SF第4戦、第1回瑶子女王杯の賜杯は坪井の手に! 詳細ページ(24921) - イベント・レースレポート

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SF第4戦、第1回瑶子女王杯の賜杯は坪井の手に!




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7月21日、静岡・富士スピードウェイにおいて「第1回瑶子女王杯 全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦」の決勝レースが行われた。午後3時に号砲となった41周の戦いは、ピット戦略も味方に速さを遺憾なく発揮したNo.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が予選4番手から逆転勝利を達成。今シーズン初、そして4年ぶりの優勝を果たし、瑶子女王からトロフィーを下賜された。
 

梅雨明け直後の一戦となった富士戦。夏休みの最中ということもあり、多くの家族連れがサーキットを訪れ予選、決勝の両日で4万9200人のファンが戦いの行方を見守った。
 

午前9時20分に行われた30分間のフリー走行でトップタイムをマークした坪井。今回は、妻である斎藤愛未が予選日に開催されたサポートレースで優勝。その効果があったかどうかは定かではないが、予選は4番手に留まったものの、決勝日のフリー走行でしっかりと速さある走りを見せ、存在感をアピールしていた。
 

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決勝レースを前にしたセレモニーでは、直々に瑶子女王(写真:左/右:スーパーフォーミュラアンバサダーの日向坂46 富田鈴花さん)からドライバーそして観客のファンに向けてのお言葉があり、いつも以上に緊張感が漂ったコース上。午後3時、気温は32度、路面温度は45度というコンディションのなか、41周のバトルを迎えることとなったが、その直前、5番手でダミーグリッドにクルマをつけていたNo.6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELIION RACING)のクルマが突然ピットへと押し戻される。チームによると発電系のトラブルということだったが、残念ながらその後もクルマがピットを離れることはなかった。
 

シグナルがオールブラックとなり、ポールスタートの福住が好スタートを切ってトップで1コーナーへと飛び込んでいく。だが、もう一人のフロントロウにいたNo.15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)は大きく出遅れ、後続の集団に飲み込まれてしまう。これに代わって2番手に浮上したのは、予選3番手のNo.39 大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)。さらに予選6番手のNo.5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELIION RACING)、そして出走できなかった太田の空いたグリッドを最大限活用したNo16 野尻智紀(TEAM MUGEN)が続き、逆に予選4番手だった坪井は5番手にポジションを落としていた。だが、タイヤに熱が入るとペース的にライバルを上回る坪井が前の野尻を追い詰め、4周目の1コーナー飛び込みで逆転。同じシチュエーションで7周目には牧野をパスして3番手までポジションを引き上げる。
 

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レースは10周を過ぎてタイヤ交換のピット作業が可能になると、上位陣からは5番手の野尻が真っ先にピットへと舞い戻る。「リスク承知で真っ先にピットインすることを決めていた」と決勝後に語った野尻はこれを好機としてその後もペースよく走行。一方、野尻を警戒していた牧野はその翌周にピットへ戻ったが、その後の2台は野尻が先行する形で周回を重ねることとなった。
 

トップの福住はペースよく周回し、2番手との差を3秒近く築いていく。その2番手は大湯と坪井がバトルを展開したが、12周目には坪井が先行する。3番手に順位を落とした大湯はその直後にルーティンのピットイン、コース復帰後には野尻に先行を許したが、17周目の1コーナーでポジション挽回に成功した。そしてトップ福住が満を持して14周終わりでピットへ。チームとして初めてのポールスタートとなる一戦だったが、左のフロントタイヤ交換に時間を要することとなり、コース復帰を果たすタイミングで野尻、大湯、牧野だけでなく、さらに後続の2台にも先行されてしまう。
 

レースは折り返しを前に6台がまだピットイン未消化の状態。そのなかで優勝争いに絡む坪井は28周終了時にピットへ。スムーズに作業を終えてコースに復帰を果たすと、背後にはポジション挽回を狙ってハイペースで疾走する福住が。だが、坪井は福住の激しいプッシュに耐え切り、4番手を死守。その後は確実、着実にライバルを仕留めるという圧巻の”オーバーテイクショー”を披露。メインストレートでスリップについて1コーナーで逆転、という鮮やかなパフォーマンスで2位まで浮上すると、32周目からは暫定トップである大湯との一騎打ちに。
 

メインストレートでアウト側から大湯を攻める坪井。サイド・バイ・サイドになるなか、大湯も応戦してポジションをキープする。だが、続く2コーナーではアウト側にラインをとって、鮮やかに逆転! しっかり抜ききって33周目にはピットイン終了ドライバーのなかでトップを掴み取った。
 

39周を終えて、岩佐がピットイン。これで晴れてトップに立った坪井はその後もペースを緩めることなく、後続をぐんぐん引き離す。そして41周を力強く走りきり、トップチェッカー! 2位に7秒強の大差をつけての勝利となった。坪井にとってはチーム移籍後初の優勝。また、2020年第3戦富士以来の通算3勝目となる。ウイニングランを終え、パルクフェルメに戻ると、感情を整えてから雄叫びをあげた坪井。4年ぶりの優勝を噛み締めることとなった。
 

2位に続いたのは大湯。そして野尻が3位に入り、依然としてシリーズランキングで暫定トップをキープすることとなった。なお、ピット作業で惜しくもポジションを落とした福住だったが、その後は闘志あふれる走りを見せて表彰台には届かなかったものの、4位で戦いを終えている。
 

次回の第5戦は栃木・モビリティリゾートもてぎが舞台。まだまだ暑さ厳しいなか、夏休み最後の週末、8月24、25日に開催される。その後、1ヶ月超のインターバルとなるだけに一層白熱の戦いが繰り広げられそうだ。
 

第4戦富士・決勝結果 トップ3

1.No.36 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOM’S)41周 59’40.841
2.No.39 大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)+7.162
3.No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)+10.832
 

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