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SUPER FORMULA 第7戦もてぎ プレビュー




シーズン終盤戦、タイトル争いに向けて大詰めの一戦に
 

4月上旬に今シーズンの開幕を迎えた全日本スーパーフォーミュラ選手権。以降、毎月のように全国各地のサーキットにおいてバトルを繰り広げてきた。まだまだ真夏の酷暑が続いているが、シーズン争いは終盤を迎えており、チャンピオンの座を巡る戦いも熾烈を極めている。今回、第7戦の舞台となるストップ&ゴーという特色あるモビリティリゾートもてぎでの戦いは、予選順位が結果に大きな影響を与えるといっても過言ではないコースだけに、予選から激しい火花が飛び散る激戦になるだろう。
 

灼熱の暑さ、不安定な天候

8月に入ってから、不安定な天候が断続的に続く日本列島。沖縄周辺では台風6号と線状降水帯が長く居座り、災害はもちろん公共交通にも大きな影響が出ていた。また、沖縄や九州地方が豪雨や暴風に見舞われているなかで、新たに台風7号が発生。この間、日々猛暑が続き、日中の気温が35度を軽く超えることとなり、まさに日本列島が”茹で上がる”ような暑さに見舞われている。そんな中、お盆休みに合わせたかのようなタイミングで台風7号が近畿地方に接近。15日には上陸・通過する可能性が出ており、風雨が強まったり、関東地方では台風に向かって吹き込む湿った空気の影響を受けて雨雲が発達する可能性も高く、地域によっては土砂降りの雨になっている。
 

週末にもてぎで迎える第7戦開催までには台風も近畿から北陸地方に北上し、日本海を通過すると言われているため、レース日程に大きな影響は出ないと思われるが、今は、台風に吹き込む強風や雨雲が残すであろう”爪痕”の被害が出ないことを、ただ祈るのみだ。
 

仮に、”台風一過”で蒸し暑い天気になれば、盆地のような立地条件のもてぎは酷暑の一戦になるだろうし、逆に雨雲が入り込むような気圧になれば、急な土砂降りが待ち受けるやもしれない。SUPER GTとは異なり、ワンメイクタイヤでの競争であるため、天候によって生まれる”タイヤ選択の泣き笑い”はないのだが、それでも走行セッション時の天候は誰もが気にするところ。少なからずともクルマのセットアップには影響があるため、ギリギリまで状況を見極めてアタックに臨むことになるだろう。
 

最終ラウンドに向けて、最後のビッグチャンス

もてぎは距離が長いサーキットでなく、どちらかといえば中距離のサーキット。しかし、ストップ&ゴーという独特のレイアウトをしているため、抜きどころが少ないと言われる。前のクルマに詰め寄ったところで、お世辞にも広いとは言えないコース幅だけに勝負に持ち込むこともそう簡単ではなく、またブレーキを多様するコースレイアウトでもあるため、背後から前のクルマを猛追するドライバーにとっては、とてつもなくストレスが溜まるコースでもあるのだ。再三にわたって前を走るライバルを追い詰めたとしても、逆転までには至らない……そんな展開を避けるためにも、まずは予選で好位置につけることが求められる。そうしない限り、決戦で主導権を握ることも叶わないのだ。
 

予選中の路面温度をしっかりと把握し、タイヤのパフォーマンスを最大限引き出せるようなタイミングでアタックを開始する。もちろん、ドライバーはミスなく、しかもライバルに走行ラインを邪魔されずに理想的なレコードラインを疾走……これができれば、文句なしにトップタイムを刻むことができるはず。と言ってしまえば、簡単な話だが、昨今のスーパーフォーミュラは0.1秒、あるいはそれ以下の僅差で勝負がつくパターンも少なくない。瞬きする間もない短い時間に、複数台のクルマが生き残りをかけてタイムアタックに臨んでいるだけに、当日も同じような展開が繰り広げられることだろう。ドライバーに求められる速さはもちろんだが、そのドライバーがストレスなくしっかりとアタックできるクルマを作り、しかるべきタイミングでコースに送り出すのはチームの仕事。総合力でシビアな一戦に挑むことになる。
 

現在、ランキングトップを走るのは、No.37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)。もともと速さには高評価があったドライバーだが、今シーズンは勝負強さが加わり、レース巧者としてのパフォーマンスを披露するようになった。SUPER GTでも安定感ある強さを見せているだけに、まさに今が”旬”のドライバーとして注目を集めている。一方、その宮田に1ポイント差で2位につけるのは、No.15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)。去年のチャンピオン、No.1 野尻智紀(TEAM MUGEN)のチームメイトであり、F1ドライバーに近い選手のひとりでもある。未知数と言っても良い日本のサーキットで戦うだけでも、充分にディスアドバンテージといえるが、そこはやはりF1に近いドライバーだけに、適応能力の高さがキラリと光る。駆け引きの旨さ、勝負感、度胸の良さが伴い、チームとしても期待通りのパフォーマンスを見せているといえるだろう。その証拠に、トップ宮田の2勝に対し、ローソンは3勝。ただ、優勝できなかったレースは入賞こそするが、表彰台には上がっていないパターン。これに対し、宮田は開幕の富士大会こそ苦心したが、以後、優勝できない場合でも2位もしくは3位で戦いを終えるという、驚異のハイアベレージを示している。現時点で野尻が3番手につけるが、トップ宮田とは25点差と大きく開いているだけに、宮田とローソンがもてぎで手堅く大量得点するレースを見せれば、野尻の3連覇達成には黄信号が灯ることになるのではないだろうか。いずれにせよ、このもてぎ戦が終わると、次はおよそ2ヶ月後に鈴鹿サーキット出迎える最終大会、第8、第9戦の2連戦となる。しばし休息モードになる戦いを前に、どのドライバーも、しっかりと結果を残したいと願っていることだろう。
 

予選結果の遅れを決勝で取り戻すような、目を見張るパフォーマンスを見せるドライバーの奮闘もスーパーフォーミュラの魅力のひとつだが、抜きどころの少ないもてぎでどのようなドラマが繰り広げられるのか。現地観戦の方は暑さだけでなく、あらゆる天候対策も抜かりなく準備し、戦いの行方を見守っていただきたい。
 

主なタイムスケジュール

8月19日(土)
09:20 – 10:50 フリー走行1回目
11:40 – 12:20 ピットウォーク
14:50 – 15:00 予選Q1・A組
15:05 – 15:15 予選Q1・B組
15:25 – 15:32 予選Q2
16:40 – 17:20 キッズピットウォーク
 

7月16日(日)
09:25 - 09:55 フリー走行2回目
11:15 – 11:55 ピットウォーク
15:00 – 決勝レース 37周/最大75分










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