スーパーフォーミュラ第6戦富士、勝者はL.ローソン 詳細ページ(22117) - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ第6戦富士、勝者はL.ローソン




7月16日、静岡・富士スピードウェイにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の決勝レースが行われ、予選2位からスタートしたNo.15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)が理想的なレース運びを見せて逆転に成功。今シーズン3勝目を挙げることとなった。
 

予選日同様、薄曇りの天候となった富士。強い日差しもなく、真夏の一戦を見守る現地の観客としては、熱中症の心配もなく過ごしやすく”快適な”コンディションでの観戦となったようだ。決勝直前の気温は25度、路面温度も31度止まりでレースウィークを通して似た状況での戦いが幕を開けた。
 

朝のフリー走行では、前日の予選で下位に沈んだドライバーたちが好タイムをマーク。各選手が決勝に向けて好機をつかもうと最終の準備を進めるなか、午後2時30分に41周の戦いが幕を開けた。
 

ポールポジションスタートのNo.5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がスタートを決めてポジションキープでオープニングラップを終了。その背後に予選2番手のローソンがピタリとマークし、1秒前後のマージンでプレッシャーをかけ続ける。一方、予選で自己最高位スタートを切ったNo.6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は1コーナーの飛び込みで出遅れてポジションダウン。3番手に浮上したのは、予選6番手スタートのNo.64 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)だった。
 

トップ3台が付かず離れずのポジションで周回を重ねるなか、4番手で山本との差を詰め始めたNo.65 佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)が攻撃に出て7周目に逆転。ペースの良い佐藤は、その後、ルーティンのピットインが可能となる10周目が終わると迷わずピットへと向かい、勝負に打って出た。また、佐藤に加え、上位陣ではNo.37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)と太田が、さらに後続3台の合わせて6台がこの周にピットインした。すると、翌周にはローソンがピットインして5.8秒という早い作業でコースに復帰。またローソンを警戒する暫定トップの牧野も12周終わりでピットへ戻るなど、今大会では上位陣が比較的早いタイミングでルーティンの作業を終えることになる。6.0秒の作業でピットを離れた牧野がコース復帰を果たすと、その背後にはローソンが迫り、コカ・コーラーコーナーで逆転を許してしまった。
 

アンダーカットを成功させたローソンは、19周目にファステストラップをマーク。後続との差を広げていく。一方、この時点でピットインを済ませていない4台がローソンの前を走る形となったが、その中のひとり、No.20 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がハイペースでの周回を重ねており、どの時点でピットインするか注目が集まった。前日の予選で今シーズン初めてQ2進出を逃した平川は、20番手からのスタートに甘んじたが、オープニングラップで15位、さらに9周目の時点で入賞圏内の10位までジャンプアップ。驚異の追い上げを披露する。暫定トップを走る山本との差をじわりじわりと詰めていたが、山本は24周終わりでピットイン。9番手でコースに復帰すると、牧野と同じ12周終わりでピット作業を終えたNo.1 野尻智紀(TEAM MUGEN)と激しい攻防戦を長きに渡って展開することに。これに対し、平川はレース折返しを過ぎてなお、申し分のないペースで周回を重ね、30周までピットインを伸ばした。
 

スムーズに作業を終えてコースに復帰した平川。その目前では依然として野尻と山本が抜きつ抜かれつのバトルを続けていたため、今度は平川が加わって3台のポジション争いへと形を変えていく。まず、山本が野尻との一騎打ちでリードを築くと、平川は33周目のパナソニックコーナーで野尻をマーク、メインストレートで逆転を果たす。野尻もディフェンディングチャンピオンの意地を見せてオーバーテイクシステムを使って応戦したが、ポジションを奪い返すまでには至らなかった。
 

勢いに乗る平川は続いて山本攻略に臨むと、37〜38周目のメインストレートでポジションの入れ替えに成功。さらにこのレースでファステストラップとなる1分24秒593をマークする力走を見せ、次なるターゲットとして5番手の太田にロックオンする。太田もまた目前の佐藤をおよそ0.6秒差で猛追しており、大終盤にかけてこの3台が僅差でポジション争いを繰り広げた。
 

そんななか、トップのローソンは後続の牧野とのマージンをしっかりコントロール。追いすがる牧野との差を少しずつ離しながら独走態勢へと持ち込む。結果、ローソンがトップチェッカーを受けて、今シーズン3勝目を達成。手堅くレースをまとめ上げ、ポイント争いをする宮田との差を1点まで一気に縮めることとなった。ポールポジションスタートから自身初優勝を目指していた牧野にとっては、悔しい結果に甘んじたが、自身としてはベストリザルトとなる2位でもあった。そして3位に入った宮田は、依然としてポイントランキングで暫定トップをキープしている。
 

一方、最後まで手に汗握るポジション争いを展開した太田、佐藤、そして平川の3人。まず平川が佐藤を40周目の1コーナーで逆転、翌周には佐藤へと襲いかかり、最終コーナーのインに飛び込み佐藤をパス。ファイナルラップへ向かうメインストレートで佐藤も応戦し、再び先行する形で1コーナーに飛び込んだが、チェッカー目前の最終コーナーでまたも平川が佐藤を逆転! 試合巧者のベテランが最後の最後に4位の座をもぎ取り、タフな戦いに終止符を打つこととなった。
 

チャンピオン争いでは、宮田、ローソンが頭ひとつ抜け出す形で終盤戦を迎えることになる今シーズンのスーパーフォーミュラ。ディフェンディングチャンピオンである野尻もトップ宮田から25点差で3番手につけて、逆転を目指している。残り3戦になるなか、大きくポイント獲得を遂げてポジションアップするドライバーは現れるのか。第7戦は8月19、20日にモビリティリゾートもてぎで開催される。
 

第6戦富士スピードウェイ・決勝結果 トップ3

1.No.15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)58’58.497 41Laps
2.No.5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+4.453
3.No.37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)+15.235










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