スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ、野尻智紀が復活ポール!
8月19日、栃木・モビリティリゾートもてぎにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦の予選が行われた。台風一過から蒸し暑い天気となった現地では、厳しいポジション争いの予選が繰り広げられた。その中でトップタイムをマークしたのは、ディフェンディングチャンピオンのNo. 1 野尻智紀(TEAM MUGEN)だった。
早くも今シーズンの終盤戦に突入した今シーズンのスーパーフォーミュラ。残り2大会、3戦のレースでなんとしても結果を残したいと目論むドライバーが闘志を剥き出しにして挑むのが、今大会となる。ストップ&ゴーのユニークなレイアウトは、ハードブレーキングが求められ、酷暑という厳しい条件が重なる中での戦いだけに、まさにサバイバルレースになると考えられる。
まず、午前9時20分から1時間30分にわたって行われたフリー走行では、気温30度、路面温度は41度というコンディション。湿度も高く、タフな環境であることは明らかだ。不安定な路面コンディションなのか、セッション開始から30分を前にして、グラベルストップした車両が出たため、赤旗中断となった。だが、再開後は、各車セットアップを重ねながら、アタックシュミレーションへと向かっていく。結果、トップタイムとなる1分33秒488をマークした野尻を筆頭に、以下、前大会のポールシッターであるNo. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、さらにNASCAR参戦から帰国したNo. 7 小林可夢偉(Kids com Team KCMG)がトップ3を形成した。一方、前回のウィナーであるNo.15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)は、8番手にとどまった。
ノックアウト予選は午後2時50分から。強い日差しが照りつけるサーキットは、気温33度、路面温度46度の中で幕が上がった。厳しいコンディション下でのアタックとなるだけに、タイヤのウォームアップをどのように行うのか、”一発”に向けてのアプローチも気になるところだ。まず、Q1・A組では、小林がフリー走行からの好調をキープし、1分33秒469をマーク。フリー走行トップタイムを上回るこのタイムをターゲットに各車続々とアタックに入ると、最終的に32秒台までタイムアップ。結果、牧野が1分32秒983でトップ通過を果たし、これにNo.19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、ローソンが続いた。その後、Q1・B組に入ると、やや上空に雲が張り出し、薄曇りの状態に。もてぎは、日差しによって路面コンディションの変化を受けやすいと言われており、果たしてどの程度影響があるのか、気になるところ。まず、ターゲットタイムとなる1分33秒439をマークしたのは、No.18 国本雄資(Kids com Team KCMG)。ここから、続々とタイムアップした各車がチェッカーを受け、トップも次々に変わっていく。そのなかで最後の最後にチェッカーフラッグを受けたNo.53 大湯都史樹(TGM Grand Prix)が1分32秒387のタイムでトップ通過を果たした。2番手には現在のランキングトップであるNo.37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が続き、野尻は3番手となった。
12人によるポールポジション争いとなるQ2は、午後3時25分から7分間のアタックとなる。引き続き、薄曇りの状態で、Q1・B組と似通ったコンディションでのアタック競争が始まった。開始から比較的早い段階で各車がコースイン。インスタレーションラップを終え、状況を見定めてコースへ。チェッカーフラッグが振られるとほぼ同時にフィニッシュラインを通過した小林が1分32秒370をマークし、トップへ。No.38 坪井 翔(P.MU/CERUMO・INGING)や宮田がその直後にチェッカーを受けるも、小林のタイムを更新できず。そんな中、戻ってきた野尻は、1分31秒955をマークしてトップの座をさらう。
その後もアタックを終えた各車がフィニッシュラインを通過。その中で、2番手時計をマークしたのは、No. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。前大会の富士でも予選3位を獲得しているルーキーが、再びキラリと光るパフォーマンスを披露した。3番手には野尻の僚友であるローソン。4番手の大湯はローソンとわずか1000分の1秒差という結果だった。
予選3番手に滑り込んだローソンは1点を計上。予選8番手に甘んじた宮田は予選でポイント加算ができなかったため、ポイント争いでは同点となっている。明日の決勝レースは、午後3時にスタート。厳しい暑さとの戦いにもなる37周の決戦を制するのは、どのドライバーか。
第7戦モビリティリゾートもてぎ・予選結果 トップ3
1.No.1 野尻智紀(TEAM MUGEN)1’31.955
2.No.6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’32.178
3.No.15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)1’32.237