タイトルを懸けた大会、初日の第8戦は赤旗終了。勝者はNo.1 野尻智紀! 詳細ページ(23049) - イベント・レースレポート

スポーツカー専門 GTNET

  1. スポーツカーの中古車ならGTNET
  2. 国内イベント・レースレポート
  3. タイトルを懸けた大会、初日の第8戦は赤旗終了。勝者はNo.1 野尻智紀!

タイトルを懸けた大会、初日の第8戦は赤旗終了。勝者はNo.1 野尻智紀!




SF_2023R8_01

 
10月28日、2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権「JAF GRAND PRIX SUZUKA」が開幕。初日のこの日は、第8戦の予選と決勝が行なわれた。決勝はレース早々に130Rで多重クラッシュが発生。赤旗中断のままレースを終えることとなり、No.1 野尻智紀(TEAM MUGEN)が勝利している。
 

4月上旬に23年のシリーズが開幕した今シーズンのスーパーフォーミュラ。1日で予選と決勝を行なう短期決戦を実施するのは、開幕の富士大会以来。シリーズチャンピオンを狙うドライバーはもちろん、シーズン最高の結果を残したいと闘志を燃やすドライバーにとっては、短い時間でベストパフォーマンスを披露することが求められる。前日には、午後2時から90分間の専有走行が行なわれ、各ドライバーが翌日からの戦いに向けて最終調整に勤しんだ。なお、このセッションでトップタイムをマークしたのは、No.1 野尻智紀(TEAM MUGEN)。21、22年のタイトルホルダーはトップと10点差のランキング3位ながら、”追う楽しみ”を持って戦いたいと意欲を見せた。
 

第8戦 予選

前夜は突然の雷鳴と雨に見舞われたサーキット周辺。すっかり雨も上がった土曜日の朝は青空が当たり一面に広がるも、冷たく強い風が吹き付ける。午前9時30分、予選Q1・A組のセッションが気温17度、路面温度24度のコンディションでスタート。10分間のセッションでは、まずNo.38 坪井 翔(P.MU/CERUMO・INGING)がトップタイムをマーク、これにランキング2位につけるNo.15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)が1000分の1秒差でつけ、3番手には、ルーキーのNo.6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が続いた。続くQ1・B組には、タイトル獲得の可能性を持つ野尻、そしてランキングトップのNo.37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が出走。なお、今大会直前になって、自ら欠場を決めたNo.53 大湯都史樹(TGM Grand Prix)に変わり、急遽、53号車のステアリングを握ることとなった大草りき、そしてSUPER GT 第6戦SUGOで負傷し、シーズン残りのレースを欠場することになったNo.64 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)の代役を務める大津弘樹もB組で初アタックに臨んだ。この組で快調の走りを見せた野尻。グループトップ、かつA組のトップより速いタイムを刻み、ライバルを牽制。これに0.207秒差でNo.20 平川 亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、宮田が続いた。
 

迎えたQ2は午前10時5分にスタート。宮田が真っ先にコースインし、アウトラップのみでピットにクルマを戻し、タイヤを替えてコースに舞い戻る。先にアタックモードに突入したのは、野尻。セクター1、セクター2でベストタイムをマーク、どんなタイムを刻むのか注目が集まっていたが、チェッカーまで残り1分に迫るなか、デグナーカーブでNo.65 佐藤 蓮(TCS NAKAJIMA RACING)がコースオフ。タイヤバリアに接触し、これを受けて赤旗が提示されて、セッションが中断した。
 

アタックモード真っ只中で水を挿されることになったが、残り時間3分で再開されたセッションでは、どのようなタイヤを選択してアタックに臨むかも気になるところ。また、コースインのタイミングによっては、思うようなアタックへとアプローチするのが難しくなる。そのなかで様々な条件を味方につけ、トップタイムをマークしたのは野尻。コースインを遅らせてアタックに向かった宮田は、アタックラップで他車がデグナーカーブでコースアウトしたタイミングと重なったかと思われたが、問題なくベストタイムを刻み、2位へ。一方、ローソンはタイムを伸ばせず7位に甘んじ、3位にはNo. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がつけることとなった。
 

第8戦鈴鹿 予選結果 トップ3

1.No. 1 野尻智紀(TEAM MUGEN)1’37.292
2.No.37 宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)1’37.599
3.No. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’37.637
 

SF_2023R8_02SF_2023R8_03
 

第8戦 決勝

SF_2023R8_04SF_2023R8_05

 
決勝スタートは午後2時30分。強い風のせいか、時折薄曇りの空が顔を出すものの、穏やかな日差しに恵まれて31周の戦いが幕を開ける。好スタートを切った野尻に対し、もうひとりのフロントロウである宮田は蹴り出しが鈍る。これに対し、間隙を縫うように2番手を奪ったのは、予選4位のNo.6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だった。一旦は太田の後塵を拝することになった宮田だが、速さを武器に、2周目の1コーナーの進入に向けてアウト側のラインを取って大外刈りに成功。予選ポジションを取り戻す。一方、7位スタートのローソンはスタート直後に、目前のNo.20 平川 亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPU)との接触があったものの、6位でオープニングラップを終了。すぐさま前を行くNo.38 坪井 翔(P.MU/CERUMO・INGING)を攻め立てた。
 

レースは、トップの野尻が5周目へと向かうなか、後方の車両2台が絡む大きな接触事故が130Rで発生。サイド・バイ・サイドとなったNo.36 笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)と大津が接触、その勢いで笹原のクルマはスピンの末にバウンド、宙を舞ってタイヤバリア先のキャッチフェンスに激突した。一旦はセーフティカー導入のボードが提示されたが、間髪入れず赤旗が提示されてレースは中断。その後、午後3時30分には、「コース復旧のため、レース3周完了時点の結果でレース終了」のアナウンスがあり、思わぬ形で第8戦のレースが幕を下ろすこととなった。結果、野尻がポール・トゥ・フィニッシュを達成。2位に宮田が続き、3位にはロケットスタートが奏功した太田が自身初となるスーパーフォーミュラでの初表彰台に上がった。
 

なお、ハーフポイントが計上されたポイント争いでは、依然として宮田が103.5点でトップに立つも、2位へ浮上した97点の野尻との差は縮まることになった。逆に3位へポジションを下げたローソンだが、まだチャンピオンの可能性を残したまま、翌日の第9戦を迎える。最終決戦は、午前8時50分から予選Q1・A組スタートの予定だ。
 

第8戦鈴鹿 決勝結果 トップ3

1.No. 1 野尻智紀(TEAM MUGEN)5’05.621 3Laps
2.No.37 宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)+0.913
3.No. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+1.799
 
SF_2023R8_08
 
SF_2023R8_06SF_2023R8_07










スポーツカーの中古車情報ならGTNET