトップでチェッカー。最終大会2連勝による大量得点を果たし、ランキングでも富士大会終わりで8番手だったポジションを4番手まで引き上げる躍進を見せた。
 

そして、シリーズチャンピオンに輝いたのは、2位チェッカーの坪井。富士でマークした3勝をアドバンテージに、手堅く着実な結果を残して自身初となるトップフォーミュラの王座に就くこととなった。一方、野尻は4位でフィニッシュ。最終獲得ポイントにより、シリーズランキングでは牧野を逆転して2位の座を掴み取っている。
 

第9戦鈴鹿 決勝トップ3

1.No. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)53:45’819 31周
2.No.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOM’S)+5.460
3.No. 8 福住仁嶺(Kids com Team KCMG)+6.691
 
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