24シーズン開幕! スーパーフォーミュラ第1戦のポールは阪口晴南!
3月9日、三重・鈴鹿サーキットにおいて、2024年の全日本スーパーフォーミュラ選手権が開幕。冷たく強い風が吹き付ける不安定なコンディションの中で予選が行なわれることとなり、No.38 阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)がシーズン初、そして自身初となるポールポジションを獲得している。
鈴鹿でのF1日本GPが4月開催になったことを受け、スーパーフォーミュラの開幕戦が3月開催になったのは、2007年富士以来(このときは4月1日に決勝開催)。鈴鹿での開幕戦は5年ぶりだが、3月開催となると、2004年まで遡る。金曜日の搬入日こそ日中は日差しもあって10度を超える好天気だったが、予選を迎えた土曜日は、厳しい冷え込みに見舞われ、日中も強く冷たい風が吹き続いた。
朝のフリー走行は路面温度も低く、タイヤを温めるのに厳しいコンディション。強風の影響でコースが埃っぽいこともあったせいか、アクセルワークに苦戦し、スピンアウトするクルマも見られた。90分のセッションでトップタイムをマークしたのは、2022年の王者であるNo.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)。ホンダエンジンユーザーがトップ3を占め、トヨタ勢のトップは4番手のNo. 3 山下健太(KONDO RACING)となった。
午後に入るとさらに風が強まり、サポートレースのフォーミュラリージョナルジャパンの予選で赤旗が頻発したり、併催の2輪JSB1000の予選がキャンセルされるなど荒れ模様だったが、スーパーフォーミュラの予選は、オンタイムでスタート。気温8度、路面温度18度という厳しいコンディションではあったが、幸いにしてQ1からQ2を通じて赤旗でセッションがストップすることはなかった。
Q1・A組には全21台中11台が出走。昨年の最終戦で自身初優勝を果たしたNo. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がトップタイムをマーク。これに昨年終盤、SUPER GTの決勝レースで大怪我を負ってからの復帰戦となるNo.64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)が続き、注目のルーキーNo.15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)が3番手に。一方、昨年のFIA-F2王者というタイトルを引っ提げて日本でのレースに初挑戦するNo.19 テオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)やチーム移籍で心機一転のNo.39 大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)はQ2に駒を進めることができなかった。
Q1・B組は午前トップの野尻を筆頭に、オフシーズンのテストで好調さをアピールしていたNo. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、今年からチームのエースナンバーをつけるNo.38 阪口晴南 (VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)がトップ3に。なお、注目のNo.53 Juju(TGM Grand Prix)は、野尻から約5秒遅れの最下位となり、厳しい船出となった。
迎えたQ2には12台が出走。10分間でいかにタイヤパフォーマンスを引き出すか、セッション開始とともにコースに向かう選手、逆にピットでしばし待機して周回を重ねてそのままアタックに向かう選手と、それぞれアプローチが異なったが、Q1の勢いままにまず、太田が最速タイムとなる1分35秒880をマーク。自身も手応えを感じていたというが、これを0.091秒という僅差で阪口が1分35秒789をマーク。自身初となるスーパーフォーミュラでのポールポジションを手にした。
2位太田に続いたのは、野尻。コースに向かうタイミングが良くなかった、と予選を振り返ったが、初戦の決勝に向けて若手、中堅、ベテランのトップ3選手が、どのような駆け引きを披露するのか、決勝に向けて期待が高まる。
決勝は、3月10日、午前2時25分に号砲。31周での戦いを迎える。
第1戦鈴鹿サーキット・予選結果 トップ3
1.No.38 阪口晴南 (VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)1’35.789
2.No. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’35.880
3.No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)1’35.926